Sunday, November 30, 2008

Summary: NYY 2008-1

2008年のヤンキース: 選択肢(その1)

ヤンキース傘下にはおよそ200人の選手がいるが、その中でベンチ入りを許されるのはわずかに25人。その25人をいかに選び、適材適所に配置するか。極論するなら、この作業でシーズンの大勢が決まると言ってもいい

ヒューズやケネディの例を挙げるまでもなく、今季のヤンキースは選択ミスが多かった。主な敗因が故障者なのは事実としても、戦力を生かしたシーズンとは言いがたい。今さら書くのも気が引けるが、選択肢があったと思われる選手を振り返ってみたい。

成績はいずれも終戦が決まった9月21日時点のもので、出場機会の少ない選手はあらかじめ除外してある。成績が悪くてもそれに代わる選手がいるとは限らないので、必ずしも選択ミスという意味ではない。

Damaso Marte | ダマソー・マルテ 中継ぎ投手 1勝3敗 防御率5.40
試合数24 投球回18.1 与四球10 被安打率.194 WHIP1.25

ネイディと共にシーズン途中で加入。本来はこんな投手ではないが、結局は力を出し切れずにシーズンを終えた。代わりに解雇されたホーキンスが抜群の成績を残した(*1)のは皮肉な構図。(*1)アストロズ、防御率0.43

Ian Kennedy | イアン・ケネディ 先発投手 0勝4敗 防御率8.17
試合数10 投球回39.2 与四球26 被安打率.309 WHIP1.92

わずか3試合の実績(*2)にすがった挙句、最後には完全に見切られた。完調ではなかったのは事実としても、この選択ミスが終戦に繋がったと言ってもいい。もう少しはやれるはずだが、場合によっては井川と同じような処遇になりそう。(*2)07年、防御率1.89

LaTroy Hawkins | ラトロイ・ホーキンス 中継ぎ投手 1勝1敗 防御率5.71
試合数33 投球回41.0 与四球17 被安打率.275 WHIP1.44

アメリカンリーグ東地区に弱いデータ(*3)はあったものの、前年の実績(ロッキーズ)を買われてのヤンキース入り。結局はその懸念を払拭できないままチームを去った。(オフの)補強らしい補強がこのホーキンスぐらいだったことを考えると、こちらも皮肉な構図と言える。(*3)防御率は概算で5.3

Dan Giese | ダン・ガイス 中継ぎ投手 1勝3敗 防御率3.16
試合数19 投球回42.2 与四球14 被安打率.221 WHIP1.17

故障者続出(先発)による苦し紛れの昇格。ケネディとは逆で、何度好投しても信頼を勝ち取ることはなかった。ラズナーなどと比べても球速(*4)は変わらないので、単に印象の問題だと思う。それに拘らず先発で起用し続けていれば、少しは違ったかも知れない。(*4)90マイル前後

David Robertson | デビット・ロバートソン 中継ぎ投手 3勝0敗 防御率6.08
試合数22 投球回26.2 与四球13 被安打率.277 WHIP1.54

形の上ではタイガースに放出したファーンズワースの代役。昇格直後の好投が印象的だったのか、結局は最後までベンチに残った。ジラルディによれば下からの報告だけで昇格させたようで、実際の投球は見ていないらしい。

Summary: NYY 2008-2

Monday, November 24, 2008

24 Redemption

Redemption: 履行、償い

連続ドラマに慣れてしまうと、2時間で完結する映画に物足りなさを感じることがある。複雑に絡み合うようなプロットは期待できないし、あったとしても収拾がつかないうちに終わるのがオチ。視聴者を(いい意味で)欺く回数も制限されるから、そこを見抜かれると全てが台無しに成りかねない。



映画のいいところは、時間に制約がある分フォーカスを絞れること。特にメッセージ色の強い作品には有効で、逆にこれを連続ドラマでやると散漫になりやすい。娯楽映画が主流の時代とはいえ、何かを表現する上では必要な媒体だと思う。

これは来年1月に始るシーズン7の序章。シーズン間を補完するエピソードはこれまでもあったが、今回は2時間枠での放送となった。率直なところ、出来はかなり悪い。プロット自体に奥行きがなく、トレーラー的な扱いにしてもインパクトに欠ける。何のための2時間枠なのかと言いたくなるほどで、少なくとも単体で見る価値はない。

