Wednesday, April 30, 2008

April29,08 vs DET L4-6

Hughes keeps it brief
Box Score (MAJOR.JP)

ポサダAロッド落ち=普通のチーム

ヤンキースの先発はヒューズ。今季はここまで5試合に登板し、防御率は7.85。未だに勝ち星がない。この日も結果を出せず、3.2回6失点で降板。防御率は一気に9.0まで跳ね上がり、ついに先発見直しの動きが出てきた。(後述)

弱冠21歳のヒューズには荷が重すぎた。もう少しマイナーで経験を積んでから。同じルーキーのチェンバーレインは棚に上げて、ステレオタイプの結果論者はこう分析する。大筋ではその通りなのだが、経験を積めば活躍できるかというとそこは微妙。

ヒューズと聞いて思い浮かぶのは、トッププロスペクトという言葉。デビュー前はヤンキース傘下だけでなく、リーグ全体でもトップにランクされるほど評価が高かった。マイナーでの成績は以下の通りで、そう思うのも無理はない。(カッコ内はマイナー通算)

2006年 防御率2.16(2.13) 被安打率.179(.181) 四球率2.1 三振率10.4

小学生相手に誰が投げても差がないように、この数字には2通りの解釈がある。低いレベルで群を抜いているだけと見るか、メジャーレベルに達していると見るか。これを見誤ると、今回のようなことが起こる。言うまでもなく、ヒューズは前者のタイプ。

スローカーブに非凡さはあるものの、平均91マイルのストレートはメジャーリーガーにとって打ち頃。球速の落ちたムシーナがいい例で、甘く入れば簡単に持っていかれる。球種はほぼこの2つなので、配球も読まれやすい。加えて制球も悪い(*1)となれば、点を取られない方がおかしい。(*1)今季の四球率5.3

生き残るためにはコマンド能力は不可欠。精度の高い変化球も、もう1つは欲しい。配球を見る限りストレートには自信を持っているようだが、この辺りも矯正材料になる。とはいえ球速は先天的な要素が大きいので、過度の期待は酷。経験を積んだところで、劇的な成長はないと思う。

これまで何度も書いているが、球速は投手にとって最大の武器。失投がヒットに繋がりにくいだけでなく、ファールでカウントも取れる。ざっと見渡しても、超一流といわれるのはほとんどがパワーピッチャー。そこで登場するのがオーレンドルフだ。

オーレンドルフ - Invisible Search (ブログ内検索)

去年のキャンプから注目していた投手で、長身からのヘビーシンカー(*2)が武器。さすがにウォンほどのキレはないが、スライダーはむしろ上。見る人が見ればヨダレものの投手なのだが、ここに来てようやくスポットが当たり始めた。(*2)平均94マイル

Hughes' struggles spell loss for Yanks

記事中にあるキャッシュマンのコメントによれば、(一時的な)ローテーションの見直しを前向きに検討するとのこと。試合後の放送では、ケン・シングルトンがオーレンドルフの可能性に言及。これを書いた記者も(ロングリリーフの問題はあるとした上で)それを示唆している。首脳陣からのコメントは未確認だが、ヒューズが降格するようならチャンスはある。

何度となくパワーピッチャーと左に手こずりながら、自チームには反映しないヤンキース。黄金期とは正反対のチームカラーで、執拗なまでに勝利に拘るヤンキース。アクシデントでもない限り、好転するきっかけをつかめないヤンキース。今に始まったことではないが、この愚かさは果てしない。

ヤンキースに暗雲、ポサダに続きAロッドも戦線離脱

長くなったので簡単に。これまでのような攻撃パターンを変えない限り、得点力が落ちるのは避けられない。カギは5番に固定されそうなジアンビ。このままの状態なら、相当厳しい戦いを強いられるはず。前後するがオーレンドルフがローテーション入りした場合、ロングリリーフとして井川のコールアップはあり得る。

Yankees place Hughes on 15-day DL

追記:昨日の今日で、ヒューズがわき腹を痛めDL入り。まるで凡走した後の競走馬のようだが、抱えていた故障をこの機会に直してしまおうということなのかも知れない。代わりに昇格するのはラズナーが有力。残念ながら、これでオーレンドルフの先発もなくなった。

Video:
Daily Rewind Game Recap
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Tuesday, April 29, 2008

Whatta Man

GW=ゴジラウイーク!松井秀、故障以外で初の屈辱連休に発奮

「選手なら試合に出たいのは当たり前です。でもチーム事情もある。何事もプラスに受け止めます。この2日で、かなり体を休められた。試合に出ようが出まいが僕のすべき準備は変わらない。やることをやって結果を残せばいいだけです」

まったくなんて男だろう。先日書いた野茂と同じで、実に男らしい。イチローフリークには分からないだろうが、これだから松井ファンは止められない。

ところで、記事中にあるエンズバーグとダンカン。この先成績不振で、DFAやマイナー降格にならないとも限らない。仮にそうなれば、右や左に拘ったオーダーは組まないはず。その時ジラルディは何と弁明するのか、是非聞いてみたい。

個人的な予想だが、その日はきっと来ると思う。

関連記事:
April26,08 @ CLE L3-4
April27,08 @ CLE W1-0

Monday, April 28, 2008

April27,08 @ CLE W1-0

Wang wins ace battle
Box Score (MAJOR.JP)

勝ててよかった By Joe Girardi

インディアンズの先発は左のサバシア。オーダーを見ると、前日に引き続き松井の名前がない。いくら相手が左投手でも、2日連続外すとは考えにくい。となれば残るは怪我。自分も含めて、ファンの誰もが心配したことだろう。

松井が“初連休”…ジラルディ監督のデータ重視“采配”

