Friday, June 29, 2007

Index: Best Tracks

Best Tracks From Different Artists

01 Elliott Smith, Bottle Up And Explode!
02 Nina Simone, How Long Must I Wander
03 Violent Femmes, Add It Up
04 The Pop Group, Forces Of Oppression
05 Cirque Du Soleil, El Pendulo
06 Ride, Grasshopper
07 Peter Gabriel, Make Tomorrow
08 Sweetback, Blue Heights
09 Jeff Buckley, Grace
10 Ben Charest, Belleville Rendez-Vous
11 Fiona Apple, Never Is A Promise
12 Leonard Cohen, Famous Blue Raincoat
13 Neil Young, Southern Man
14 Koji Tamaki, Anokoroe
15 Anna Nalick, Wreck Of The Day ('06)
16 Galaxy 2 Galaxy, Hi-Tech Jazz
17 Andy Tubman, Quiet Inside
18 Kurt Carr Singers, For Every Mountain
19 Bebe, Siempre Me Quedará
20 Andrea Bocelli, Canto Della Terra
21 Dirty Three, Sad Sexy
22 Donavon Frankenreiter, Call Me Papa
23 Ragnheiður Gröndal, Vor Hinzti Dagur Er Hniginn
24 Mudhoney, No One Has
25 Kimara Lovelace, Only You (DT's Groove Jet Mix)
26 Jakob Dylan, Truth For A Truth
27 Love To Infinity, Pray For Love (Classic Paradise Mix)

Play All Tracks*

*個別ページでは全曲試聴可能

Index: The Night, The Music
Index: NMT 2010-1

Thursday, June 28, 2007

June26,07 @ BAL L2-3

Yanks drop third straight
Box Score (MAJOR.JP)

See Enough

架空のインタビュー記事を書いたのは、全てが終わったと思えたから。トーリの野球は分かり過ぎるほど分かってしまったし、それが続く限り負けるのは目に見えている。バカがつくほどのヤンキースファンとしては、ああいう方法でバランスを取るしかなかった。1つの区切りであり、もはや勝敗に一喜一憂することはない。


(C)Copyright NY Daily News (left picture) / Modified By KMFIS

この試合も、そんな傍観者的な心境で観ていた。ところが終わった直後、強烈な怒りが込み上げてくる。こんな気持ちは、数えるぐらいしか経験したことがない。例えるなら、ミシシッピーバーニングを観ている時のそれに近い。さっそく本題に入りたいところだが、その前にポイントとなった場面について触れておく。

デーモンの2ランHRで同点に追いついた6回、ジーターがヒットで出塁する。続く松井の初球にエンドランを試みるがファール。その後はまったく動かず、松井は三振して2死1塁。次打者は絶好調のAロッド、長打を期待したのかやはりここでも動かない。案の定ヒットが出るが、続くポサダが三振して無得点。

翌7回、1死後にカブレラがヒットで出塁。またも動かず、アブレイユにヒットが出る。1死1.3塁の好機だったが、後続が倒れてこの回も無得点。

ジーターの盗塁成功率は79%、カブレラも74%と非常に高い。打順が変わってくる可能性はあるものの、どちらかで盗塁が成功すれば得点できたはず。今までも何度となく書いているが、取りに行かずして勝てるほど野球は甘くない。

さて、ここからが本題。同点の9回、ファーンズワースに代わってプロクターがマウンドに上がる。独走しているレッドソックスでさえパペルボンを登板させるケースで、休養十分なリベラを温存しているようではこの時点で負けている。今さら言っても仕方ないが、4点ビハインドの昨日の試合で登板させたのは愚の骨頂だろう。

四球とヒット→無死1.2塁→バント失敗→1死1.2塁→四球→1死満塁→四球

無死1.2塁になったところで、トーリがマウンドに向かう。ところがこれは交代のためではなく、間を取るためだった。直後の1死1.2塁、打者は左のマケーキス。ここでもマイヤーズを投入する様子はない。

どうやらこの回はプロクターと心中する覚悟だったらしく、最初から最後までブルペンには誰もいなかった。それ自体理解に苦しむが、とにかくそう決めていたようだ。最後の打者はヘルナンデス、フルカウントから投げた球が内角に外れる。

参考:Hernandez's winning walk

この瞬間ヤンキースの負けが決定するのだが、これを見たトーリはプロクターを睨みつけ首を振る。お前のせいだと言わんばかりのあの目つき、今でも忘れられない。自分の決断は棚に上げて、選手に矛先を向けるとは醜いにもほどがある。

残念ながら日本では放送がなかったようだが、この動画(約50秒後)に一瞬だけそのシーンが映っている。猫をかぶった偽善者も、とうとう化けの皮が剥がれたというわけだ。見にくいようならここにキャプチャー画像があるので、是非見て欲しい。

当初は書きなぐるつもりだったが、大人気ないので頭を冷やしてみた。出た結論がこのパロディー、我ながらぬるい選択をしたものだ。ちなみにSee Enoughとは、乱調の投手が降板する時によく使う言葉。日本語なら見るに耐えない、もういいというような意味になる。というわけで、当分ヤンキース関連の記事は控えようと思う。

P.S.今書かないとタイミングを逃してしまうので、松井の不調について少し。打率が.300を超えた直後、サードへのファールフライを打ったことがあった。松井の打席をよく観ている人なら、これがいかに珍しいことか分かるはずだ。

原因はヘッドが下がっているか、振り出し位置が下がっているため。不調時にはよく起こることで、クセと言ってもいい。真ん中を打ってセンターから左に浅いフライが上がっているうちは、調子は上がってこないと思う。

Video:
Jeter avoids broken bat
Melky nails Markakis

Tuesday, June 26, 2007

June24,07 @ SF L2-7

Yanks subdued in finale
Box Score (MAJOR.JP)

a fictitious story, トーリ監督の独占インタビュー(後編)

―リフレッシュもできたようなので、早速次の質問に入りたいと思います。4-1とリードした6回2死2塁、ボンズと勝負してタイムリーヒットを打たれました。郷に入っては郷に従えというのなら、ここは敬遠すべきではないでしょうか?

「それはできない、なぜなら私はそういう野球が好きではないからだ」

―好き嫌いで野球をしているのですか?

「そうではない、試合の中盤で3点リードなら卑怯な真似はできないと言ってるんだ」

―なるほど、仰ることはよく分かります。ただ2億ドル使って姿勢が大事と言われても、正直ピンとこないです。それでペナントが取れるのならいいのですが。

「私はこのチームを信じている。またそれだけの力があるはずだ」

―手元の資料によりますと、レッドソックスは4勝3敗ペースで98勝に到達します。ヤンキースがこれに追いつくには、残り試合の7割に勝たなくてはいけません。信じるのは結構ですが、かなり非現実的ですね。

「そういう発言は、全てが終わってからにして欲しい」

―終わってからでは遅いと思うのですが、お気持ちは分かります。さて時間もなくなってきたので、今日の試合について簡単にお願いします。

「また左投手にやられた。守りのミスも出たし、明日から出直しだ」

―左投手に弱いのは、今に始まったことではないですよね?