ホテルルワンダに出演したハキーム・ケイ=カジームがほぼ同じ役柄を演じていたのも気になった。ミスキャストというわけではないが、こうなると感情移入が難しい。以下のリンク先に詳しいストーリーがあるので、興味がある人はどうぞ。

24: CTU なにわ支部: 24: Redemption

関連記事:Double Take

24 Redemption Official Website

Friday, November 21, 2008

Cash Again

現実と現実的の違い

ここ最近のニューヨークは寒い。サンクスギビング(11月27日)を間近に控え、今年も買い物ラッシュの季節が始ろうとしている。ストーブリーグもこれからが本番。近年はビッグネームよりプロスペクトが人気らしいが、ファッションリーダーのヤンキースがいる限りそんなトレンドは通用しない。

マリナーズ 解雇GMが集めた「アホウドリ」たち

バベシが一流のアホウドリハンターなら、キャッシュマンも負けてはいない。個々の選手については省略するが、前任者の恩恵が底をついた時期とチーム成績の関係からいっても無能なのは明らか。毎年のように投手力強化を掲げているのは、しつこいコントを見るより面白い。

ヤンキース、キャッシュマンGMとの契約を延長
ヤンキース代表が交代、息子に世襲

キャッシュマンの契約は今季で満了。同じニューヨーク派のトーリもいなくなり、来年からは新しいスタジアム。チームは14年ぶりにプレーオフを逃すなど条件は揃っていたはずだが、結局は何も変わらなかった。名目上のオーナーは次男に譲ったものの、ハンクは依然共同経営者とこちらも変わっていない。

Wno is to blame for the Yankees missing the playoffs this season?

この投票結果によれば、(今季の失態は)半数以上がハンク・スタインブレナーの責任だと答えている。選手を起用するのはスタッフであり、スタッフを雇用するのはオーナー。これ自体は正論なので、責任の所在としては間違っていない。

全米→NY/NJ キャッシュマン:23→30/31 ハンク:59→49/50

ただそこに矛先を持ってきてしまうと、平和ボケを直すには戦争が必要という理屈と同じになる。ニューヨークとニュージャージーの結果が示すように、本気で変革を望むならまずキャッシュマンからだろう。

関連記事:End Of An Era-4

Tuesday, November 18, 2008

Supporting Act

脇役の独り言

この週末は友人の結婚式で2日間飲みっぱなし。普段はほとんど飲まないので、今頃になってようやく体力が回復してきた。そろそろヤンキースネタとは思いつつも、他に詳しい人がいるせいかそれを読んで満足してしまっている。そういうわけで、今回も私的なことを書かせてもらう。


(C)Copyright Invisible KMFIS

結婚式は出席する側にとってもイベント。少なくとも自分のような人間には、否が応にもそうなる。まず第一に着ていく服がない。スーツ自体は持っているが、時間が経ちすぎてどれも時代遅れ。季節的にコートも必要だし、ネクタイの幅すら分からない。結局は全て揃えたが、もう1度着る機会があるかは疑問。

セレモニーも個人的には苦手で、はっきり言って息が詰まる。こちらに来て愛想笑いには慣れたものの、それが1日中続くのは辛い。冠婚葬祭とはそういうものなのだろうが、祝福するために様式を受け入れなければならないというのもどうかと思う。

そうは言っても、いいこともあった。結婚した友人が世界規模の企業で働いている関係で、いつもにも増していろんな国の人と話せたのは収穫。特に年配の人と話せたのはいい経験になった。所詮脇役なのだから、この程度で満足するべきなのだろう。

もう1つの収穫は、日本人の英語力を垣間見れたこと。とにかく皆一様に上手い。ほとんどがクリエイティブ系の職業だったが、まったく物怖じしないところなどは自己嫌悪すら感じてしまう。ニューヨークに来るぐらいなので必然とはいえ、認識は改めざるを得ない。

本場のマイムマイムもよかった。いろいろと能書きを書いたが、嫌っている様式が一番の収穫だったのかも知れない。ちなみにそのマイムマイム、運がよければこの店で踊れる。料理もかなり美味しいので、興味がある人は行ってみるといい。