ふむふむ。開幕は8番で、わずか5日後には5番。今度は相性(*1)が理由でベンチなわけね。これが噂のジラルディマジックか。でもその理屈で考えると、開幕から2試合ヒットが出ない選手は野球に向いてないってことになるよね。投手が違うって?そんなサンプル数なら同じようなもんでしょ。(*1)対サバシア 9打数無安打

去年たった3試合しか投げてないケネディがいい例じゃん。ま、それで勝てるならいいんだけど。勝ったって?ウォンがあそこまで好投するって予測してなかったくせに、よく言うわ。ダンカンとエンズバーグで5点ぐらい取れると思ったんじゃないの?今日はウォンとカブレラに足向けて寝れないね。ああ、それどころじゃないか。

ヤンキースに痛手 ポサダがキャリア初のDL入りへ
Shoulder issue to sideline Posada

「Posada was removed from an April 8 game at Kansas City when the Royals stole four bases on him, and after the game, Posada complained of a "dead" feeling in his arm. He underwent an MRI in Kansas City, which was shared with three doctors -- all of whom diagnosed a strain but no serious structural damage.」

「今回のことは、4つの盗塁を許した4月8日のロイヤルズ戦に端を発している。試合後肩の異常を訴えたポサダは、そのまま市内の病院でMRI検査を受けた。3人のドクターの診断を仰いだが、いずれも同意見。張りは見られるものの、組織的な異常はなく軽症とのことだった。」

「Posada said the injury popped back up while he was catching in Saturday's game. "The first throw felt great, and then the second throw I felt something," Posada said. "Then I threw the ball to third base on a strikeout and it was painful." 」

「異変があったのは土曜日(4/26)の試合。最初の(2塁への)送球は何ともなかったが、2度目はおかしかった。その後の三振でサードに送球した時、激しい痛みを感じた。」

こうなってからじゃ説得力ないけど、ヤバいと思ってたんだ。だってさ、異常を訴えた5日後には捕手やらせてるんだから。この時も盗塁されてるんだけど、てことは肩に負担かけてるわけじゃん。DHだって肩使うのに、こんなことやってちゃ直るものも直らない。産休ってのもあるんだろうけど、Aロッドの時みたいに完全に休ませるべきだよ。

X-D-D-D-D/C-X-X-D-D-P-1B-X-C-C-P-C-P/C
(X=オフ D=DH C=捕手 P=代打、9日から26日まで)

だいたい土曜日だって本来ならオフだったわけでしょ。ナメきったオーダー組むから、ポサダを出すハメになるんだって。代打出すにしてもエンズバーグのとこじゃないの?カノーなら交換で済むから、温存できて得だって?温存も何も使わないのがベストだし、結局出してるんじゃ同じこと。しかもモリーナのとこだからね。

「"He's been fine every day," Girardi said. "He caught two in Chicago and we gave him a day off, and he caught one [in Cleveland]. He had no problems and threw great [Saturday]. It's shocking, in a sense, to me. I'm surprised."」

「ポサダはずっと問題なかった。ホワイトソックス戦では2度マスクを被って、インディアンズ戦では1度。オフも1日与えた。土曜日だって特に問題があるようには見えなかった。ちょっとショックだし、驚いている。」

解説者はみんなして走り放題だって言ってたけど、あれは全部間違いだったんだ。送球さえしなかったところ、何度も見てるんだけどなあ。まあ監督さんがそう言うなら、そうなんでしょう。でもさ、必要以上にオフを与えるのはなぜ?問題ないんだよね?DHの起用が多いのも引っかかるし。

そういえば、3番目の捕手のチャド・モーラーをクビ(DFA)にしたでしょ。あれ確か金曜だったよね。で、翌日にオフのポサダを無理に使って壊れる。運が悪い?まあ確かにそうなんだけど、運というよりプロセスが悪い。ダンカンなんか必要ないし、やってることがこうもデタラメだと同情する人はいないと思うよ。

Stewart up as Posada visits Andrews

というわけで、ポサダがDL入り。正捕手はモリーナになった。ポサダの打力は確かに惜しいが、守備力は上がるのでむしろプラス。ジアンビの故障が好結果をもたらした(*2)去年と同じで、本人には失礼だがチーム力は上がったように思う。(*2)カブレラのセンターが実現、デーモンDH

Chris Stewart 右投右打 試合数15 .300 HR0 打点3 三振1 盗塁0 出塁率.404(3A Scranton/WB

代わりに昇格したのは26歳のクリス・スチュワートという選手。メジャー経験はホワイトソックスとレンジャースで23試合(打率.200)。あまり特徴のない選手だが、しいて言えば三振が少ないのが強調材料。

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Joe Girardi on Jorge Posada

Sunday, April 27, 2008

April26,08 @ CLE L3-4

Yanks miss chances
Box Score (MAJOR.JP)

ベンチに45ミリオン By Joe Buck

接戦に敗れて3連敗。チームは再び借金生活に入った。ケネディの好投をオーレンドルフがフイにし、12安打で3得点と相変わらずのタイムリー欠乏症。仮にこんな感想を持つ人がいたとしたら、大事なことを忘れている。そう、この日は松井以下主力4人(*1)がスタメンを外れていたのだ。(*1)アブレイユ、カノー、ポサダ

野手陣の層が厚いとはいえ、これでは戦う以前の問題。右打者を並べれば(*2)勝てるとでも思ったのだろうが、野球はそれほど甘くない。休ませるにしても一度に4人というのは常軌を逸している。結局は松井以外の3人を起用するというオチまでついた。早くもパニックが始まったと考えていいだろう。(*2)インディアンズの先発は左のサワーズ

井川の昇格はある? 救援左腕が不在のヤンキース

挙句の果てには外野手5人体制。それでなくても余っているのに、いったい何を考えているのか。先発が機能しなければ(*3)当然ブルペンに負担がかかる。ブルーニーの故障でブルペンが薄いのは明らかなわけで、一時的なものにしてもまったくの無意味。ちなみに記事中にあるヘンは、現在15日間のDLリストに入っている。(*3)防御率5.23