「オーダーを見て分からないか?調子が落ち気味のアブレイユを外して、右のトンプソンを起用しているだろう。私としてはやるべきことはやっているんだ。それでも打てないんだから、これ以上どうしろと言うんだ」

―右というだけで打てるのなら、僕にも打てますね。ちなみにスイッチヒッターなので、使い勝手はいいはずです。

「下らん冗談に付き合ってる暇はない、もういいだろ」

―すみません、もう少しだけお願いします。ポサダもスタメンから外れましたね。

「ポサダはムシーナとの相性が悪い。それと休養の意味もある」

―それは分かるのですが、それなら先日のようにファーストで起用したらどうでしょう?左投手が苦手なヤンキースにとって、主軸であるポサダの欠場は大きいと思いますが。休ませるなら、せめて右投手の時にした方がいいのでは?

「休養は週に1度と決めてある。私はシステマティックな人間で、それを今さら変えることはできない。投手起用を見ても分かるだろう」

―投手起用と言えば、それに関して視聴者からたくさんのメールが届いています。いくつか紹介したいのですが、よろしいですか?

「今の私があるのはファンのお陰だ。断る理由はない」

―トーリ監督に質問があります。ビスカイーノ投手が、未だにブルペンにいる理由が分かりません。それとあのふてぶてしい態度、非常に気になります。やはり防御率と態度は比例するのでしょうか?

「防御率というのは打率と同じように変化する。確かに前半は結果が出なかったが、今は少しずつよくなってきているはずだ。私にはそれが分かっていた。そうでなければ使えるわけがない。その理由を知りたければ、過去3年の成績を調べてみたまえ」

「君たち素人には想像できないと思うが、シーズンが終わる頃には誰もが納得する成績を残すだろう。態度についてはコメントできないが、そう見えたとしても投手にはそういうところがあってもいい」

―仰ることは分かりますが、失われた時間は戻ってきませんよね?

「もちろんそうだが、それは今後の働きを見てから判断するべきだ。そもそも終わったことを考えて何になる?大事なのは前を向いて進むこと、そうだろう?」

―それでは次のメールを紹介します。私はヘン投手の大ファンですが、マイナー行きになってショックです。ビローン投手よりは能力もあると思いますし、一刻も早くメジャーで投げる姿を観たいです。

「彼の能力は私も認めている。ただここ一番でモノを言うのはやはり経験。ヤンキースを支える選手になるのは間違いないが、残念ながらそれは今ではない」

―確かにそうかも知れません。それでは聞きますが、それほど頼りになる存在のビローンはなぜマイナー契約だったんでしょう?

「君は重箱の隅を突くことしかできないのかね?ファンの質問には答えるが、君が口を挟むのはルール違反だろう。そういうことなら、メールも終わりにしてくれ。そろそろ空港へ行く時間だ」

―分かりました、それでは最後の質問です。このところ1番にカブレラを起用してますが、その理由を教えて下さい。

「デーモンの代わりになる選手は彼しかいない、それが理由だ」

―俊足だからですか?

「まあ、そういうのもある」

―それ以外では?

「.....」

―今季のカブレラは、左投手に対して.217とまったくダメです。今日の先発も左投手でしたが、それを考慮した上でのスタメン起用なのでしょうか?

「カブレラが若いのは知っているだろう。他の選手と違って伸びしろがあるんだよ。だからそんなデータは気にしない」

―確かにそういう考え方もありますね。ただそうだとすると、先ほどのヘンとは矛盾するような気もするのですが。

「君の話には終わりがないようだな、これで失礼する」

―終わりはありますよ、早ければ来月にでも。/ インタビュアー:KMFIS

a fictitious story, トーリ監督の独占インタビュー(前編)

Video:
Mussina fans five
Clemens' relief outing
Post Game Plus

Monday, June 25, 2007

June23,07 @ SF L5-6

Missed chances ruin Yanks
Box Score (MAJOR.JP)

a fictitious story, トーリ監督の独占インタビュー(前編)

まず昨日のゲームから伺います。敗因はどこにあるとお考えですか?

「17安打で5得点、チャンスに打てなかったのが全てだろう。通常なら8点ぐらいは取れるゲームだからね。ブルペンも私の期待に応えられなかった」

―逆転された7回以降、1塁にランナーを置く場面が5度ありました。そのうち動いたのは1度だけですが、その理由について教えて下さい。

「君はウチのチームカラーを知らないようだな。FOXの中継でも言ったように、ヤンキースは3-2で勝つようなチームじゃない。1点を取りにいく代わりに、長打と連打で大量得点を狙う。それがウチの野球、Explode-Type Ball Clubなのだよ」

―なるほど。得点が失点を62も上回っているのに、借金生活の謎が解けました。アメリカ人って、意外と爆弾の使い方を知らないんですね。それとも不発弾だらけですか?

「借金と爆弾の話なんかしてない!」

それでは次の質問です。延長11回にダブルスイッチで松井を下げましたね。ジーターはすでに負傷交代、そのうえ松井まで欠くのは得策とは思えませんが。

「DHのないルールなら当然の措置だよ。少しでも投手を打席に立たせないことが勝利への近道になるからね。延長がいつまで続くか分からないから、そうそう代打も出せないし」

―つまり得点力が下がっても、投手の打席を遅らせることが重要ということですね。

「まあ、そういうことになるかな。君は私に何を言わせたいのだ?郷に入っては郷に従えと言うだろう。ナショナルリーグの監督ならみんなそうしている。私もそれに従ったまでだ」

延長13回の2死1塁、打者はプロクター。この場面は盗塁だと思うのですが。

「ちょっと待ってくれ、1塁ランナーはポサダだぞ。彼に走らせて成功すると思うか?残念だが君には監督は務まらないようだな、わっはっは」

―確かに成功率は低いです。ただこのケースで得点するには、長打か連打しかありません。少なくとも投手のプロクターが出塁しないことには、得点はできないわけです。

「そんなことは言われなくても分かる。私も忙しいので、要点だけを言ってくれ」

―プロクターが出塁<ポサダの盗塁成功率、この式は正しいと思いますか?

「仮に正しかったら何だと言うのだ?」

正しいのなら、盗塁させるべきです。成功した場合は、プロクターに代打を送る。失敗してもプロクターは3イニング目、次の回は代打から始まるのでリスクはありません。

「.....」

―お困りのようなので、今度は先発のウォンについて伺います。7回1死1塁、86球で降板させた理由を教えて下さい。

「あそこはサンチェス、ロバーツと左打者が続く場面。左のスペシャリストであるマイヤーズを起用するのがベストだ」

―ウォンはエースですよね?それほど信頼がないとは驚きです。

「もちろん信頼はしている。ただ監督というのは、君が思っているほど単純な仕事ではない。臨機応変な対応が必要なのだよ」

―つまりここまで6安打3失点のウォンより、調子の分からないマイヤーズの方がいいと思ったわけですね。

「君もしつこい男だな、スペシャリストだと言っているだろう」

そのマイヤーズですが、今季は左打者に対して.306(右打者.169)と打ち込まれています。それでもベストだと言えますか?

「それはたまたま、本来は左打者に強い。そうでなければブルペンにいるわけがない」

―ギドリーコーチのアドバイスで、今季の途中からプレートの右端を使って投げてますね。それが原因とは考えられませんか?