Sammy's Roumanian Steakhouse - Citysearch

金融不安の続くニューヨークにあって、セントラルパークの真ん中で盛大な結婚式。前述の外国人同様、世の中にはいろんな人がいる。結婚式の費用は花嫁側、前日の食事会は花婿側が持つのが一般的。祝儀の習慣はあるらしいが、(リストの中から)プレゼントを贈ることの方が多いそうだ。

Saturday, November 15, 2008

Connected

繋げる労力と繋がり

ブログを始めて変わったことの1つにブックマークがある。本来はもらった手紙をその場で捨てるような性格だが、面白そうな記事を見つけると放置できない体になった。今ではブラウザの起動が遅くなるほどブックマークが溜まっている。ニュースサイトはほとんど読まないが、こんな状況では読みたくても読めない。


(C)Copyright Invisible KMFIS

雑誌や新聞もまったく同じ。パソコンの中だけでなく、まるで物書きが仕事のように資料が散乱している。当初は野球のないシーズンに消化するつもりだったが、冷静に考えてみると不可能。未開封のCDやDVDも膨大にあるので、ブログを続けている以上この状況は回避できそうにない。

そういうわけで、今回はその資料とブックマークの一部を捨てることが目的。前述の通り焼け石に水なのだが、こんな些細(無益)なことのために時間を費やす人間になるとは思ってもみなかった。

City blocks 87th Street between Broadway and Amsterdam Avenue

Metroというフリーペーパーに、こんな特集(*1)がある。各ブロックの立地や住みやすさについて書かれたもので、偶然自分の住むブロックを読む機会があった。ここに住んで10年以上経つが、読んでみるとやはり知らないことは多い。(*1)上記リンク、一例

人は自分に都合のいい状況を好む。イチローや松坂に対する熱狂ぶりがそうだし、個人的な例でいえば松井と同じニューヨークに住んでいるだけで悪い気はしない。偶然とは分かっていても、その接点にポジティブな意味付けをするわけだ。

「ベーブ・ルースが死んだ病院(写真)」

自宅からほんの数十メートルのところでベーブ・ルースは死んだ。だから何だと言われそうだが、ヤンキースファンとしてはある種の縁を感じてしまう。ちなみに現在は同名のアパート(*2)になっている。(*2)French Hospital/Apart

「クラックハウス」

もう1つ驚いたのが、シェルターだと思っていた建物がクラックハウスだったこと。実はここに住む老人とは顔見知りで、真冬でも半ズボンと確かに怪しい雰囲気はあった。ずっとそうだったかは別としても、クラックハウスだったこと自体は事実らしい。こちらも現在はホステルになっているが、それよりもあの老人の行方が気になる。

六次の隔たり - Wikipedia

オバマとブッシュが(遠い)親戚関係にあるのは有名な話だが、6次の隔たりに例えるならベーブ・ルースとは数十メートルの隔たり。サラブレッドの祖先はたった2頭のアラブだというし、数ある人種のルーツはアフリカの女性だとされている。風が吹けば桶屋が儲かるではないが、物事の繋がりは見かけとは違うということだろう。

捨てた新聞:1 削除したブックマーク:13 リンク数:9

関連サイト:
クラック問題 ─貧困階層とマイノリティへの差別的処遇
アフリカの黒人女性がどうして白人や黄色人種になれたのですか?

Thursday, November 13, 2008

Possible

ラリー・フリントが望んだこと

ニューヨークタイムスが昨日、イラク戦争終結を告げる号外を出した。反射的にオバマの公約を思い出したが、よくよく考えてみるとまだ大統領になっていない。日付は来年の独立記念日。実はこれ、全て架空のものだった。



メディアの役割は事実を正確に伝えることにある。ただし意見の分かれる部分はそれなりの主張があって然るべき。たとえ事実と誤認されるような内容であっても、それを判断する責任は受け手側にある。

関連記事:Believe Yourself

選択肢があってこそのジャーナリズムなわけで、どこかの国のように横並びでは自意識の向上はありえない。ウォーターゲート事件のワシントンポストではないが、架空と知ってからはニューヨークタイムスに同じイメージを重ねていた。

