Friday, December 26, 2008

Happy Holidays

2008年最後の投稿

突然だが、ヨーロッパ旅行に来ている。ちょうど48時間前のクリスマスイブに自宅を出て、まずはトランジット先のパリで朝から観光。そこから空港に戻り、今はワルシャワにあるホテルから書いている。


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まだ2日目だというのに疲労困ぱい。意地汚く11時間のトランジットを選んでみたものの、肉体的には正直きつい。本来ならゆっくりしたいのだが、夕方にはまた移動。いったい何のために旅行しているのか。毎度のこととはいえ、よくよく考えると可笑しい。

ワルシャワ→クラクフ(クラコウ)→プラハ

今後の予定はざっとこんな感じ。クラクフ近郊のアウシュビッツは特に楽しみにしている。そういうわけで、今年はもう更新できそうにない。いつになるか分からないが、この旅行については改めて書いてみようと思う。それでは皆さん、よいお年を。

Tuesday, December 23, 2008

Summary: NYY 2008-3

2008年のヤンキース: 選択肢(その3)

Shelley Duncan | シェリー・ダンカン 1塁手 .175 HR1 打点6
試合数23 出塁率.262 盗塁0 長打率.281

左には右の理屈で15試合にスタメン出場。左投手に対しても.225と歯が立たず、得点圏打率は.143とさらに悪い。そのほとんどが主軸での起用だったことから考えても、ジラルディ采配における最大の失態の1つと言える。

スタメン時の打順 4番×3 5番×3 6番×8 9番×1

本来データというのは、考えや感じたことを立証するためにある。未来を予測することもあるとはいえ、それには十分なサンプルが必要。去年の成績がよかった(対左.303)のは事実だが、サンプル数(33打数)は少ない。そもそもあのフォームで打てると思う方がおかしいわけで、見かけ上の数字に頼っているようではプロとは程遠い。

2008年マイナー成績 .231(212打数49安打)

3Aでも通用しない選手が要の4番。他チームの事情は分からないが、こういうケースはそう多くはないと思う。資金力があるから頭を使えないのか、単にオーナーの人選に問題があるのか。これで常勝軍団というのだから、開いた口が塞がらない。

Morgan Ensberg | モーガン・エンズバーグ 3塁手 .203 HR1 打点4
試合数28 出塁率.263 盗塁0 長打率.243

過去の実績を買われてマイナー契約、結局は開幕メンバー(ベンチ)に選ばれた。獲得時にも書いたように、成績は2006年を境に下り坂。名目上はジアンビの控えだが、ユーティリティープレーヤーであることぐらいしか強調材料がない。前述のダンカンと共に、代走要員がいない状況を作り出した選手。案の定シーズン途中に解雇された。

Wilson Betemit | ウィルソン・ベテミット 1塁手 .260 HR6 打点24
試合数83 出塁率.287 盗塁0 長打率.422

右打席の弱さ(.233)は残るものの、ユーティリティープレーヤーとして一応の役目は果たした。野球選手としては理想的な体型。メジャーの水に慣れてきたのか、今季は課題の打撃力にも多少の成長が見られた。まだまだ伸びシロのある選手なので、新天地で頑張って欲しい。

Brett Gardner | ブレット・ガードナー 外野手 .202 HR0 打点12
試合数37 出塁率.263 盗塁11 長打率.279

打撃不振のカブレラに代わって昇格。ファインプレーやサヨナラヒットなど目立った活躍はあったが、実際は印象ほどの貢献はしていない。捕球力は高く走力は非凡。ただし肩が弱いので、センターで起用するには無理がある。

シーズン後半にオープンスタンスを矯正(*1)したが、肝心の軸足に重心が残る問題はそのまま。強い打球は期待できないので、打率を残すとすれば内野安打を連発することぐらいしかない。ジラルディお気に入りの選手だが、現状ではカブレラに軍配。(*1)同時期にカノーも矯正

関連記事:Whatta Man

Summary: NYY 2008-1
Summary: NYY 2008-4

Wednesday, December 17, 2008

Summary: NYY 2008-2

2008年のヤンキース: 選択肢(その2)

Billy Traber | ビリー・トレーバー 中継ぎ投手 0勝0敗 防御率7.02
試合数19 投球回16.2 与四球7 被安打率.324 WHIP1.80

左投手(ブルペン)は必ずしも必要ないと明言していたジラルディだったが、補強に失敗したこともあって開幕メンバーに名を連ねた。オープン戦の防御率は1.0。前年の被安打率(対左)は.176だったものの、終わってみればご覧の通りの成績。投球を見れば分かりそうなものだが、左打者にも通用しない(被安打率.410)のでは話にならない。