「そういう専門的なことは、直接ギドリーに聞いてくれ」

お疲れになったでしょう、今グリーンティーをお持ちします。

「君を見てると余計疲れるよ、というか腹が立つな」

僕はほぼ毎日です。続く

Video:
A-Rod goes 4-for-6
Matsui's RBI single
Cano's RBI single

Saturday, June 23, 2007

June22,07 @ SF W7-3

A-Rod leads hit parade
Box Score (MAJOR.JP)

連敗につけこみ連敗脱出。

ヤンキースの先発は井川、5月4日以来7度目の登板となる。首脳陣の信頼を失いかけている井川にとって、今回の登板はラストチャンス。ここで結果を残せなければ、来季以降どうなるか分からない。

優秀なスタッフのいるチームに行った方が本人のためとはいえ、汚点を残すのはやはりマイナス。ここはきちんと結果を出して、他チームにもアピールしておきたいところだ。

その井川だが、この日はワインドアップからの投球。記憶が確かなら、過去2試合はいずれもセットポジションで投げている。あえて軸のぶれやすいワインドアップに戻したのは、調整の成果と見るべきだろう。

参考:メジャー再登板に向けて(Kei Igawa Official Website)

課題の制球力も取り戻し、ストレートとチェンジアップを主体に4回を2安打。数字ほどよかったわけではないが、特に危ない場面もなく安心して観ていられた。翌5回も2ベースとヒットで1点を失うが、続く2人を討ち取り2アウト。

この時点でヤンキースは4点をリードしている。勝ち投手もほぼ手中に収め、そうなれば首脳陣の評価も当然上がる。そう思って観ていたが、残念ながら願いは叶わなかった。

2ベース→2死2.3塁→四球→2死満塁→四球(打者ボンズ)→2失点目→降板

打たれたのは仕方ないにしても、連続四球で失点したのはいただけない。以前セットポジションでのバランスが悪いと書いたが、どうやらメンタル面にも問題がありそうだ。

関連記事:April13,07 @ OAK L4-5

この日の井川は4回までに3度セットポジションで投げているが、いずれも制球は乱れていない。ところが今回のように塁が埋まってくると、こうなることが多い。参考になるかは別として、こんなシーンがあった。

ボンズに対して2球連続のボール、堪らずポサダがマウンドに駆け寄る。英語が苦手な井川に何を言うのか興味があったので、特に注意して観ていた。

「Okay? Slow Down」(3回繰り返す)

これが日本語なら少しは落ち着けたのかも知れないが、意味は分かっても英語には違いない。ポサダに罪はないが、火に油を注いだ可能性もある。いずれにしても、アウト1つを残しての屈辱的な降板になってしまった。

ここに試合後のインタビューがある。観ていてちょっとかわいそうだったが、井川の心境を知るにはこれ以上の材料はないだろう。

ついでに書いておくと、この場面での降板は仕方ないと思う。制球難の前科がありこの回だけで2四球、なおも満塁では代えざるを得ない。勝ち投手が誰になろうが、チームの勝利が優先なのだから当然である。

ただしビスカイーノに継投するとなると、話は大きく違ってくる。この数試合は珍しく失点していないが、相変わらず制球難は改善されていない。よりによって満塁の場面で、四球率の最も高い(7.0)投手を起用するなど言語道断。結果的には松井のファインプレイで救われたが、毎度お馴染みの珍采配には頭が痛い。

松井と言えば、とっておきの朗報がある。イチローや松坂が記録や話題に事欠かない中、歯がゆい思いをしている人も多いと思う。そんな松井に、超がつくほど偉大な記録が隠されていたのである。もったいぶるのはこれぐらいにして、その記録を紹介しよう。

「無死、又は1死でランナーを3塁に置いた時の打点率=71.9%」

いわゆる外野フライか緩い内野ゴロで1点というケースで、満塁や2.3塁なども当然含まれる。これだけではピンとこないと思うが、過去40年間でこの71.9%という数字を超えた選手は1人もいない。つまり最も確実性のある選手、最も頼りになる男というわけだ。

あの有名なロッド・カルーでさえ67%、どれだけ価値のある記録か分かるだろう。ちなみに今年だけなら88%、さらに驚異的な数字になる。地味な記録だが、ナンバーワンには変わりがない。今さら言うほどのことでもないが、やはり松井は素晴らしい。

もう少し書きたいこともあったが、長くなったのでまた明日にでも。

Video:
A-Rod goes 4-for-4
Cabrera's two-run single
Abreu's RBI double
Post Game Plus

Friday, June 22, 2007

Fact-Finding

適当に観た2本。

Executive Action (ダラスの熱い日)
監督デヴィッド・ミラー 1973年 アメリカ

ジョン・F・ケネディ暗殺から10年、ある仮説を元に計画から犯行までを描いた作品。同じ題材を扱ったJFKは余りにも有名だが、大きく違うのは加害者の視点で進行していくこと。



エンディングにあるナレーションによると、事件後の3年間で18人もの重要証人が何らかの理由で死亡している。ある保険計理人が計算したところ、その確率は実に10京分の1。これが事実なら、人為的な何かが働いているのは間違いない。

現在非公開の極秘報告書が公開されるのは2039年。それまで生きているかどうか分からないが、公開されたとしても真相は永遠に闇だろう。この闇が唯物論で定義できるものなのか、またはそれ以外のものなのか。個人的にはこちらの方に興味がある。

疑惑を暴いていくような面白さはなくエンターテイメント性も低いが、JFKより18年も前に公開されたという点に価値があると思う。動画は事件についてのもので、この映画とは直接関係はない。

The Prince & Me (プリティ・ガール)
監督マーサ・クーリッジ 2004年 アメリカ

いわゆるシンデレラストーリー。いつもならまず観ないタイプの映画だが、どういうわけか最後まで観てしまった。主役のジュリア・スタイルズが好きなわけでも、話が面白かったわけでもない。それなのに途中で止めるどころか、終わった後には温かいものさえ感じた。

愛の意味はある程度分かっているつもりだが、その前に恋が付くと自信がなくなる。人を好きになってドキドキするような感覚は、20歳位を最後に覚えがない。では誰も好きにならないかというと、好きにはなる。あいつもこいつも好き、極論すれば好きな人だらけ。

人間も所詮は動物、後付けの倫理観や道徳に縛られているに過ぎない。自信がないと書いてはみたが、実を言うと男と女の関係はこういうものだと思ってきた。遠距離恋愛は続かない場合が多いし、恋愛結婚であっても離婚は珍しくない。それを証明する材料はいくらでもある。

そんな恋愛観しか持てないにもかかわらず、なぜかこの映画を肯定する自分がいる。こういう人もいるかも知れない、一言で表現するならこんな気持ちに近い。否定する理由がないならそう思って当然だが、これが歳をとることだと思うと気が滅入る。

The Prince & Me Trailer (QuickTime)

Wednesday, June 20, 2007

June19,07 @ COL L1-3

Yanks' rallies incomplete
Box Score (MAJOR.JP)

ワールドトリップ初戦は完敗。

ロッキーズの先発はフォッグ。スライダーに多少見どころがあるものの、これといった特徴がない。言ってみればスタッツ通りの投手で、攻略も時間の問題だと思っていた。ところがそう上手くいかないのが野球、7回を4安打とほぼ完璧に抑えられてしまう。

敗因を挙げるとすればここだが、打線は水物という言葉が示すようにこればっかりは仕方がない。ただ現在のヤンキースは、また明日があるさなどと言っていられない状況。そこで今回は、ロッキーズに与えた得点に沿って気づいたことを書いてみようと思う。

1点目(3回、1-0):ヒット→盗塁→無死2塁→2死後→ヒット→1-1

この回は先頭打者のタベラスに尽きる。出塁はバントヒットによるもので、今季だけで通算21本目。また内野安打の比率が5割弱と、これが左打者なら首位打者も夢ではない。逆に言えばバントヒットを簡単に許してしまったのは、反省材料に値する。参考までに盗塁はスローで見るとアウト、ただしピッチアウトしていていただけに恥ずかしいプレーではある。