The New York Times - Breaking News, World News & Multimedia
Liberal Pranksters Hand Out Times Spoof

ところが今日になって、そんな思いも吹き飛ばされた。この号外はニューヨークタイムスとはまったくの無関係。ソーシャルハッキンググループとして有名なThe Yes Menが仕掛けたもので、すでにウェブサイト(リンク上)もある。本家のニューヨークタイムスが平然と記事にしている(リンク下)ところが興味深い。

手元にその現物(全14ページ)があるのだが、これが実によく出来ている。前述のイラク戦争終結に始まり、ブッシュが反逆罪で起訴されたという記事。保守系シンクタンクのヘリテージ財団や、ダイヤモンドとアフリカ問題の関係を皮肉ったDe Beersの広告。主張そのものはともかく、ここまでやれば天晴れというものだろう。

誰にでも批判する権利があり、対象が何であっても犯されるべきではない。それが拡大解釈されて本質が捻じ曲がっているとしても、アメリカに自由はある。先日ラリー・フリントという映画を見たが、彼がいなければこんな時代はやってこなかったかも知れない。

ラリー・フリント - goo 映画

Playlist Updated:
記事とは関係ないが、Andy Tubmanの2作品をアップした。Elliott Smith同様、彼の音楽は死ぬまで聴き続けると思う。日本では入手が難しいようなので、興味があれば是非聴いてみて欲しい。

Play All Time Andy Tubman

関連ニュース:
New York Times spoof announces end of war

The Yes Men Website
ラリー・フリント - Wikipedia

Monday, November 10, 2008

Mind Reader

Heroesのマインドリーダー

今さらながらHeroes(シーズン1)を見ている。感想は機会があれば書くとして、ボーナスディスクにあるマインドリーダーというゲームが面白い。何かのトリックがあるだろうとは思いつつも、3回連続で当てられた時には正直鳥肌が立ってしまった。キャプチャーしたビデオが以下にあるので、興味があればやってみて欲しい。

Dailymotion - Mind Reader Game

常識的にはゲームが心を読むことはできない。だとすれば人為的なものなはずで、まず最初に浮かんだのが心理学。実際マジックはこれを応用したものが多い。ただどう考えても3回連続当てるのには無理がある。試しに意図しない数字を選んでみたが、結果は同じだった。

次にやったのは数字の代わりにキャラクターを選ぶこと。すると今度は当たらない。つまり数字そのものにトリックがあることになる。早速紙を使って考えてみると、あっけなく答が出た。レベルがレベルなのでちょっと恥ずかしいが、せっかく見つけたので載せておく。

10の位の数字をX、1の位の数字をYとおくと最初に選んだ数は10X+Yで表せる。そこからその各々を足した数を引くのだから、(10X+Y)-(X+Y)で9X。10から99の任意の数を選んだつもりでも、結局対象になる数字は9つ(*1)しかない。1の位が無関係なところも面白い。(*1)Xは1から9の整数

10台の数→9 20台の数→18 30台の数→27.....90台の数→81

この9つだけに同じキャラクターを仕込んでおけば、どんな数字を選んでもトリックは成立する。あとは信憑性を持たせるために何パターンか作っておいて、それをランダムで出現させればいい。きちんと検証はしていないが、おそらくそんなところだと思う。

犬や猫は人の心が読めるとされている。相手の危険度を察知できないと身を守れないためで、人間にその能力がないのは退化したことが理由らしい。進化論者ではないので等倍とはいかないが、社会の秩序が保たれたという意味では正しい。

才能は邪魔という言葉があるように、必要以上の能力は人間をダメにする。極論するなら努力できる能力さえあればいい。これを才能と呼ぶかどうかは人それぞれとしても、心がけ次第で改善の余地があるのは事実。まだ見始めたばかりだが、近いプロットはありそうな気がする。

The Flash Mind Reader

追記:何気なく検索したら、Web上にまったく同じ原理のゲームがあった。その筋では有名なのかも知れない。

関連ニュース:
手品から学ぶ 「気がつかれずに意識を操作する方法」

HEROES / ヒーローズ

Wednesday, November 05, 2008

Stranger Than Fiction

米大統領選に1票の固い決意、92歳女性も出産中女性も

何がこれほどまでに彼女を駆り立てるのか。歴史の1ページを共に作りたい欲求はあるとしても、(人種の壁を越えて)流した涙にそれだけの意味しかないとは思えない。性善説は信じていないが、存在を知る上ではどんな映画より説得力がある。