Chris Britton | クリス・ブリトン 中継ぎ投手 0勝0敗 防御率4.09
試合数14 投球回22.0 与四球9 被安打率.287 WHIP1.55

全てにおいて平凡で、間違いなくマイナーレベルの投手。かつて在籍していたビームにしてもそうだが、ベンチ入りどころか40人枠にいることすら理解できない。役割のほとんどがモップアップとはいえ、それなら伸びシロのある若手を試すべきだったと思う。

Carl Pavano | カール・パバーノ 先発投手 4勝1敗 防御率4.99
試合数6 投球回30.2 与四球8 被安打率.289 WHIP1.34

6試合で4勝と実害こそないが、トミー・ジョン明けの投手を終盤の構想(先発)に入れていたのは問題。ポンソンやラズナー(後述)なども含めて、見当違いの試算は今季の結果を語る上で外せない。これについては日を改めて書く予定。

Sidney Ponson | シドニー・ポンソン 先発投手 4勝4敗 防御率6.29
試合数14 投球回73.0 与四球32 被安打率.326 WHIP1.74

怪我で離脱したウォンの代役として獲得。パバーノ同様実害は少ない(*1)が、逆にもう少しまともな投手なら何試合かは拾えた。実際負けた5試合のうち、3試合は完全にゲームを壊して(平均自責点6.0)いる。(*1)先発した試合のチーム成績は9勝5敗

Darrell Rasner | ダレル・ラズナー 先発投手 5勝10敗 防御率5.38
試合数22 投球回110.1 与四球36 被安打率.298 WHIP1.54

昇格当初の好投が忘れられなかったのか、結局はボロボロになっても使い続けた。悪い投手ではないが、開幕時のマイナー契約が示す通りいわゆる当落線上の選手。パバーノとポンソンの3人で防御率5点オーバーではこの結果も当然だろう。

Edwar Ramirez | エドワー・ラミレス 中継ぎ投手 5勝1敗 防御率3.98
試合数54 投球回54.1 与四球24 被安打率.214 WHIP1.23

シーズン途中に昇格。課題の制球難が多少解消(*2)され、中継ぎとしては一応の成績を残した。本来はストレートとチェンジアップ主体の投手だが、スライダーのキレが上がればもう少しはやれる。選択肢のあった投手の中では、ガイスに次ぐ評価。(*2)四球/9回6.0→3.9

関連記事:Opening Roster 2008-1

Summary: NYY 2008-1
Summary: NYY 2008-3

Monday, December 15, 2008

Starting Over

Starting Over: 再出発、やり直し

ニューヨークに戻ってきた。友人からもらった悪魔とダニエル・ジョンストンを見て、興奮しながら朝方就寝。目が覚めたのは夕方の4時だった。レンタルした携帯電話を返しに外に出ると、まるで秋のような暖かさ。このまま散歩したくなるほど気持ちがいい。道行く人や街並みを眺めながら、いつまでここに居られるだろうと考えていた。

アメリカ発の金融不安は100年に1度ともいわれる世界的な不況を引き起こした。今回の帰国でその双方を体験したわけだが、日本のニュースを見ていると文字通り世界規模なのが分かる。連日のように報道される業務縮小や派遣切り。弟が派遣で働いていることもあって、すでに他人事ではなくなってきた。

契約打ち切られ、生活保護申請次々 マツダの元派遣社員

一連のニュースには、同情できるものとそうでないものがある。例えばこのニュース。住むところがなくなるというのは、人間にとって何よりも辛い。年齢的に再就職が難しい人もいるだろうし、だからこそ審査の厳しい生活保護が受理されたとも考えられる。必ずしもサポートすべきだとは思わないが、少なくとも同情には値するだろう。

内定取り消し学生に100万円を提示 日本綜合地所
入社の内定取り消しに保証金100万円

こちらはまったく逆で、同情どころか腹が立つ。雇用や解雇に関する規定は詳しくないが、内定を通達したからといって保証する義務はないはず。入社1日目に解雇されるケースもあるわけで、その場合は解雇予告手当と失業手当を受け取る。

解雇予告手当(450万/12)+雇用保険(6330×90)=944700

解雇予告手当は年収の12分の1、失業手当の受給金額は上限が6330円で90日分。仮に年収を450万円としても、被雇用者が受け取れる金額は最大で95万円と100万に満たない。わずらわしい手続きもなく、そもそも正式に入社していないのだから何の文句があるというのか。

実際に働いている社員が給与をカットされている一方で、内定者には保証金として100万円の支給。もし自分が社員なら、当初の42万でさえ反対すると思う。マツダのように再就職が難しい年齢ならともかく、こういう感覚はちょっと理解できない。