2点目(5回、1-1):1死後→ヒット→盗塁→1死2塁→ヒット→1-2

最初のヒットは当たり損ねなので仕方がないにしても、ここでも盗塁を許したことは問題。大差勝ちが多いチームの宿命なのかも知れないが、こんなぬるい野球をしているようでは王者にはなれない。当たっているホリデイを避けての敬遠策も考えてみたが、次がメジャー屈指の好打者ヘルトンなのでちょっと難しい。

ちなみにこのヘルトン、生涯打率は現役トップの.333。左打者だが足は決して速くない。安打製造機、又は天才打者と言うならイチローではなくヘルトンが相応しい。イチローフリークのみなさん、よく覚えておくように。

3点目(6回、1-2):2死ランナーなし→HR→1-3

個人的にはここが最大のポイントだったと思う。HRを打ったのは8番打者のトリアルバ、敵地での交流戦のため次打者は投手。となれば敬遠の選択肢は当然出てくる。代打を出されれば同じだと思うかも知れないが、それは違う。まったく歯が立たない先発投手を降ろすだけでも、十分に価値はあるからだ。

強力なロッキーズのブルペンを考慮しても、続投させるより望みはある。もっとも好投しているフォッグに代打を送ることは、まず考えられない。不文律でもない限り、敬遠がベストの戦略なのは間違いないだろう。

こうしたら、ああしたらと書いたところで勝てたとは言えない。ただヤンキース(主にトーリとキャッシュマン)の悪いところは、敗戦から敗戦以上の価値を見出せないこと。フォッグの出来がよくて、チャンスに打てなかった。ムシーナはよく投げた、ではダメなのである。

なぜ打てなかったのか、打順はこれでいいのか。他に選択肢はなかったのか。目先のデータや相性に血眼になる前に、考えるべきことはたくさんある。先日マイナー落ちしたクリッパードがいい例で、全てが結果論。

野球人などその程度と言ってしまえばそれまでだが、一応は頭脳労働なのだからもう少しまともにできないものか。選手経験があるというだけで高給取りでは、特殊法人に天下りする官僚と何ら変わらない。

アメリカはキャリアを重んじる国だが、同時に合理主義思想の国でもある。アメリカであってアメリカではない、人気はあっても全ては様式に支配されたオールドスクール。残念ながら、野球とはそういうものらしい。

関連記事:August18,06 @ BOS G-2 W14-11

Video:
Matsui drives one in
Jeter's Dive
A-Rod's Dive

Tuesday, June 19, 2007

There's A Will, There's A Way

第107回全米オープンゴルフ
2007 U.S. Open Championship

久しぶりにゴルフを観た。野球にかまけていると、なかなか他のスポーツを観るチャンスがない。そういう意味では新鮮で、メジャー大会ということもあってかなり楽しめた。ちなみに優勝したのはアルゼンチン出身のカブレラという選手、PGAツアー初勝利がU.S.オープンという偉業を成し遂げた。

ゴルフはメンタルのスポーツと言われる。メンタルの影響を受けないスポーツなどないに等しいが、持続的な集中力とミリ単位の精度を要求されるだけに間違ってはいない。感情のコントロールは立派な技術であり、それはトッププロほど徹底されているように見える。内面までは分かり得ないが、それを表に出す選手が少ないのは偶然ではないだろう。

ゴルフと言えばタイガー・ウッズ、弱冠31歳にして生きる伝説と化している人物だ。全てが突き抜けた領域にあり、前述のメンタル面においても例外ではない。ただしこのタイガー、感情の起伏はかなり激しい。

ミスショット後にクラブを投げつけるのは日常茶飯事で、大事なパットを外せばあからさまに落ち込む。反対にここ一番で見せるガッツポーズは、ゴルフということを忘れさせるほどの迫力がある。

常識的な見方をすれば、こういう選手はゴルフ向きではない。ところが実際はその逆で、実に安定した成績(*1)を残している。 そんな杓子定規が通用しないのが、タイガーのタイガーたる所以なのだろう。(*1)世界ランキングUSPGA部門別ランキング

気持ちがキレそうでキレない、レッドゾーンまではいくが壊れる寸前で思い止まる。その振幅の大きさがスーパーショットを生み、タイガーチャージの原動力になっている気がする。今回は残念ながら敗れたが、タイガーの魅力が色濃く反映された大会だった。

松井秀喜と谷亮子、そしてタイガー・ウッズ。尊敬に値する人物は誰かと聞かれたら、真っ先にこの3人が思い浮かぶ。それぞれタイプは違うものの、共通しているのは勝利への執着心。我々一般人にとっては、目標という言葉に置き換えると実感が湧くはずだ。

優先順位が分かっていても、その通りに生きられないのが人間。それを妨げているのは些細なことであり、一時的な欲望に打ち勝てない結果でもある。せっかくこの世に生まれたのだから、願わくばこんな生き方をしてみたい。結果はどうであれ、生き抜いたという自負に勝るものはないのだから。

Saturday, June 16, 2007

June15,07 vs NYM L0-2

Run ends at nine wins
Box Score (MAJOR.JP)

連勝と連敗が止まったニューヨーク。

9連勝中のヤンキースだが、首位レッドソックスとは7.5ゲーム差。同じ土俵に上がったとはいえ、実際はまだ立っているだけに過ぎない。逆に少しでも油断すれば、すぐに土俵の下へと転落する。つまり依然危機的な状況であり、勝てる要素のある試合は絶対に落とせないのである。

ヤンキースの先発はクレメンス、一方のメッツは前回苦戦を強いられた左のペレス。次がクリッパードだけにどうしても勝ちたいところだが、5連敗中のメッツもそれは同じこと。これを落とせば連敗も十分あり得るわけで、そういう意味でも大事な一戦になる。

先発投手を評価する上で最も一般的なのは、勝ち星と防御率。これをメッツの先発ペレスに当てはめると4勝4敗、防御率は3.21という数字になる。強打のヤンキースなら、攻略が可能に見えるかも知れない。ところがこのペレス、実はかなり厄介な投手なのである。

以下はそれを実証するデータ(*1)で、比較対象としてエンジェルスのラッキーとペティットを選んでみた。(*1)被HR率、三振率ともに9回に換算した数字

ペレス   防御率3.21 被安打率.205 被HR率1.2 三振率8.3 WHIP1.11
ラッキー 防御率2.53 被安打率.235 被HR率0.8 三振率6.9 WHIP1.15
ペティット 防御率2.93 被安打率.264 被HR率0.5 三振率4.9 WHIP1.27

特筆すべきは被安打率、リーグが違うとはいえ驚異的な数字である。それでいて防御率が3点台なのは、HRを多く打たれているから。またWHIPもトップレベルで、ヒットはおろか出塁すら難しい。仮にこの数字通りのピッチングなら、少ないチャンスをモノにするしか手はない。左投手が苦手なヤンキースにとって、連勝ストッパーには十分な存在だ。

90マイル半ばに達するストレートとキレのあるスライダー、サイドスロー気味の角度のある投球。やはり数字は嘘をついていない。ただしそこは人間、たった1つだけ違っている点があった。スペースの都合で省略したのだが、コントロールが悪いのである。

参考:Perez fans six

ここまでの四球率は3.1、7イニング投げたとすれば2.4だから平均レベルと言っていい。ところがこの日はコントロールに苦しみ、3ボールになることも珍しくなくなかった。攻略できるとすればここしかない。