先発5人の中で最初に離脱するのは? - ebet

樹里亜さんのブログで知ったebetで、こんな問題を作ってみた。いい問題とは言えないかも知れないが、多少のギャンブル性はある。興味があれば参加してみて欲しい。

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Saturday, April 26, 2008

Phoenix Round-About: Day 2

アリゾナ旅行: 2日目

今回の旅行の目的は3つある。1つは前回書いた通り、ダイヤモンドバックスの試合を見ること。2つ目はヴォルテックスで有名なセドナに行くことで、最後はメキシコ。以前のラスベガスで懲りたので、カジノは始めから頭にない。


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すでに1つ目の目的を失い、前日は不覚にも寝てしまった。残された時間は、この日を入れて2日半。行きたいところは決めていたものの、特に予定は立てていない。早速朝食を食べながら考えることにした。

レストランにはワイファイが来てるというので、ノートパソコンを持参。電波がが弱くて苦労したが、得体の知れないネットワークに接続して一応は繋がった。まずアクセスしたのはダイヤモンドバックスのサイト。手が独りでに動き出したというとオーバーだが、雰囲気としてはそんな感じだった。

幸い滞在中は全てホームゲーム。開始時間は翌日が昼で、これだと1日が潰れてしまう。最終日はフライトと重なるため無理。時計を見るとすでに11時。どこへ行くにも遅すぎる。ちょっと視点を変えればやることはあるはずなのに、こうなると止まらない。セキュリティーの甘いネットワークもお構いなし。気づけばこの日のチケットを買っていた。

試合開始は夕方。目的地のチェイスフィールドまでは1時間とかからないので、出発するには早い。前述の身勝手モードは依然続行中。何の迷いもなく、封印したはずのカジノで時間を潰すことにした。とはいっても同じ轍は二度と踏みたくない。ラスベガスやアトランティックシティーと違って小規模ということもあり、高めの見学料程度で済んだ。

ナビのお陰で、ほとんど迷うことなくチェイスフィールドに到着。まず感じたのは清潔さ。出来てから間もない(*1)こともあるが、ヤンキースタジアムとは比べものにならないほどきれいだった。(*1)開場は98年

施設も立派でデザインも近代的。地方都市のせいか家族連れも多く、スタンドの雰囲気もいい。来年にはヤンキースタジアムもそうなるが、場外馬券場がWinsに変わったようにそれはそれで寂しい。

試合の方はダイヤモンドバックスが逆転勝ち。遠くからでよく分からなかったが、ショートのトンネルで勝負が決まったように見えた。試合後は次の日に備えて真っ直ぐホテルへ。軽い時差ぼけもあって、この日も食事を取らずに寝てしまった。(続く

前回に引き続き、その他の写真は以下にアップしてある。

Phoenix Round-About: Day 2 - a set on Flickr
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Phoenix Round-About: Day 1

Friday, April 25, 2008

April24,08 @ CWS L6-7

Late rally spoiled
Box Score (MAJOR.JP)

お粗末な野球で連勝ストップ

試合のポイントはいくつかあるが、最も大きいのは先発のヒューズを2回で降板させたことだろう。先日のロイヤルズ戦でも雨を理由に中継ぎのブルーニーを先発させたが、結局はいったん回避させたケネディを最後の3イニングに登板させている。

グラウンドコンディションやリズムの問題もあるのだろうが、明確な理由は見当たらない。ヒューズを降板させた理由についてジラルディは次のように答えているが、これでは要領を得ない。多くを語らなかったことからして、説得力のある理由はないのだと思う。

「雨による中断(51分)が長過ぎた」

一方のヒューズは過去2試合の内容が悪く、フラストレーションが溜まっていたとコメント。言葉にこそしなかったが、うっ憤を晴らす意味でも明らかに続投を望んでいた。もちろん体調面での問題はない。

これだけでも十分不可解だが、ブルペン事情を考えるとさらに不信感は高まる。ブルーニーは足首の故障で登板不可能。リベラは前日1.2イニング、ホーキンスとトレーバーも連投になる。

先発を早期に降板させれば当然ブルペンに負担がかかるわけで、次のインディアンズ戦でツケを払わされないとも限らない。ヒューズの降板が敗戦に繋がったとは言わないが、この措置がデメリットしか生まないことだけは確かだ。

6-6の同点で迎えた9回、先頭のジーターがヒットで出塁する。次打者のアブレイユは走者を進められずレフトフライ。続く松井にヒットが出たものの、この日オフのポサダが併殺打に倒れて攻撃終了。勝ち越しのチャンスを逃す。

相手投手が左のローガンなので盗塁しにくいのは分かるが、エンドランぐらいできないものか。打者はミートの上手いアブレイユと条件も揃っている。投手継投では前任のトーリよりマシだが、その分動かないのであまり変わらない。どんな時でも3本のヒットか長打を期待しているようでは、負けるに決まっている。

ピンチの後にチャンスありの言葉通り、ホワイトソックスはそのウラ1死2塁とサヨナラのチャンスを掴む。バッターボックスにはクリーディー。マウンドには8回からチェンバーレインが上がっている。続く打者はルーキーのラミレス、ここまで.167と当たっていない。一方のクリーディーは8番ながら19試合で20打点。打率も3割弱と調子もいい。

危険な打者との勝負を避けるという意味でも、ここは敬遠するのが妥当。得点されれば負けが決定するので、塁を埋めるのは問題ない。敬遠すれば併殺を狙えるだけでなく、セカンドフォースアウトも可能になる。

つまり塁間の空く極端なシフトを敷かない限り、歩かせた方が間違いなく得。結果は勝負して、見事サヨナラ負け。外角低めの難しいボールだったが、上手くセンターに運ばれた。ジラルディのコメントによれば、勝負した理由は以下の通り。

