Wednesday, January 30, 2008

Drive Safe-1

Samsung - 20x Internal DVD±RW/CD-RW Super Multi Drive
SH-S203N/BSBN

ビデオの整理が目的で、新しいドライブを買った。ドライブが2台あるとディスク同士のコピーはさすがに速いが、それ以外のメリットは思ったほどなかった。ただこのドライブは最大で20倍速、あらゆるメディアに対応していることもあって重宝はしている。


(C)Copyright 20th Century Fox (original picture) / Modified By KMFIS

日本円に換算しても1万円しないので、DVDを使った作業を日常的にしている人なら元は取れると思う。またバンドルされているNero Express(*1)というソフトがなかなかの優れもの。そういう意味では、古いドライブを使っている人にもお勧めだ。(*1)シェアウェア、今ならトライアル版のNero 8.2.8.0がダウンロードできる

LightScribe (ライトスクライブ)

このドライブを買ったもう1つの理由は、LightScribeに対応していること。詳しくはリンク先を読んでもらうとして、プリンターが不要なところが魅力的だった。早速使ってみたので、簡単にレビューしてみる。

最大のポイントは、書き込み時間の長さ。品質は3段階から選べるが、通常モードでも20分前後はかかる。仕上がりがいいのならまだしも、ご覧の通り(写真中)コントラストが甘い。レーザープリンターでラベル印刷(写真左)したものと比べるとよく分かると思う。

当該サイトにはプロ並みのディスクを作成と書かれているが、看板に偽りありとはまさにこのこと。お世辞にも実用的とは言えない。かなり安くなったとはいえ、専用ディスクが割高なのも減点材料だろう。

メリットらしいメリットは見当たらないが、あえて挙げるなら元の画像が汚くてもごまかせること。この画像もウェブ上で拾った。コントラストが甘いので、逆にこの程度でも使えるというわけだ。個人的にはお勧めしないが、それでも使いたいという人もいると思う。以下にちょっとしたコツを書いたので、参考にしてみて欲しい。

元の画像:
モノクロの方が仕上がりがいいので、カラーの場合は事前に変換してから使うこと。その際コントラストを上げておくとムラが出にくい。雰囲気としてはファックスの少し手前、2階調にならないギリギリまで上げるときれいに出る。

白抜き:
黒で印刷するため、ソフト上(Nero Express)で色指定はできない。タイトルやディスク番号などの文字を白抜きにする場合は、予め画像化する必要がある。黒と言っても厳密には濃いグレーなので、白抜きにした方がコントラストはつきやすい。

ディスク選び:
現時点で用意されているのはこの5色(参考写真)。なるべく明るい色を選ぶと、きれいに出ると思う。今回使ったもの(写真右)と色調はかなり違うが、この写真通りなら黄色が一番いい。

LightScribe Control Panel:
設定タブにある、ラベルを暗くするを選んでおく。書き込み時間は長くなるが、これもムラを予防する対策の1つ。ライティングソフトとは別個に存在するので注意が必要。

次回はリッピングに関するレビュー。

Thursday, January 24, 2008

Double Take

連続ドラマとキャスティング。

最近は映画ばかり観ている。先日の記事でもタイトルを列挙したが、ついにはプリズンブレイクにまで手を出した。24に飽き気味だったというのもあるが、評判通り面白い。

個性的なキャラクターと絶妙なキャスティング。登場人物が入れ替わっていく24に慣れてしまったせいか、かなり新鮮だった。唯一残念なのは、シーズン2で終わらなかったこと。もちろんその後の展開次第だが、個人的にはここで終わるべきだったと思う。


(C)Copyright 2003 Dreamworks LLC.