1点ビハインドの4回、松井とカノーが四球を選んで無死1.2塁。この日唯一の好機がやってくる。松井はフルカウントからだったものの、カノーには4球続けてボール。分かる人には分かると思うが、カノーが四球で出塁するのは珍しい。ペレスがコントロールに苦しんでいた証拠である。

下位打線ということもありバントしたいところだが、次打者は不器用そうなフェルプス。初球は明らかなボールで、バントの構えはなし。やはりバントは得意ではないらしい。

「1球待て」

こんなサインがトーリ野球にあるかは別として、次は絶対に振ってはいけない場面。松井の打席から数えて6球連続のボール、プルヒッターのフェルプスには進塁打も望めない。1球待つのが得策なのは明らかである。

案の定外角高めのボール球だったが、フェルプスはこれに手を出し空振り。結局3ボールまでいきながら、最後は浅いライトフライに倒れる。結果論かも知れないが、1球待てば無死満塁になっていた可能性が高い。続くカイロの当たりはあわやHRという打球、少なくとも同点に追いつくことはできたと思う。

このケース以外でも、ボール球を振って凡退するシーンが多かった。前述したように付け入るスキはここしかなく、逆に助けてしまってはこの結果も当然だろう。

リードオフマン=俊足<出塁率

この日はデーモンが欠場、代わりにカブレラが1番に入った。詳しくは別の機会に書くが、リードオフマンに要求されるのは出塁率。極論すれば鈍足でも何ら問題はなく、松井でも立派に務まる。参考までに去年のレッドソックスは、シーズン途中まで足の遅いユーキリスが1番だった。

俊足というだけで、無条件にカブレラを起用しているようでは勝てるわけがない。さらに言えばカブレラは左利きで、右打席は苦手。必然的に左投手が先発の場合、出塁率(今日現在.308)はさらに下がる。

前述のことも含めて、勝負事というのはほんの些細なことが勝敗に大きく影響する。散々トーリ批判をしているが、これぐらいの緻密さがなければ指揮官とは呼べない。少なくとも指揮官とはそうあるべきだと思う。いずれにしても、勝てる要素があっただけに痛い敗戦になった。

Video:
Clemens fans eight
Joe Torre on Friday's loss
Post Game Plus

Thursday, June 14, 2007

Waltz

It's Ok, It's Alright, Nothing's Wrong.

音楽はほとんどいつも聴いているが、衝動的に大音量で聴きたくなることがある。そんな時は決まって大好きなエリオット・スミス、他に選択肢はない。気分の高揚とともに酒が飲みたくなり、気づけば上半身裸になって歌っている。その後は号泣、これまで何度同じことを繰り返してきたか分からない。


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昨日もそうだった。エリオット・スミスはよき理解者であり、かけがえのない存在。ただそのメッセージは表裏一体で、混乱することも少なくない。死ねと聞こえたかと思えば、今度は生きろと聞こえる。床に寝転がり、天井を見つめながらその行き先を探していた。

涙も枯れ果て、行き先も分からないままベッドに横たわる。あの時、死んでいればよかった。ふとこんなことが頭に浮かんだ。病気や怪我で死に直面したことは一度もない。ただただあの時、そうとしか言えない。

ベッドの中でもう1つ浮かんだことがある。それはある人のブログで、抗鬱剤がまったく効かないほど重症らしい。1人でボーリングに行くことが楽しみ、そんなあの人が今どうしているか気になった。

酒と安定剤のせいで、いつの間にか眠っていた。起きたのはヤンキース戦が始まる少し前、何事もなかったかのようにテレビをつける。いつものように応援し、そしていつものように1日が終わっていく。

今思えば、エリオット・スミスのメッセージは感じたままなのかも知れない。生きることも死ぬことも両方正しい。死ぬ勇気があるかどうかで、結末が変わるだけだ。以前レナード・コーエンの記事で、自殺願望の鬱病シンガーと書いたことがある。シンガーの部分を除けばこれが自分、勇気がないだけに願望という表現もしっくりくる。

ジョン・アービングのホテルニューハンプシャー、椎名林檎の同じ夜。何もかも通り過ぎていくだけで、全ては惰性。生きているようで、生かされている。

Playlist Updated:
こんなことを書いていたら、また酒が飲みたくなってきた。今聴いている曲のタイトルは、優雅であってどこか物悲しいワルツ。いかにもエリオット・スミスらしい。

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Wednesday, June 13, 2007

June12,07 vs ARI W4-1

Bombers improve to .500
Box Score (MAJOR.JP)

62試合のハンディキャップ。

アブレイユの3ランHRで先制し、エースのウォンは7回を1失点に抑える好投。まさに理想的な展開で、特に書きたいことも見当たらなかった。しばらくヤンキースから離れようと思っていたのでちょうどいい。そう思って観ていると、ひょんなことから野球バカの悲しい性が顔を出す。というわけで、またもヤンキースの記事。

7回の表、ダイヤモンドバックスは先頭のクラークがヒットで出塁する。2点ビハインドで残る攻撃は3回、状況から考えても十分チャンスはある。ところが後続が簡単に外野フライを打ち上げ2アウト、もちろん進塁さえしていない。

たった2点のビハインドとはいえ、ここで1点を取りに行くのは勇気が必要。必然的に確率は低くても、連打を期待するしかない。これが何度も書いている、リードすることのアドバンテージ。中盤の失点を軽視するヤンキースが負けるのも、このアドバンテージによるところが大きい。

勇気という言葉を使ったのは、その意味を理解している人が少ないと思ったから。試しに辞書で引いてみると、物事を恐れない強い意気込みとある。

麻雀の話で恐縮だが、危険牌を通すことが勇気だと思っている人が実に多い。本当の勇気とは、自分の手に依存することなく危険だと思ったら切らないこと。通ればを夢見るのではなく、夢見る自己に打ち勝ちながら目標に向かうことなのである。

このケースで言えば、無得点を恐れず大量点を狙うことは勇気とは呼べない。1点を取りに行くことで、着実に勝率を引き上げることこそ勇気。そんな監督はまずいないと思うが、そう出来ればたいしたもの。送りバントとは言わないまでも、まずは進塁させることが先決だろう。

前置きが長くなってしまったが、ここからが本題。 2点リードで迎えた7回の裏、ヤンキースは四球と2ベースで無死2.3塁と絶好のチャンスを掴む。ダイヤモンドバックスは前進守備で1点もやらない構え、逆にヤンキースはどうしても1点欲しいところだ。

次打者カブレラの打球はセカンド左のゴロ、これを名手ハドソンが飛びついてファーストへ送球。ここまではよかったのだが、直後に2塁ランナーのカノーがセカンドベース上でタッチアウトになる。

打球方向から言っても進塁できたはず。実際タッチアウト前は、画面にすら映っていなかったほどサードベース寄りにいた。なぜわざわざ戻ってきたのか。最初はカノーの怠慢プレーだと思っていたが、原因は3塁ランナーの松井だった。松井が躊躇したため、カノーは戻らざるを得なかったのである。

参考:Hudson's diving stop

これは松井のメンタルエラーなのだが、実は今回が初めてではない。無死2.3塁で微妙な当たりの内野ゴロ、躊躇して当然と思う人も多いはず。確かに日本の野球(セオリー)では突っ込まないのが普通、だからこそ松井が2度も同じミスをしたのだと思う。

ただ1点がどうしても欲しい場面なら、こちらでは突っ込むのがセオリー。ホームはタッチプレーなので、突っ込ませても併殺(打者がアウト)の可能性は低い。同じ理由で、2塁ランナーはほぼ進塁できる。