人生計画が狂ったのは事実だろうが、一筆書きで決まることはまずない。大半は何らかの形で修正を余儀なくされるはずで、率直に言って時代遅れ。身勝手と言った方が適切かも知れない。就職活動に費やした労力を問題にするなら、そういう人は北朝鮮にでも行くのがよろしい。

My Life Is Starting Over Again

前述のダニエル・ジョンストンに、こんなタイトルの曲がある。物事は最初が肝心というが、実際は最初などいくらでもある。やり直し(Starting Over)が効いてこその人生。そうでなければ、面白くも何ともない。

参考サイト:
解雇 - Wikipedia
給付金額・給付日数一覧表 雇用保険ポータル

Friday, December 12, 2008

13 Hours

13時間の隔たり

ニューヨークから東京までは、飛行機で約13時間。待てど暮らせどではないが、毎度のことながらその遠さを実感する。それだけ離れていれば文化や習慣が違うのも当然。日本で生まれ育ったとはいえ、驚かされることは少なくない。

東京・大阪・福岡でのビジネスホテル宿泊はルネッサンスホテルグループ

今回は事情があってホテルに泊まったのだが、ここはかなりお勧め。ビジネスホテルでありながら、デザインホテル並の造り。高級ホテルのような格式はないものの、コストパフォーマンスはかなり高い。(この料金では)ニューヨークならモーテルにも泊まれないから、改めて日本の凄さを感じてしまう。

特にお勧めなのがジュニアスイート。1人1万円前後でゴージャスな気分を味わえる。日頃からブティックホテルを利用しているカップル、家族で国内旅行をする人などは1度試してみるといいだろう。

「様変わりした吉野家」

吉野家に行くのは楽しみの1つ。牛丼が特に好きというわけではないが、なぜか勝手に足が向く。ところが今回は少し面食らってしまった。というのも名物のカウンターがなく、全てテーブル席。それぞれにお茶が置いてあり、注文まで取りに来てもらえる。

あの殺伐とした雰囲気がなくなったのは惜しいが、これはこれで悪くない。前述のホテル同様、あの手この手で取り組む姿勢は日本ならではだろう。ちなみにニューヨークにある吉野家は、日本とは違ってかなり不味い。

「日本人と携帯電話」

電車に乗っている時に限らず、その前後も携帯電話にかじりつく人が目立つ。スポーツ新聞や本の代わりなのだろうが、言ってみれば中毒の状態。メールにしても元々はなかったわけで、あの光景はかなり異様。一昔前はメガネだった日本人の形容が、携帯を手にするポーズに変わるのも時間の問題かも知れない。

「ウォシュレット」

ニューヨークは古い建物が多いこともあって、ウォシュレットが付いたトイレは少ない。公共機関やホテルでもそれほど多くはないので、ないものとする先入観が働く。今泊まっているホテルにはそのウォシュレットが付いているのだが、恥ずかしいことに3日ぐらい気づかなかった。こちらも大雑把なアメリカとは大きく異なる。

上野の杜 韻松亭いんしょうてい

今回の滞在で最も印象に残った店。窓から見える景色が抜群で、正統派の日本を満喫しながら飲める。値段が値段なので気軽にとはいかないが、びっくりするほど高くもない。次回はこんなところで仲間と再会できたらと思う。

ここでの生活も今日で終わり。日本を離れる寂しさと浪費したことに対する嫌悪感。そして自分の居場所に戻れる嬉しさが入り交ざる。13時間は確かに長いが、それだけで世界が一変すると思えばむしろ短い気もする。やはり早く帰りたい。

Monday, December 08, 2008

Japanese Whisper

中途半端な日本人

1週間ほど前から日本にいる。前回の帰国は2005年の春だから約3年ぶり。この生活にもようやく慣れてきた。帰るたびに感じるのは、自分がよそ者化していくこと。地に足が着かないというか、何となくまごまごしてしまう。以前書いたDomicileよろしく、帰る場所ではなくなったということだろう。

そうはいっても、友人たちは温かく迎えてくれる。お客さん扱いされることもあるとはいえ、会った瞬間に1つになれるのは楽しい。実は着いたその日に酔って大暴れしたのだが、誰にも責められなかった。笑って許してくれた皆さん、大人気なくて申し訳ない。

昨日は初めて誰とも会わずに過ごした。幸い会いたいと言ってくれる人は少なくないが、それを全て実行すると毎晩飲み歩くことになる。体力的には可能だとしても、お前は何様だというような格好が気に入らない。何もせずホテルにいるのは金の無駄。どちらにしてもすっきりしないらしい。

Playlist Updated:
The Cure のThe Walk. この曲を聴くと、水を得た魚のように街を闊歩していた頃を思い出す。タイトルは同名のアルバムから拝借。

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