キャスティングは24もそれなりに上手いが、それとは別に気づいたことがある。砂と霧の家という映画を観ていたら、見覚えのある親子(写真)が出てきた。母のナディを演じているのはショーレ・アグダシュルー、息子役はジョナサン・アードー。実はこの両者、24のシーズン4でも同じ親子役(ディナとベルーズ)を演じている。

中東系の俳優自体貴重なのかも知れないが、そうだとしてもこのキャスティングはない。前述の映画は2003年だから、24サイドはそれを承知で起用したことになる。登場人物が多いとはいえ、もう少し配慮すべきだろう。ちなみにこの映画に出てくるナヴィ・ラワットも、24のシーズン1に出演している。

今やアメリカは空前の(連続)ドラマブーム。一度は棚上げになったプリズンブレイクも、Lostや24のヒットがきっかけになったらしい。人気番組は数知れず、そうなると否がおうにも目にする機会が多くなる。前述のような同じ設定というわけではないが、以下に複数のテレビシリーズ(24を基準)に出演している俳優を挙げてみた。

デニス・ヘイスバート(パーマー大統領): The Unit
マイケル・オニール(ウォルシュ): The Unit
ツィ・マー(チェン): The Unit
エリック・バルフォー(マイロ): Law & Order

特に気になるにはデニス・ヘイスバート。売れっ子なのは分かるが、どちらも主役級。同じFOXで、同時進行というのもいただけない。The Unitがよく出来ているだけに、パーマー大統領の人物像が重なってしまうのは惜しい。もっともこれらは全て視聴者サイドからの見方。戦略的にはむしろ成功しているのかも知れない。

参考サイト:プリズン・ブレイク - Wikipedia

Saturday, January 19, 2008

Hey Joe

ジョー山中 矢吹丈以上にヘヴィな人生(産経新聞)

ジョー山中と聞いて、その名を知っている人がどれだけいるだろう。名前は聞いたことがあっても、ミュージシャンと答えられる人はそれほど多くないと思う。かくいう自分もその1人、ただの1曲としてまともに聴いたことがない。邦楽が苦手というのもあるが、それ以上に内田裕也一派というところが引っかかる。

反体制や弱者という猫をかぶった、自作自演のロックスター。あくまで主観だが、彼らにはこんなイメージが付きまとう。マイケル・ムーアしかり、こういう人たちはどうしても好きになれない。そういう意味ではジョー山中も同じなのだが、それとは別に彼には特別な思いがある。

ニューヨークに来たのはちょうど10年前。帰りのチケットを捨てるつもりで乗った飛行機はある人(以下Aさん)と一緒だった。Aさんとは知り合ったばかりだったが、予定を変更してまで自分の便に合わせてくれた。もうずいぶんと連絡を取っていないが、今でも好印象しか残っていない。

Aさんはジョー山中の近親者。親しくなっていく過程で知ったのだが、その時からジョー山中という響きに特別なものを感じるようになった。言葉では上手く説明できないが、あえて言えば同じ臭いというのが近い。この記事も、そんな自分を察した人がメールで教えてくれた。以下はその抜粋。

「ジョー山中は第二次大戦中、だんなを徴兵されたために3人の子供を抱えた母親が黒人兵と暮らすうちに誕生した。やがて父親が戦争から無事帰ってくるとさらに3人の子供が生まれ、結果的に家族でただ一人の混血児として育った。つまり、自分だけ父親と肌の色が違ったのだ。ややこしい!」

「しかも、小学2年のときには結核で2年近く入院し、その間に母親は死に、同時期に家も火事で真っ白に燃え尽き、退院後は養護施設を転々とすることになったりと、もはや矢吹丈以上にヘヴィな生い立ちなのであった。」

黒人とのハーフというのは知っていたが、これが事実なら想像するだけで悲しくなる。これで生きろという方が酷というものだろう。実は自分も似たような境遇だったのだが、彼と比べれば明らかに恵まれている。100人殺していても不思議ではないのに、それどころか61歳にして未だ現役のミュージシャン。同じ臭いなどと書いた自分が恥ずかしい。

それにしてもこういう文章には腹が立つ。面白おかしく書くのも結構だが、さすがにややこしいという表現はない。出自や環境は意思とは関係なく漠然と存在するにしても、それをドライに受け止めるかどうかは当事者が決めること。ジョー山中本人は意に返さないのかも知れないが、こういう記事がまかり通ってしまうとは世も末だ。

「物事は見かけとは違うもの」

先日観た映画にこんなセリフがあった。どんなに相手の立場で考えたとしても、本人にはなれない。そういう意味では、偉そうに書いている自分も分かっていないのだと思う。ただ思いやる気持ちだけは忘れていないつもりだし、そうでなくてはいけないはず。何でもかんでもメロドラマにする必要はないが、最低限のデリカシーだけは持って欲しい。