つまりホームで憤死したところで、1死1.3塁という状況は望めることになる。これならノーヒットで得点が可能、悪送球しないとも限らないので突っ込む方が得というわけだ。

念のため断っておくと、打球が強く野手の正面を突く場合は当てはまらない。また日本の野球を久しく観ていないので、今は変わっている可能性はある。ちなみに一旦は躊躇した松井だが、送球の間に無事ホームインした。

Video:
Cairo's diving grab
Jeter's leaping grab

Monday, June 11, 2007

June10,07 vs PIT W13-6

Win streak extended to six
Box Score (MAJOR.JP)

致命的な采配ミスも、Aロッドが救って6連勝。

しばらくヤンキース戦から離れようと思っていたらこんな試合。こうやって書いてしまえば元も子もないのだが、今回は猿を承知で書いてみる。

3回を終わってヤンキースが5-2とリード、先発がクリッパードだけに展開としては悪くない。ただ先日も書いたように、3点のリードなどあってないようなもの。案の定、翌4回に4点を失い降板する。

四球→1死1塁→ヒット→1死1.2塁→四球→1死満塁→2ベース→2失点→
1死2.3塁→ヒット(セカンドタッチアウト)→2失点→2死ランナーなし→降板

よほどの信頼がない限り、2ベース後に代えるのが普通。ましてやクリッパードなら、満塁になったところで代えてもいい。前回の印象が強かったか知らないが、それ見たことかと言いたくなる。

関連記事:June5,07 @ CWS W7-3

ちなみにこの満塁の場面、ブルペンでは左のヘンがウォームアップしていた。打者は左のダフィー、代えていれば2ベースは防げた可能性もある。普段あれだけ右左にこだわりながら、肝心な場面ではそれを行使しない。相変わらず一貫性のない采配である。

逆転されてから代えるのなら機械にでも任せておけばいいのであって、わざわざ人間がやる必要はない。しかも2死ランナーなしで投球数は90。よりによって最も無意味な場面での継投とは、お粗末としか言いようがない。

そんな最低の采配もAロッドのHRで帳消し、結果として勝利の二文字が残るだけだ。先日の2000勝に触れなかったのも、それに等倍の価値があると思えなかったから。金で買った打線とよく言われるが、この日はまさに金で買った勝利だろう。

「マスミ・クワハ」

マイケル・ケイにこんな発音で紹介され、桑田が念願のメジャーデビューを果たした。ストレートは86マイル、スローカーブはまずまずだがスライダーの切れはない。緩急とコマンドがよほど機能しない限り、生き残るのは難しいと思う。

それでも味方の好守もあって、最初の1イニングを無失点に抑える。この時の表情が実に印象的で、まるで勝利投手になったように嬉しそうだった。Aロッドに打たれたHRはおまけみたいなもの、時間が経てば思い出に変わるだろう。結果は問題ではなく、39歳にして挑戦してきたことを評価したい。

Aロッドが打ったHRは2本。2本目は前述の桑田からだが、1本目を打った投手の名前が面白い。その名もシャープレス(Sharpless)、読んで字の如く明らかに投手向きの名前ではない。

姓名学はまったくの無知だが、経験上こういう名前は成功しない。競走馬がそうなように、ダメそうな名前はなぜかダメなのである。桑田ではないが、ここまで来ただけ立派というものだろう。

このシリーズ、パイレーツに気になる選手がいた。どんなボールにも必死に食らいつき、何よりやる気がみなぎっている。見たところ若そうで、こういう選手はまず伸びる。当時メッツで控えに甘んじていたモーラがこのタイプで、その後の活躍はご覧の通り

その選手とはフレディ・サンチェス、去年首位打者を獲得したあのサンチェスだった。リーグが違うので疎いのも仕方がないが、伸びるも何もとっくに伸びている。調べてみるとそれほど若くもなく、モーラとイメージを重ねた自分が少し恥ずかしかった。

負けてなお強しという言葉があるが、ヤンキースの場合はまったくの逆。それもこれも全ては指揮官が演出しているのだから、救いようがない。逆転優勝でもして美談になるぐらいなら、醜態を晒して毒を出しきった方が今後のため。

そうは思っても、負けを願うことはさすがにできない。いくら憎んでも死ねばいいとは思えない親のように、今年のヤンキースは本当に厄介な存在だ。

Video:
Abreu goes 4-for-4
Matsui's two-run double
Post Game Plus

Sunday, June 10, 2007

June9,07 vs PIT W9-3

Clemens earns 'W' in return
Box Score (MAJOR.JP)

5連勝で借金は2。

今季初の5連勝で借金2、つまり連勝前は借金が7もあったわけだ。最近は勝敗表を見ていないので気づかなかったが、考えただけでもぞっとする。本題に入る前に、ポイントとなった前日の試合について少し書いてみようと思う。

8回を終わって4-4の同点、先発のペティットはこの回でマウンドを降りている。通常なら前日登板がなかったブルーニーに継投するところだが、マウンドに上がったのは連投となるリベラだった。

このところ結果が出ないブルーニーに不安があるとはいえ、前日1.2イニング投げているリベラの起用は異例と言っていい。さすがのトーリも、連勝の重みを感じていたのだろう。

リベラは翌10回も無失点に抑え、きっちりと責任を果たす。登板を終えたリベラはベンチを行ったり来たり、手を叩き何かを叫んでいる。マイケル・ケイはExhorting Troopsと表現していたが、おそらくこんなことを言っていたのだと思う。

「さあ、みんないくぞ」

映像では確認できなかったが、この時ブルペンには誰もいなかったらしい。仮にこれが事実なら、もう1イニング投げる予定だったとも考えられる。断言はできないが、リベラが最後に3イニング投げたのは数年前のALCS。逆にレギュラーシーズンでは記憶にない。

これを前述のことに結びつけると、リベラ自身が直訴した可能性が高い。その裏のサヨナラ勝ちで真相は分からず終いだが、久しぶりに熱いものを感じた。

こういうことはどんどんやって欲しい。明日の展開は分からないのだから、僅差ならビハインドであっても何ら問題はない。食らいついていけば、この日のように打線が何とかしてくれる。それだけの力がヤンキースにはあるはずだ。

さて本題のクレメンスだが、6回3失点のクオリティピッチ。最低限の仕事とはいえ、初登板としては上々だろう。あくまで個人的な印象だが、以下に投球内容をまとめてみた。(球速は平均、評価は3段階)

配球: フォーシーム 4 ツーシーム 1 スプリッター 4 スライダー 1
球速: フォーシーム 90 ツーシーム 90 スプリッター 85 スライダー 84
切れ: フォーシーム -- ツーシーム △ スプリッター ○ スライダー △

年齢的なものなのか、球速が数マイル落ちている。もっとも仕上がり途上の可能性もあるので、今後を見てみないと何とも言えない。スプリッターの切れは抜群で、奪った三振もほとんどがこれ。シンカー軌道なので、左打者には特に有効だろう。

後半やや球速が落ちたものの、スタミナ面も問題なさそう。先入観かも知れないが、何より堂々と投げていたのが印象的だった。

今日の試合は6連勝とスイープがかかっている。明日はオフなだけに、総力戦で臨みたいところだ。ヤンキースの先発はルーキーのクリッパード、一方のパイレーツはチャコーンと分が悪い。前半戦の試金石になるのは必至で、ここを勝てるようなら望みはある。