「後ろにスウィッシャーが控えていたから」

確かにスウィッシャーも怖い打者だが、この場面は確実にアウトを取ることが先決。より確率の高そうなラミレスと勝負するべきで、上手くいけば併殺で切り抜けられる。たとえ打たれたとしても、敬遠策を責める人などまずいない。参考までに、スウィッシャーはスイッチヒッター。ここまでの打率は.232で、最近10試合では.206と調子を落としている。

この日5番に入ったのはエンズバーグ。これもよく分からない。Aロッドとポサダがいないので長打力を補填したつもりだろうが、重要なのは長打力ではなくバランス。単純に先日のオリオールズ戦のようなオーダー(*1)を組めばいいわけで、アブレイユと松井は1つずつ下げれば済む。(*1)2番カブレラ、3番ジーター

百歩譲って打順はいいとしても、サードを守らせるのは問題。デーモンほどではないが、あの肩でサードは厳しい。実際4回に失った4点目(*2)は、肩の弱さによるところが大きい。適任者がいないのならともかく、強肩で打撃も好調なゴンザレスを遊ばせているのだからまったくもって無意味。(*2)1死2.3塁でサードゴロ、記録はFC

今季は開幕前から腹をくくったので笑って見ていられるが、自虐的にしか楽しめないのはやはり味気ない。それにしても、たった1試合で書くことが多すぎる。書かれる方も書かれる方だが、書く方も相当なものということだろう。

追記:足首を故障しているブルーニーは手術が必要とのことで、今季中の復帰は絶望的らしい。個人的に好きな選手だけに残念。

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Cabrera crushes a home run

Thursday, April 24, 2008

Phoenix Round-About: Day 1

アリゾナ旅行: 初日

3泊4日でアリゾナへ行ってきた。ニューオリンズと多少迷ったが、雄大な景色に魅せられてこちらに決定。宿泊先は例によってカジノホテル。チケットもマイレージを利用したので、お金はほとんどかかっていない。


(C)Copyright Invisible KMFIS

目的地のフェニックスまでは、サンフランシスコ経由で10時間。フライトは朝の8時半だったが、国内線ということで7時に出ることにした。当日は夜中から準備していたものの、ダラダラしていたせいであっという間に7時。散らかし放題の部屋を後に、慌ててタクシーに飛び乗った。

時計を見ると、さらに20分が経っていた。どんなに空いていても、かなり際どい。レイ・チャールズ似の運転手に事情を話し、急いでもらうことを確約。後はただ、間に合うことを祈るだけだ。

自慢にもならないが、こういう経験は何度もある。最後の搭乗者だったことも少なくない。ただ乗り遅れたことはないので、今回もそれに賭けていた。自分の勝手な計算では、8時に着けばセーフ。飛ばしてくれたお陰で、案の定8時過ぎに到着。やっぱり何とかなった。感謝の意味で80ドル(通常は60ドル)払って、チェックインカウンターへ急ぐ。

この時間になるとさすがに並んでいる人はいない。チケットを見せると嫌な顔をされたが、何とかチェックインはできそう。安堵感に包まれながら荷物を差し出すと、次の瞬間状況は一変する。

「出発の45分前を過ぎたので荷物は預かれません」
「え?」
「この大きさでは手荷物の範囲も超えています」
「というと?」
「残念ながら飛行機には乗れません」

荷物を捨てるわけにもいかず、今回ばかりは万事休す。ついにやってしまった。余分に払った80ドルが頭をよぎるが、今はそれどころではない。この旅行自体がなくなろうとしているのだ。半ば諦めムードで食い下がると、係の女性がキーボードを叩き始める。どうやら他の便を探している様子。

待つこと20分。幸運にも替わりのチケットが取れた。いったんロスに行き、そこからサンフランシスコ経由でフェニックスというコース。予定より5時間遅れるが、空席がほとんどなかったことを考えれば大満足。かなり親切な人だったので、何かしらの便宜を計ってくれたのかも知れない。

さらに2時間待って、ロス行きの便に乗る。結局フェニックスに着いたのは、13時間後の午後9時。実はこの日チェイスフィールドで野球を見る予定だったのだが、携帯でチェックするとすでに終わっていた。試合開始は6時40分なのに、こんな時に限って早い。(*1)予め買っておいたチケットは、この時点で記念品になった。(*1)試合時間2:17

心身ともに疲れきり、シャトルバスでレンタカーセンターへ。ナビを借りて駐車場に行くと、何台もの車が並んでいる。予約したのはコンパクトカーだったが、車種は自由に選べるらしい。何となく日産のSentraを選んで、無事ホテルに到着。

カードキーをもらって部屋に行くと、なぜかドアが開かない。さらにガチャガチャやっていたら、中から人が出てきて間違いに気づく。部屋番号は合っているので、向こうのミス。フロントまでは距離があるため、近くにいたセキュリティーに頼むがラチがあかない。荷物を引きずりながらフロントまで戻り、ようやく部屋にたどり着いた。

時間は夜の10時半(時差-3)。自宅を出てから、実に18時間が経っている。食事する元気もなく、コーヒーすら喉を通らない。結局この日はこれで終了。仮眠を取るつもりが、そのまま朝まで寝てしまった。(続く

写真は先日ちょっと触れた、トイカメラ(VQ1005)で撮ったもの。その他の写真は以下にアップしてあるので、興味があればどうぞ。普通のカメラとの識別は、タグを見れば分かるようになっている。

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Thursday, April 17, 2008

Yankees Home Opener 2008-4

Major.TV編 (その4): エンディング

今日はお疲れまでした。 「ん?まだ4回だぞ」 打順も一回りしたことですし、そろそろ松坂選手が先発のレッドソックス戦に切り替えます。 「勝負なんだから、最後までやんないと意味ないじゃん」 なので松坂選手がマウンドを降りた後のマリナーズ戦は、最後まで放送する予定です。

「ひょっとして三元中継?」 豪華でしょう。 「アホだ」 一に松坂二にイチロー。三四がなくて五に松井。我が社の社訓です。 「質より量、内容より見出し。付け加えとけ」 上司に報告しておきます。 「ていうか、これどうすんのよ」 結果のことですか?