ジョー山中 - Wikipedia
ジョー山中 Official Website

Thursday, January 10, 2008

Hookers

危険がいっぱい。

マンハッタンでインターネットサービスプロバイダといえばタイムワーナー。自社の持つケーブルネットワークを活かして、圧倒的なシェアを誇ってきた。ところがここ最近、ローカル電話会社のヴァライズン新しいサービスを始めその座を脅かしている。

大名商売を続けてきたタイムワーナーと、内容で勝負するヴァライズン。両社の攻防はまるでペプシとコカコーラのようで、CMをを見ているだけで面白い。これについては後日改めて書くつもり。

関連記事:Friendly Rivalry-2

処々の事情で現在はタイムワーナーと契約しているのだが、本音を言えば今すぐにでもヴァライズンに乗り換えたい。そう思っているところに、タイムワーナー(Road Runner)から以下のようなメールがきた。

Annual Account Information Update for 2008

It has come to our attention that your Road Runner account information are out of date. This requires you to update account and billing information as soon as possible.
This account update is also a new Road Runner security statement which goes according to the established norms on our terms of service (TOS) to reduce the instance of fraud on our website.

To update your Road Runner account click on the following link:
http://www.rr.com/security/update.cgi=129xxx

We appreciate your cooperation and assistance.
Road Runner Accounts Management Department

何かのアップデートをしなくてはならず、ヴァライズンの台頭でタイムワーナーもようやく重い腰を上げた。ほんの数秒読んだだけだったので、いい加減な認識のまま放置。数日が過ぎていった。

PayPal

その後何かのきっかけでそのメールを見ると、本来Road Runnerのロゴがあるべきところにこんな文字を見つけた。前回は反射的に画像のブロックを解除したので気づかなかったが、明らかに違和感がある。試しにリンクをクリックしてみると、案の定表示とは違うアドレスだった。

http://89.40.140.xxx:xx/www.rr.com/security/update.cgi=129xxx/

いわゆる偽装サイトというやつで、個人情報を入力させてクレジットカード番号でも盗む気だろう。以前PayPalの偽装サイトが問題になったことがあるが、偶然とは思えない。今どきcgiというのもあり得ないのだが、画像をブロックしていなければ引っかかっていた可能性はある。タイムワーナーと契約している人は、くれぐれも気をつけた方がいい。

それとは別に、銀行(Chase)からチェック(小切手)同封と書いてある手紙がきた。開けてみると、確かに15ドルのチェックが入っている。Chaseに口座はないが、同銀行発行のクレジットカードならある。前述のメールのようにざっと読んだところ、キャッシュバックの文字を確認。

「ああ、使った分のキャッシュバックか」

何だか得した気分だったが、よく読んでみるとやはりウラがあった。結果から言うと、チェックを換金すれば年会費の200ドルを払わされる。年会費の対象はカードに付属する新たなサービスということだが、それについての説明はほとんどない。

厳密には詐欺ではないが、手口からいってそう思われても仕方がないだろう。大手の銀行が堂々とやるのだから、堪ったものではない。騙される人も少なからずいると思う。ちなみに持っているクレジットカードには、最初からキャッシュバックはついていない。自分でも呆れるが、人間の心理とは本当に恐ろしい。

関連記事:Spamania-1

Saturday, January 05, 2008

Weakend-2

カラス、死。ハツカネズミ。

規則正しい生活とはよくいったもので、生活習慣というのはプログラムのように体に染み込んでいる。年が変わることをきっかけに生活を変えるつもりでいたが、そう甘くはなかった。そもそも新年の抱負など小バカにしてきただけに、自分の愚かさが身に浸みる。

House Of Sand And Fog, Hotel Rwanda, Sometimes In April,
The Cure, Der Tunnel, Wicker Park, Ocean's Eleven, Beyond Borders, Der Untergang, Layer Cake, United 93, Derailed, Sex Traffic,
Hard Candy, Thirteen Days, The Notebook, Hyper Sonic, Elizabethtown, Around The Bend, The Unit, CSI, Criminal Minds

ブログという穴を埋めるための理想は理想のまま、結局シフトできず5日が過ぎた。時期的なものもあるにせよ、やったことといえば溜まっている映画を適当に観ただけ。これだけの本数がありながら、書きたくなるような映画はほとんどなかった。そんなわけで、今回は以前書き忘れた映画の話を。