Video:
Yanks' three-run first
Cabrera's leaping catch
Post Game Plus
Clemens full press conference
Clemens' Final Out

Friday, June 08, 2007

June7,07 @ CWS W10-3

Yanks take third straight
Box Score (MAJOR.JP)

とにもかくにも3連勝。

投手を賞賛する時、こちらではSharpという言葉がよく使われる。ただ実際は自責点や失点を基準にしているに過ぎず、どんなに打たれようとその内容とは無関係な場合が多い。

このへんの事情は日本も同じで、好投の持つ意味が記事の意図によって操作されているのは珍しくない。プロは結果が全てと言われるが、それと誇張や拡大解釈はまったくの別問題。事実を正確に伝えなければ、受け手はいつまでだっても誤った認識のままである。

この日のムシーナは文字通りの好投、Sharpという形容が最も相応しい。初球を除けば甘いボールは記憶にないほどで、こんなピッチングは1年に1度あるかないかだろう。ノーヒッターを達成していてもおかしくなかったし、内容だけで言えばそれ以上だった。

今までも何度か書いているが、ムシーナという投手は球速がないわりにストレートの比率が高い。それだけにストレートの出来が結果に大きく影響する。今シーズンの投球を見る限りストレートは平均して80マイル半ば、去年と比べて3、4マイルは落ちている。これが結果を出せない理由であり、39歳という年齢から考えても上積みは期待できない。

関連記事:April6,07 vs BAL L4-6

こんなことは本人が一番よく分かっているわけで、クレバーなムシーナなら必ず何か考えているはず。そう思って観ていると、早速やってきた。ストレートが極端に少ないのである。正確には分からないが、おそらく3割なかったと思う。

ムシーナは元々パワーピッチャーだったと聞いている。球速の衰えとともに、今のスタイルを確立していったようだ。ペドロ・マルチネスもそうだが、肉体的な衰えを技術でカバーするのは簡単ではない。それでいて安定した成績を維持するのだから、たいしたものである。

さてそのムシーナだが、7回先頭のトーメにボテボテの内野安打で出塁される。さらに続くコネルコにレフトオーバーの2ベースを打たれ、無死1.3塁。参考までに打たれたのは真ん中高めのスライダー、この日唯一の失投だった。

投球数は79、スコアはヤンキースが1-0とリードしている。次打者が左のピルジンスキーだったので予想はしていたが、やはり左のマイヤーズに継投。通常ならともかく、ムシーナの出来からしてちょっと考えられない。

投球数が制限されていたのなら別だが、試合後のインタビューでトーリ自らこれを否定している。この時使っていたのが戦略という言葉。ムシーナの出来を度外視して、左対左を戦略というのもおかしな話である。

案の定そんな戦略は通用せず、あっさりタイムリーヒットを許し同点に追いつかれる。66歳の人に言うのも失礼かとは思うが、監督をやる前に算数でいいから勉強して欲しい。

実はここにムシーナのインタビューがあるのだが、なぜか肝心な最後の部分がカットされている。時間にして20秒足らず、内容から言っても意図的にカットされた可能性が高い。カットされたのは以下の部分。(K:インタビュアー、M:ムシーナ)

K: 79球で降板することは頭にありましたか?
M: (声を荒げて)頭にあったかって?
M: あるわけない、いつも100球投げるつもりでいる。
M: 降板はちょっと早かったと思う。
K: 続投したかったですか?
M: もちろんだ、だが私にはそれを決める権利がない。

元々ムシーナは優等生的な発言をするタイプではないが、同時に感情を表に出すタイプでもない。自身の成績やチーム状態も影響しているとはいえ、采配に納得がいかないという気持ちが背景にあるのは間違いない。不可解なジアンビの発言や処遇も含めて、このチームはすでにヤンキースではないのかも知れない。

先日トレード話が浮上したアブレイユだが、この日は攻守にわたって大活躍。スタメンを外れたダイとは好対照だった。これで6月の打率は.480、さすがのキャッシュマンも思いとどまるだろう。

不調時には守備面まで指摘されていたが、どうして世の中こうも単純なのか。アブレイユの捕球力が平均以上なのは疑いようもなく、実際それで救われたことも少なくない。

ちょっとエラーが続くと守備が下手、リベラが打たれれば限界説。正直言ってこういう論調には本当にうんざりしている。これが商売ならいいお客さんなのだが、できればこんなことは書きたくない。

関連記事:June5,07 @ CWS W7-3

同点の8回、四球でジーターが出塁。何の策もなく(初球にバント失敗)デーモンは三振するが、ワイルドピッチでランナーは2塁へ。カブレラの当たりは野手の間に転がったラッキーな内野安打。全てストレートを投げてくれたお陰でアブレイユに2ベース。1点リードの9回は四球連発後にAロッドのグランドスラム

勝つには勝ったが、ゲーム運びは相変わらずで単に恵まれていただけ。次は前回失礼にも弱っていると書いたパイレーツ。初戦は苦手の左投手で、スタッツを見る限り手強そうな相手だ。長打と連打期待の雑な攻めで、どこまで通用するか。

Video:
Matsui's RBI
Postgame Plus

Wednesday, June 06, 2007

June5,07 @ CWS W7-3

Yankees' bats heat up
Box Score (MAJOR.JP)

今季最多の17安打も最後はリベラ。

野球において先取点を上げることは、一般的に有利とされている。詳細なデータがないので断言はできないが、おそらく6割ぐらいの勝率はあると思う。下記リンクを見てもらえば分かるように、少なくとも相関性があるのは間違いない。

ペナント奪取のカギは“先制試合”

先取点というのは相手より先に得点することだが、逆に言えば先に失点しないという意味でもある。つまり投手力は不可欠な要素であり、それ抜きにして先取点は語れない。

これほど大事な要素に一言も触れず、先取点と結果を短絡的に結びつけるだけなら小学生にもできる。こんな2次元的思考では書くだけ無駄。余計なお世話だが、世の中のためにも転職したほうがよろしい。

悪い癖で脇道に逸れてしまったが、先取点と勝率の相関は相対的なチーム力の差が最も大きな要因。投手力と攻撃力で勝れば先取点を上げやすく、当然チーム力も上なのだから勝率と相関する。ただしこれだけで説明できるほど事は単純ではない。(後述)

初回先制点はそんなに有利?

詳細なデータがないかと探していたら、こんなページを見つけた。言いたいことは分からなくもないが、これを主張するにはある前提が必要になる。先制されようと何点差であろうと同じ攻撃、同じ投手継投をするという前提だ。

状況にかかわらず得点効率(期待値)、または失点阻止率だけを優先する監督はいない。例えば5回で1点のビハインドなら、同点にフォーカスしないのが普通。結果的に得点効率の悪い方を選択するため、ビハインドのままで終わる確率が高くなる。

近代野球に中継ぎという役割があるが、極論すれば先発と抑えを除いた余りもの。大半の監督は、中盤のビハインドでこの余りものを起用する。同じように失点阻止率が悪くなり、点差が広がりやすい。以上のことが、先取点と勝率が相関する第2の要因になる。

「先取点が有利なのではなく、リードしている側が有利」

文脈から判断して、これがこの人の出した結論だろう。確かに同点にされてしまえばマージンは消滅するのだから、大筋では正しい。ただ先取点を上げた時点でマージンは享受できるわけで、その後に同点に追いつかれる根拠はどこにもない。