「いや、えっと。そうだ、あの手があったか」 あの手とは? 「今どきの若者にもウケるあの手だよ。いくぞ!」 おー。 「.....続きを読む」 何ですかそれ? 「気にしない、気にしない」 はあ。 「あ、これだけは書いとかなきゃ」 え?

「同点の7回ウラ、無死1.2塁でカノーがセカンドゴロ。ファーストランナーのジアンビが1.2塁間で止まって併殺を逃れたんだけど、これほんとはアウトね。タッチを避けようとした時、芝生に足が入ってたから」

「つまり好走塁も何も、単なる誤審ってわけ。誤審がなければ得点できなかったし、これが決勝点にもなった。強攻策が失敗してることから考えても、勝ったのは審判のお陰かな。参考記事はこちら」 何のことだかさっぱり分かりません。

「気にしなーい」 そうですか。そろそろCMが終わります。お疲れ様でした。 「君さ、明日の夜は何してる?」 実況明けはオフですが。 「アリゾナ行ってパドレス戦見ない?」 そういきなり言われましても。それにパドレスではなくレッズ戦ですね。 「本来ならそうなんだけど。まあ来れたら来てよ」 考えておきます。 「1塁側ねー、See Ya!」 (終わり)

Yankees Home Opener 2008-1

Wednesday, April 16, 2008

Galaxy 2 Galaxy, Hi-Tech Jazz

偶然と必然の融合

全てがデジタル化しようとしている今、アナログっぽいものに惹かれることがある。例えばちょっと昔のアメリカ映画に出てくる、壁掛け型の電話。キッチンで無造作に話す仕草が、どういうわけかサマになる。実際使ったら不便かも知れないが、そのたたずまいは捨てがたい。


Hi-Tech Jazz EP (1993)

時代に逆行するという意味ではトイカメラも同じ。その名の通りオモチャなのだが、精度が低い分だけ面白い写真が撮れる。ありのままを正確に切り取るのが本来の姿だとしても、フィルターを通した世界もまた魅力的。デジカメに比べると扱いにくいが、それでも愛好家は多い。

音楽の世界でも同様のことがあった。1983年にヤマハからDX7が発売されると、時代は一気に加速。アナログレコードがCDに取って代わったように、デジタルシンセ全盛の時代が訪れる。

そんな中、既存のアナログシンセを多用した音楽が脚光を浴び始める。シカゴハウスの独自解釈とも言えるそのサウンドはデトロイトテクノと呼ばれ、ダンスミュージック界だけでなく多方面に大きな影響をもたらした。

黒人音楽の流れをくむ音楽性もさることながら、下落する一方のアナログシンセを蘇らせたことが何よりも大きい。それからというもの、アナログ(ヴィンテージ)シンセの価格はうなぎ登り。名器と言われるMoog(モーグ)欲しさに、何百人も並ぶといった現象まで引き起こした。

1つのブームには違いないが、アナログシンセには独特のよさがある。代表的なのは音の太さで、特にベースの音は当時のデジタルシンセには決して真似できない。今でこそソフトウェアシンセで再現できるが、利便性より本来の音を再認識させたという意味では革命と言ってもいい。

荒廃した工業地帯のデトロイト。退屈と貧困にあえぎながら暮らす黒人。時代と共にクズ同然になっていくアナログシンセ。そんなネガティヴなイメージが融合して生まれた音楽、デトロイトテクノ。美しくもはかなく、時に力強い。部屋を暗くして、フルボリュームで聴くのがベスト。

Play Full Length (YouTube)
Play And Download (iTunes Music Store)

Play Best Tracks

Playlists Updated:
ハービー・ハンコックのRock It。当時最先端だったフェアライトをフィーチャーし、方向性はまさに対極。エレクトロ(ヒップホップ)というより、単純にブッ飛んだ曲。

Play Sub Tracks

Galaxy 2 Galaxy - Wikipedia, the free encyclopedia
Index: Best Tracks

Tuesday, April 15, 2008

April14,08 @ TB W8-7

Fourth dinger wins it
Box Score (MAJOR.JP)

先入観と結果論

この世の中は勝てば官軍。どんなに能力があろうとも、結果を出さなければ意味がない。これに異議を唱えるのは負け犬の遠吠えであって、あくまで弱者の論理。結果は客観的な事実なのだから、それを基準にして当然と考える人もいるだろう。

確かに結果を出せば、いろんな意味で居心地はよくなる。空の色さえ変わってくるかも知れない。人生を有意義に過ごすことが生きる意味なら、成功の2文字にフォーカスしたくなる気持ちも分かる。ただし結果が評価の対象になるかというと、それは違う。宝くじに当たったことを評価するのではなく、買ったことを評価すべきなのだ。

結果が評価の対象になってしまうのは、安易な方法を選択しているに過ぎない。プロセスまで把握するのが面倒なだけで、それこそ結果論。何かを評価する資格などあるはずもなく、議論以前のレベルと言ってもいい。

「衰えの目立つリベラ」

去年この言葉を何度目にしたことか。年齢と成績を短絡的に結びつけ、何の根拠もなく衰えたと結論付ける。自称野球通も含めて、今季のリベラ(*1)をどう説明するのか是非聞いてみたい。考えることを放棄し、結果でしかモノが言えない大バカ者。言葉は悪いが、お前らに言論の自由などない。(*1)登板数5 防御率0.00 4S 被安打率.111

