Saturday, June 16, 2007

June15,07 vs NYM L0-2

Run ends at nine wins
Box Score (MAJOR.JP)

連勝と連敗が止まったニューヨーク。

9連勝中のヤンキースだが、首位レッドソックスとは7.5ゲーム差。同じ土俵に上がったとはいえ、実際はまだ立っているだけに過ぎない。逆に少しでも油断すれば、すぐに土俵の下へと転落する。つまり依然危機的な状況であり、勝てる要素のある試合は絶対に落とせないのである。

ヤンキースの先発はクレメンス、一方のメッツは前回苦戦を強いられた左のペレス。次がクリッパードだけにどうしても勝ちたいところだが、5連敗中のメッツもそれは同じこと。これを落とせば連敗も十分あり得るわけで、そういう意味でも大事な一戦になる。

先発投手を評価する上で最も一般的なのは、勝ち星と防御率。これをメッツの先発ペレスに当てはめると4勝4敗、防御率は3.21という数字になる。強打のヤンキースなら、攻略が可能に見えるかも知れない。ところがこのペレス、実はかなり厄介な投手なのである。

以下はそれを実証するデータ(*1)で、比較対象としてエンジェルスのラッキーとペティットを選んでみた。(*1)被HR率、三振率ともに9回に換算した数字

ペレス   防御率3.21 被安打率.205 被HR率1.2 三振率8.3 WHIP1.11
ラッキー 防御率2.53 被安打率.235 被HR率0.8 三振率6.9 WHIP1.15
ペティット 防御率2.93 被安打率.264 被HR率0.5 三振率4.9 WHIP1.27

特筆すべきは被安打率、リーグが違うとはいえ驚異的な数字である。それでいて防御率が3点台なのは、HRを多く打たれているから。またWHIPもトップレベルで、ヒットはおろか出塁すら難しい。仮にこの数字通りのピッチングなら、少ないチャンスをモノにするしか手はない。左投手が苦手なヤンキースにとって、連勝ストッパーには十分な存在だ。

90マイル半ばに達するストレートとキレのあるスライダー、サイドスロー気味の角度のある投球。やはり数字は嘘をついていない。ただしそこは人間、たった1つだけ違っている点があった。スペースの都合で省略したのだが、コントロールが悪いのである。

参考:Perez fans six

ここまでの四球率は3.1、7イニング投げたとすれば2.4だから平均レベルと言っていい。ところがこの日はコントロールに苦しみ、3ボールになることも珍しくなくなかった。攻略できるとすればここしかない。

1点ビハインドの4回、松井とカノーが四球を選んで無死1.2塁。この日唯一の好機がやってくる。松井はフルカウントからだったものの、カノーには4球続けてボール。分かる人には分かると思うが、カノーが四球で出塁するのは珍しい。ペレスがコントロールに苦しんでいた証拠である。

下位打線ということもありバントしたいところだが、次打者は不器用そうなフェルプス。初球は明らかなボールで、バントの構えはなし。やはりバントは得意ではないらしい。

「1球待て」

こんなサインがトーリ野球にあるかは別として、次は絶対に振ってはいけない場面。松井の打席から数えて6球連続のボール、プルヒッターのフェルプスには進塁打も望めない。1球待つのが得策なのは明らかである。

案の定外角高めのボール球だったが、フェルプスはこれに手を出し空振り。結局3ボールまでいきながら、最後は浅いライトフライに倒れる。結果論かも知れないが、1球待てば無死満塁になっていた可能性が高い。続くカイロの当たりはあわやHRという打球、少なくとも同点に追いつくことはできたと思う。

このケース以外でも、ボール球を振って凡退するシーンが多かった。前述したように付け入るスキはここしかなく、逆に助けてしまってはこの結果も当然だろう。

リードオフマン=俊足<出塁率

この日はデーモンが欠場、代わりにカブレラが1番に入った。詳しくは別の機会に書くが、リードオフマンに要求されるのは出塁率。極論すれば鈍足でも何ら問題はなく、松井でも立派に務まる。参考までに去年のレッドソックスは、シーズン途中まで足の遅いユーキリスが1番だった。

俊足というだけで、無条件にカブレラを起用しているようでは勝てるわけがない。さらに言えばカブレラは左利きで、右打席は苦手。必然的に左投手が先発の場合、出塁率(今日現在.308)はさらに下がる。

前述のことも含めて、勝負事というのはほんの些細なことが勝敗に大きく影響する。散々トーリ批判をしているが、これぐらいの緻密さがなければ指揮官とは呼べない。少なくとも指揮官とはそうあるべきだと思う。いずれにしても、勝てる要素があっただけに痛い敗戦になった。

Video:
Clemens fans eight
Joe Torre on Friday's loss
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