タイプこそ違うが、これから書く2本は死がモチーフの1つになっている。死の解釈や概念は人類最大の命題、少なくとも個人的にはそうだ。仮にそれがいいものであれば、死に急ぐ人が増える。逆に苦しいものなら、刻一刻と迫る時限爆弾を抱えているようなもの。当然平常心ではいられないので、生活することさえままならない。

どちらにせよ人類の存続という観点では、知らないほうがいい。むしろそう出来てていると言った方が正確だろう。一応これが現段階での結論だが、その一方で死を恐れる老人が少ないというのも事実。時間が解決しないものはないという言葉があるように、その時が来れば分かるのかも知れない。

Elephant (エレファント)
監督ガス・ヴァン・サント 2003年 アメリカ

グッドウィルハンティングで有名なガス・ヴァン・サントの作品。カンヌ国際映画祭で、最高賞のパルムドールと監督賞を初めて同時受賞した作品でもある。ストーリーはリンク先を読んでもらうとして、これほどの事件をパンフォーカス的に描いているのが印象に残った。

ドラマチックな展開はなく全てが並列、事件そのものは映画の一部分でしかない。あえてそこにフォーカスしなかったのは、誰しもが持っている邪悪さや日常を表現したかったからだと思う。当初はなぜタイトルがエレファントなのか疑問だったが、Wikipediaに答が書いてあった。偶然にしても、自分が感じ取ったものと同じだったのは素直に嬉しい。

エレファント - Wikipedia

この映画には細かな手法がいくつか使われている。覚えているのはワイドレンズの併用とコマ飛ばし(*1)。頻度が低いので気づかない人もいるかと思うが、浮遊感や独特のリアリティはこれによるところが大きい。(*1)意識的に1つのカットから数コマ脱落させること。正式な名称は分からない。

ガス・ヴァン・サントは多作型ではなく、撮る映画にはある種の一貫性がある。感覚にマッチする題材が少ないためだと思うが、まったく同じタイプがアラン・パーカー。商業主義と戦いながらギリギリのところでやっていく様は、実に勇ましいし共感できる。前述の出し惜しみ感しかり、ガス・ヴァン・サントからのプレゼントなら処分に困ることはないだろう。

My Life Without Me (死ぬまでにしたい10のこと)
監督イザベル・コイシェ 2003年 カナダ/スペイン

タイトル(原題)だけなら、今すぐベストムービーに入れてもいいほど素晴らしい。この言葉だけで考えさせられる人も少なくないと思う。ところが邦題はご覧の通り、陳腐としか言いようがない。処々の事情があるのは分かるが、少なくとも「私のいない私の人生」にできないものか。こんなタイトルでは作者のメッセージは半減、愚鈍な人なら自分なりにしたいことを探すのがオチだ。

トリュフォーの有名な映画に「Jules Et(And) Jim」というのがあるが、邦題は「 突然炎のごとく」 。ある女性を起点にした「ジュールとジム」の物語で、実際それ以上でも以下でもない。説明がましいタイトルにしなかったのは、そこにこそメッセージがあるから。作品が一人歩きするのは仕方がないにしても、こういう形では本末転倒。この程度の意識では、(伝統的なものを除けば)日本の文化が育たないのも無理はない。

いつもの調子でつい話が逸れたが、映画の方もタイトルに負けず劣らず素晴らしい。我が子への思い、死者の願い。単なるエゴと言えなくもないが、この世から消え去った後でさえ望むことの尊さには心を打たれた。拡大解釈するなら、エコロジーや宇宙開発も全てはまだ見ぬ人類や地球のため。前述のエレファントと対比させて考えてみても、人間とはつくづく厄介な生き物だと思う。

「思ったことを言わないと死んでしまう大人は素敵」

10年以上前に、こんなことを言われたことがある。素敵とは言いすぎだが、よくも悪くも自分という人間に相応しい形容。達観も静観も性に合わないし、結果的に出来の悪いハツカネズミであっても構わない。ということで義務的なブログは止めて、これからは書きたい時に書くつもり。更新頻度は落ちるが、言いたいことは山ほどあるのでまたそのうちに。

Weakend-1




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