「調子がいいから松井は5番」

こんな苦しい言い訳をしているのはもちろんジラルディ。実績やオープン戦の調子からジアンビを起用しながら、結果が出ないと簡単に手のひらを返す。始末が悪いのは、この起用が当たったなどと賞賛している人がいること。

競馬に例えると本命の◎は外れたくせに、対抗の〇がきたと連呼するぐらいレベルが低い。勝った時にだけ取り上げられるスモールボールしかり、呆れてものが言えない。

「今季最多の15安打8得点」

不振のデーモンにもHRが飛び出し、ようやくヤンキースらしさが出てきた。こんなことを書く人が必ずいる。言うまでもなく、打てるか打てないかは相手次第。この日の先発ソナンスタインは、ストライク製造機(*2)と形容されるほど真ん中ばかり投げるので有名。

前回の対戦でも4点を奪っており、本人には失礼だが打って当たり前の投手。これがきっかけになることは否定しないが、それ以上の意味はない。(*2)Strike Throw Machine

ソナンスタイン6.16 ハーメル6.46 ベイル4.60 松坂4.22

これは今季ヤンキースが4点以上奪った先発投手と生涯防御率。打って当たり前とは言わないまでも、攻略できない相手ではない。それ以外の投手はどうかというと、半数以上が生涯防御率3点台。例外は以下の通りで、いずれも今季の成績はいい。

マクガーワン4.79/3.71 ジャクソン5.40/0.64 シールズ4.15/3.0 グランキー4.44/0.75 (生涯/今季)

ヤンキース打線が不調なのは間違いないが、打てないのはどちらかと言えば必然。ましてや巧打力の低いジアンビを起用しているのだから、打てなくても何ら不思議ではない。

「タイムリー欠乏症」

今季のヤンキースを語る上で、必ずと言っていいほど出てくる言葉。実際この日もタイムリーこそ出たが、8点中4点はHRによるもの。そこで今度はチームスタッツを使って考察してみる。全30チームが対象で平均は13試合。(ヤンキースは14)

打率9位 得点25位 HR12位 打点22位 盗塁29位 出塁率24位

確かにタイムリーは少ないが、打率やHRに比べて得点が低すぎる。着目すべきは出塁率と盗塁。ランナーの出ることが少ない上に、盗塁させないのでヒットが出ても得点に繋がらない。出塁率はいずれ上がってくるだろうが、こんなところにも長打に頼り切った采配が見て取れる。

デーモン79% ジーター79% アブレイユ76% Aロッド81% カブレラ72%

これは盗塁成功率(生涯)、スタメンに5人も走れる選手がいるチームも珍しい。他のチームからすれば宝の持ち腐れに映るだろうし、いい笑いもの。得点圏打率が低いのならその機会を増やせばいいわけで、タイムリー欠乏症は何の言い訳にもならない。

「打撃偏重」

毎年のように投手力強化を掲げながら、結局は野手がダブつくチーム作り。先発の重要性は未だ分からず、逃げ切ることだけはなぜか躍起になる。安易に決めてしまったケネディや、チェンバーレインはまさに典型的。

2-2-0-1-1-1-3

これはヤンキースが上げた7勝のうち、先発投手についた自責点。先発が好投すればリードできる可能性が高くなり、相手は確率の低い戦術に頼らざるを得ない。チェンバーレインとリベラの存在や得点力の問題もあるとはいえ、1つのモデルケースにはなると思う。

何だか不満の掃き溜めになってしまったが、昨日の試合を見ていて抑えきれなくなった。ヤンキースに野球人、メディアに野球通。考えれば考えるほど、その全てに背を向けたくなる。

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Sunday, April 13, 2008

MD/BD

ニューヨークの断片

昨日の夜、友人の誕生日でアップタウンに行ってきた。集まったのは総勢20人ほどで、相変わらずの多国籍軍。コミュニケーションはもちろん英語だが、その中に流暢な日本語を話す外国人がいた。

彼の名はボビー。市内の病院に勤める内科医で、ER(緊急救命室)も担当している。インドネシアとインド人の両親を持ち、生まれも育ちも日本。英語と日本語の他に、インド語やマレー語など6カ国語を話す。以下はそのボビーから聞いた話。

ランゲージセンターは12歳でクローズ:

言語が脳の中枢に入り込むのは12歳まで。それ以降はたとえマスターしても、使わなければ忘れてしまう。逆にいったん入り込めば、死ぬまで忘れることはないとのこと。彼の母国語は英語と日本語だが、実際その2つの環境で育ったことが理由になっている。

子供を日本語学校に通わせる駐在員:

絶対数こそ増えたものの、バイリンガルは大きな武器。せっかくのチャンスをドブに捨てるようなもので、しきりにもったいないと嘆いていた。子供の意思を尊重するのが基本だとしても、時には親の判断が実を結ぶこともある。一時的には辛いかも知れないが、無理にでも入れてしまえば後々感謝されることの方が多いだろう。

ERと外国人:

下痢が止まらないとERに駆け込み、そのまま入院。点滴を打つ段階で、実はガンだと告白される。手術は成功し患者は退院するが、請求書を送ると宛先不明(*1)。こんな患者が実に多いそうで、そのほとんどは外国人。遠くはブラジルやアルゼンチンからも来るらしい。(*1)偽名や偽の住所など

最初にガンと言ってしまうと、治療費の前払いができないので手術は受けられない。ただし入院すれば話は別。法律上の理由から、例外なく治療が受けられる。つまり全ては手術を受けるための芝居。下痢は入院するための口実で、治療費は最初から払う気がない。

不謹慎かも知れないが、この話には妙に感心してしまった。以前書いたライダーよろしく、人間とはつくづくたくましい。参考までに、焦げ付いた治療費はニューヨーク市の負担。病院側に実損はない。

Friday, April 11, 2008

April10,08 @ KC W6-1

New lineup clicks
Box Score (MAJOR.JP)