それは回が進むにつれ拡大し、逆に相手の勝率は低くなっていく。つまりマージンを持つこと自体がマージンになるわけだ。そもそも野球は点取りゲーム、無得点では絶対に勝てない。そういう意味でも、得点した事実がマージンにならないという理屈は間違っている。

前置きが非常に長くなったが、この日のヤンキースは4回までに無死1塁が3度あった。いずれもエンドランさえかけず、全て併殺で好機を逃している。そうこうしているうちにホワイトソックスが先制、お馴染みの負けパターンである。

ヤンキースの併殺はここ4試合で9、打線も不調なら少しは頭を使って欲しい。その後に集中打が出たからいいようなものの、こんな野球をやっているようではクレメンスが加入したところで同じこと。結果的に勝ってしまったので、反省材料にならないのが残念だ。

進化する新人右腕にトーリ監督もご機嫌

相変わらずの結果論、甘い球のオンパレードだったのは誰の目にも明らかである。チーム打率が両リーグワースト(.234)のホワイトソックスだから助かっているが、他ではまず通用しない。打ち損じを悔やんだ井口が、何度も首を傾げていたのが何よりの証拠。

いずれにしてもクリッパードで勝てたのは大きい、これで3勝1敗も見えてきた。次の対戦相手も弱っているパイレーツ、ここで負け越すようならほぼ終わりだろう。

ヤンキースとホワイトソックスで大型トレードか

またも同チーム同ポジションのトレード話。アブレイユのスタッツを見れば分かるが、レギュラーに定着した過去9シーズンの最低打率は.286と抜群の安定感がある。これが本当の意味での実績であって、放っておけば.270ぐらいは期待できるはず。

逆にたった1度の好成績にすがって、今まで何度失敗(*1)したことか。ようやくコントレラスの失敗が風化しつつあるというのに、まったくキャッシュマンも懲りない男である。(*1)ライトパバーノロアイザなど

ただ一番の問題は、打力を強化すればチーム力が上がると思っていること。これでは去年とまったく同じ、投手力強化が主眼と言ったのをもう忘れたらしい。右打者が欲しいのは分かるが、失敗から何も学べないとは無能にもほどがある。

Video:
Clippard's strong start
A-Rod hits No. 21
Cairo's RBI single

Tuesday, June 05, 2007

Day In, Day Out

死にもの狂いのアップロード。

この日撮った写真は300枚あまり、予備のカメラまで使った。スライドショーのためには必要なのだが、お陰で整理とレタッチだけで半日以上。それでも1日遅れぐらいで完成させる予定でいた。

スライドショーはPhotoShowのサイト上で作れる。今までもそうしてきたが、これだとテンプレートを選ぶだけで自由度がない。そこで今回は、先日タダでもらったPhotoShow Deluxe(ソフト)を使ってみることにした。

使い方は思っていたより簡単。フレームごとのカスタマイズが可能なので、サイト上で作るよりもずっと楽しい。ただ逆に細かい設定が可能な分、理想が高くなり妥協できなくなる。性格的なものも手伝って、結局2日ほどかかってしまった。

出来としては70点といったところだが、いい加減アップしよう。そう思ってボタンを押すとなぜかエラー、何度やってもダメだった。仕方がないのでソフトをダウンロードし直してもう一度試すが、エラーメッセージは同じ。

「パスワードが間違っています」

ローカルで再生出来たところで、アップロード出来ないのでは意味がない。インストールとアンインストールを繰り返したせいで、パソコンまで調子が悪くなってきた。

こうなってくると、意地でもやり遂げたくなる。今度はフリートライアル版(15日間)をダウンロードして試すが、起動した瞬間に思ってもみないメッセージが現れた。

「お客様の試用期間は過ぎています」

完全にナメられている。腹は立ったが諦めるわけにはいかない。そういえば、フリーソフトのPhotoShow Expressというのがあった。機能は少ないが、これなら大丈夫だろう。無事起動はしたものの、いざ作業にかかると今度はこんなメッセージ。

「24枚以上の写真を使って作成することは出来ません」

さすがに諦めかけたが、場違いな闘志が邪魔をする。食事もせず、友人の誘いも断ってアップロードすることだけが望み。まったく何を考えているのやら。我ながらこの性格には脱帽するしかない。

「ナメくさりやがって、買ってやる」

というわけで40ドル出して正規版をダウンロード。どうにか完成はしたが、作業を始めてから5日が経っていた。途方もない時間をかけたわりには、再生してみるとあっけない。出来に満足しているならともかく、70点では心の置き場に困る。

前向きな思いつきが発端とはいえ、今回ばかりは要領が悪かった。いや、悪いのはむしろ性格の方だろう。ちなみに試したのは英語版なので、日本語版の事情は分からない。

関連記事:May30,07 @ TOR W10-5

Monday, June 04, 2007

May30,07 @ TOR W10-5

Slide halted at five
Pinstripes in the Park

このイベントは屋外で野球を観ようというもので、今年で3回目。日本ではサッカーなどでお馴染みの企画だ。会場はミッドタウンにあるブライアントパーク、自宅からは歩いて20分ほどの距離にある。


(C)Copyright Invisible KMFIS

ぐずぐずしていたせいで、試合開始直前に到着。当日はクレメンスを始めとする多数のゲストが予定されており、すでにサイン会のための行列ができていた。イベント中には航空券が当たる抽選があるらしく、入場の際に搭乗券の形をした抽選券を渡された。

コンチネンタル航空主催とあってベタなアイディアだが、座席番号がLawn(芝生)となっていたのは素直に可笑しかった。ちなみに入場は無料、コーラもタダで配っていたが飲酒は禁止されている。

チーム状態のわりにはほぼ満員、主催者側のアナウンスによれば来場者は1万2000人とのこと。もっともアウトドア好きのアメリカ人には絶好の企画で、実際試合を観ていない人も多かった。

自分も写真を撮るのに忙しく試合どころじゃなかったが、芝生の上に寝転がって観るのは確かに気持ちがいい。今度は写真抜きで来てみたい。言い忘れたが、写真をクリックするとスライドショーを観ることが可能。Firefoxでは多少画像が遅れるかも知れない。

目玉のクレメンスは、ほんの数分ステージに立っただけ。ありきたりのコメントを残したに止まったが、楽屋ではインタビューを受けていたようだ。ステージに登場したクレメンスと、インタビューを観たい人はこちらをどうぞ。

Aロッドが嘘の掛け声? 敵軍は「誇りがない」と非難

試合後のインタビューによれば、よく覚えていないと前置きしつつもHahと言ったと答えている。昨日の放送でリプレイも観たが、確かにそれに近い言葉だった。いずれにしても前代未聞、幼稚としか言いようがない。

参考:A-Rod shouts, Jays get no outs

ただそれをエラーの理由にするのもどうかと思う。そもそも声が違ったと認めてるわけで、それならなぜ捕れなかったのか。瞬間的には半信半疑、もしくはそれが記憶を辿ってのものだからだろう。したがって、信憑性に欠ける主張と言われても仕方がない。

とっさにそう思い込んでしまったとしても、プロならそんな言い訳は通用しない。ノックされたら相手も確かめずにドアを開けるようなもので、僕らはアマチュアですよと言っているに等しい。Aロッドを擁護する気はまったくないが、両者とも見苦しいというのが率直な感想。

記事が遅れた理由を書こうと思ったが、長くなったのでまた明日にでも。

Play Slideshow: Pinstripes In The Park 053007

Video:
Yankees' five-run first
Damon's 2,000th hit
Cano goes 4-for-4




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