アメリカの大統領になるということは、世界最大の赤字経営者になることでもある。他にも問題は山積みで、オバマはその全てを引き継がなければならない。託すのは簡単だが、善意の真価が問われるとすればこれからだろう。

「I'm so excited!(最高の気分)」

当選が決まった瞬間、向かいのアパートに住む(白人)女性がこう叫んでいた。その後にあった勝利演説の会場では、防弾ガラスに囲まれたオバマの姿。こんな世の中だから最高なのかも知れないが、この2つが同居する世界は映画の中だけであって欲しい。

関連サイト:
CNN.co.jp - 米大統領選
バラック・オバマ - Wikipedia

Tuesday, November 04, 2008

Cogito Ergo Sum

我思う、ゆえに我あり

この記事を読んで思い出したことがある。大昔に読んだ1冊の本。物質(実存)に対する精神的な影響力について書かれたもので、著者は確か物理学者だった。はっきりと覚えているのは、飛行機事故のグラフとパイロットの話。当時は子供だったこともあって鵜呑みにしたが、そこから学んだ哲学は今でもしっかりと刻み込まれている。

「恐るるもの来たるの法則」

飛行機事故がある時期に多発するのは、単なる偶然とは考えにくい。何らかの因果関係があるはずで、それは(最初の事故による)人々の恐怖感が形となって表れたもの。これだと収束する説明がつかないのだが、事が起こることでエネルギーは転化されるので効力は下がっていくとのこと。同じ理屈で、嫌な夢はむしろ見た方がいいらしい。

「パイロットになった人はなりたかった人」

なろうとすればなれるわけではないが、なろうとしなければ絶対になれない。過程は意志の延長線上に存在するものとはいえ、単純に実現性と直結させれば真理ではある。著者自身も拡大解釈は認めていたが、意識が形に表れる例としては悪くない。

「神はサイコロを振らない」の意味について - Yahoo!知恵袋

物理学者がこんな本を書いたのは、量子論における確率解釈が背景にある。量子の世界では物(量子)の実体を確率的にしか定義できないとされているが、確率はどうであれ観測は可能。シュレーディンガーの猫のように、半々の状態ということはない。

事が起こる時の確率に影響するもの。アインシュタインの変数に当たる部分をこの著者は人の持つ意識と定義した。もちろん仮説に過ぎないが、エヴェレットの多世界解釈的な視点に立てばそうとっぴな発想ではない。以下はWikipediaにある一節。

「宇宙とは客観的には可能性(平行世界)の重ね合わせ状態であり世界が分岐するのは主観的な話である。例えばシュレディンガー猫を観測している人を一段大きな箱に閉じ込めてしまえば、外部の人の立場からすると、中の人が観測しようがしまいが、相変わらず中の状態は不確定(重ね合わせ)であり、収束も分岐も起きていないことになる」

多世界解釈が常識的でないのは、極論すれば人の持つ意識の集合体が実存であるという考え方に帰結する。仮に死んでいる猫を生きていると認識する人がいても、医学的に異常として排除されるだけで実存には影響しない。逆に大多数の人が狂ってしまえば、死んでいる猫も生き返る。

つまり意識次第で見かけ上の世界はどうにでもなるわけで、人の持つ意識がカギを握っている可能性はある。デカルトも提唱しているように、この世で唯一無二の存在は自身の意識。取り巻く世界がどうなっていようと、これだけは変わらない。頼りにするのも信じるのも自分。これがその本から学んだことだ。

「サイコロは自分で振れる」

角度を計算して6の目を出す人もいれば、計算するのが面倒で3しか出せない人もいる。重要なのは、自分自身の努力で6に近づけられること。そして意図せずとも6を出す人がいることだろう。

Playlist Updated:
Andy TubmanのGuilty. 本来は君なしではという意味なのだが、Life is son of a bitch(人生はクソ)の部分が妙に心に響く。

Play Sub Tracks

関連記事:Dead Set

参考サイト:コペンハーゲン解釈と実存解釈

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