英雄野茂と運命のいたずら

多くの野球ファンがそうなように、この試合は野茂に尽きる。自分の中で彼は完全に偉人で、やることなすこと全てがしっくりくる。将来を約束された日本球界にしがみつくことなく、わずか年俸980万でドジャースとマイナー契約。


(C)Copyright compose-r.net / Ryosuke Yagi On Flickr

輝かしい実績がありながら、多くを語らないその姿勢。何度窮地に追い込まれても、その度に這い上がってくる不屈の闘志。安易に指導者の道を選ばず、別の角度(*1)から野球に貢献しようとする生き方。決して迎合することなく、好き嫌いのはっきりしている性格。書き出したらキリがない。(*1)日米に野球チームを保有

同じ近鉄出身ながら、数々の迷言(*2)で知られる中村とはまさに対極。思い出すのは、大昔のとんねるずの食わず嫌い選手権。野球のさかんな名門高校を選ばなかった理由を尋ねられ、中村は恥ずかしげもなくこう答えている。(*2)ノリブランド、パリーグを盛り上げたい、金じゃないなど

「レギュラーになれないと思ったから」

野球に限らず、何かをアピールするには然るべき場所が必要。土俵に上がらないことには勝負にならないから、それなりに理解はできる。ただ野茂とは比較にならないほど視点が低いのも事実。その後のビッグマウスを考えると、滑稽と言わざるを得ない。

今や日本人メジャーリーガーのパイオニアとも言われる野茂だが、野球選手以外に与えた影響も少なくない。小さな島国の日本人でも、勇気と熱意さえあれば海外で活躍できることを証明して見せたからだ。自分がこちらに来たのは別の理由だが、影響されなかったといえば嘘になる。長々と書いたことからも分かるように、それほど彼の存在は大きい。

最後に見たのはデビルレイズ時代だが、その頃と比べても明らかにフォームは変わった。ワインドアップなしで全てセットポジション。デリバリーもコンパクトでスムーズ。かつての面影は薄っすら残っている程度で、すっかりコマンドピッチャーになった。

ストレートは最速87マイルと思ったより出ていたが、タテの変化球しかない(*3)のは厳しい。何より残念なのは、9回2死から失点したこと。いずれは打たれるにしても、あと1人討ち取れば3イニングを無失点。早い段階なら諦めもつくが、さすがに悔しかったと思う。(*3)フォークとチェンジアップ軌道のスプリッター?

ムラはあったものの、自慢のフォークは未だ健在。ストレートにも角度があり、低めにコントロールできればまだまだ通用しそうに見えた。エゴなのは分かっているが、できればもう一花咲かせて欲しい。

試合の方は中断後に持ち直したペティットと、3本のHRで完勝。長打が出ないと得点できないのは相変わらずだが、主力を欠いているのでむしろ上出来と言える。ただし5点差の9回にリベラを登板させたのはいただけない。

ヤンキースは現在20連戦の真っ只中。今月のオフはたったの1日と、過酷なスケジュールが続く。こういう時こそ調整の意味でもホーキンスを登板させるべきで、レッドソックス戦で支障が出る可能性は十分。反面教師どころか、効率の悪いチキン采配はしっかりと受け継がれているらしい。

関連記事:April7,08 vs TB W6-1

権利の関係で載せられないが、この写真が強烈にカッコいい。野茂ファンならずとも、見るだけの価値はある。それとVideoの一番下も必見。あどけない高校時代のチェンバーレインと、プロムのお相手が登場する。

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Preview: Joba's prom date

関連記事:Hero

参考サイト:
野茂英雄 - Wikipedia

Thursday, April 10, 2008

Burger At MSG

NBA.com: Knicks 109, Bobcats 107 Boxscore

アメリカの4大スポーツといえばフットボールと野球、バスケットにホッケー。こちらに住んでずいぶん経つが、実は野球以外観たことがない。一番の理由は興味が持てないこと。フットボールは子供の頃から好きだが、会場に出向くとなると気が重い。勝敗に至る過程が好きなので、ライブ感にあまり惹かれないというのもある。


(C)Copyright Invisible KMFIS

行ったことがない場所には行ってみたいし、食べたことがないものは食べてみたい。一生のうちで体験できることは限られているのに、人間の貪欲さは果てしない。アメリカに住んでいるのだから、一度ぐらいは観てみたい。そんな風に思っているところに、偶然ニックス戦のチケットが手に入った。

いわゆるクラブシートというやつで、額面は240ドル。早速ウェブサイトでチェックすると、前から10列目ぐらいだった。会場はマジソンスクエアガーデン、自宅からは歩いて5分と近い。渡りに船とまではいかないが、予定もなかったので行くことにした。

後で知ったことだが、ニックスは15チーム中14位。対戦相手のボブキャッツも13位で、どちらもすでにプレーオフ争いから脱落している。そのためか空席が目立ち、アトラクションも空しく盛り上がっていなかった。だからこそチケットが手に入ったのだろう。

それなりに観たつもりだが、やはり興味が持てなかった。得点ごとに攻守が変わるのはいいとして、難易度が低いので点差がつきにくい。素人目にはどうしてもミス合戦のように見えてしまう。プレー自体は確かに凄いが、ゲームとしては好きになれない。

特に不満はないものの、感覚的には体育館にハンバーガーを食べに行った気分。小さいカメラしか持っていけなかったので、ロクな写真が撮れなかったのが残念だった。一応以下にアップしてあるので、よかったらどうぞ。

NBA Knicks 109, Bobcats 107 - a set on Flickr
View as slideshow on Flickr

Video:
Knicks 109, Bobcats 107 (F) (Sympatico / MSN Video)

Tuesday, April 08, 2008

April7,08 vs TB W6-1

Abreu leads the way
Box Score (MAJOR.JP)

55と21

先発のムシーナは6回を投げて被安打2の1失点。多彩な変化球で的を絞らせず、コマンドも抜群。ストレートは最速88マイルと普段よりも出ていたが、それに頼らなかったことも大きい。調子が落ち気味のレイズ打線とはいえ、今後に繋がるピッチングになった。


(C)Copyright macwagen / Dan Buczynski On Flickr

土壇場に強い男。座右の銘とは言わないまでも、ずいぶん前からこうありたいと思ってきた。根性論のように聞こえるかも知れないが、こんな時にこそ真価が問われるのだと思う。肝心なところで尻込みするような男だけにはなりたくない。

シーズン前はレギュラーさえ危ぶまれ、自ら崖っぷちと言い切った松井。特殊なチーム事情がそうさせているにしても、本人にとっては気休めにもならない。そんな土壇場に立たされた松井が、この日も結果を出した。ヤンキースファンはもちろんのこと、首脳陣にも松井秀喜ここにありと思わせたことだろう。

こんなにいい見本がありながら、そこから学び取れているかは自信がない。以前にも書いたことがあるが、自己を投影するだけで満足している気がする。松井の活躍は涙が出るほど嬉しいが、何とも複雑な心境だ。

ヤンキースの21番といえば、ポール・オニール。とにかく人気があった選手で、現役を退いた(2001年に引退)今でも熱烈なファンは多い。永久欠番ではないが、そんな事情からか去年までは同じ背番号をつける選手がいなかった。

5点差の9回、マウンドには新戦力のホーキンス。オープン戦(*1)とは対照的に、ここまでの防御率は31.50と散々。客席からは、いるはずのないポール・オニールの大合唱が聞こえる。そう、ホーキンスは21番をつけているのだ。(*1)自責点ゼロ

それからは、ストライクを外すたびにブーイング。ファーンズワースなどブーイング自体は珍しくないが、理由が理由なだけにちょっと気の毒。何とか無失点に抑えたものの、しばらくこの状況は続くだろう。

聞くところによると、ホーキンスが21番を選んだのはロベルト・クレメンテにあやかったというのが理由。さすがにポール・オニールの存在は知っていたと思うが、その人気までは知らなかったらしい。ちなみに当の本人(*2)はオフだった。(*2)現在はYESの解説者

写真はピッツバーグにあるロベルトクレメンテブリッジ。向こう側にはパイレーツの本拠地、PNCパークが見える。

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Monday, April 07, 2008

April6,08 vs TB W2-0

Wang's start a wow
Box Score (MAJOR.JP)

野球も酷評も相変わらず

6/4で我が軍が優勢。ある指揮官の下に、こんな連絡が入った。両軍の戦力に差はなく、お互い強力な爆弾を保有している。ただしその爆弾の精度は低く、セットするには時間がかかる。歩兵戦術で少しずつ相手の体力を削るか、爆弾で一気に勝負を決めるか。

自分が指揮官なら、間違いなく前者を選ぶ。まず第一に、すでに優勢なのだから爆弾を使う必要がない。運よく成功すればいいが、不発ならその分だけ無駄になる。また敵が歩兵戦術だった場合、形勢を逆転されてしまう可能性も否定できない。少しでも優位に立つことを主眼に、爆弾を使わざるを得ない状況に追い込む。

爆弾を使わせること自体がリスクと考える人もいるだろう。ただそうなると、勝利の2文字も見えてこない。一発勝負ならその限りではないが、それが連戦だとすれば結果に大きな差が出てくるはず。

この日の先発は、早くも2試合目の登板となるウォン。強打のレイズ打線を相手に、4回までノーヒットと完璧な内容。後には前日登板がなかったチェンバーレインとリベラが控えている。ウォンの出来から言っても、3点あれば勝つ試算が成り立つ。一方のヤンキースもシンカーボーラーのシールズにてこずり、まずいプレーもあって無得点。

均衡を破ったのは松井のバット。Aロッドを2塁に置いて、甘く入ったチェンジアップを逃さずライトスタンドヘ。松井にしては珍しく、滞空時間の長いHRだった。直後のカノーもヒットで続いたが、お馴染みの放置プレーで得点圏に進むことなく攻撃終了。

続く5回にも1死からデーモンがヒットで出塁。ここも動かず、直後に放ったジーターのヒットを見殺し。デーモンが1番なのは俊足が理由なはずで、走らせないのなら下位で十分。強打のヤンキースとはいえ、1イニングに3本のヒットはそうそう出るものではない。結局この回も無得点に終わった。

前任のトーリがそうなように、6/4を7/3にする貪欲さがまるでない。2点リードした時点で勝った気になっているのだろうが、2点差と3点差の違いは大きい。松井の5番しかり、いったい何を考えているのやら。相性(*1)が理由だとしても、8番と5番が並列になってしまう野球観は問題。(*1)対シールズ7打数4安打

実況のマイケル・ケイは采配が的中したなどと褒めていたが、それはあくまで結果論。開幕から5番なら全勝していたという理屈と何ら変わらない。占い師じゃあるまいし、たまたま当たったからといって一喜一憂する方がおかしい。

ジラルディと好対照だったのがレイズのマドン。2点ビハインドの5回1死1.3塁でスクイズのサイン。結果的には失敗に終わったが、ウォンの出来を考慮したのだろう。成功してもまだビハインドだからと考えるのはチキン。1点差にしておくことこそが勇気であり、そうでなくては勝負には勝てない。他人の芝生はよく見えるとはいえ、羨ましい限りだ。

先発のウォンは7回無死1.3塁で降板。マウンドにはチェンバーレインが上がる。次打者のアイバーは討ち取ったものの、続くリーガンズには痛打。カノーのファインプレーで事なきを得たが、抜けていれば少なくとも1失点。前述のスクイズに意味が出てくるだけでなく、負けていた可能性すらある。

人が倹約してまで貯蓄するのは、お金を増やしたいからではない。目の前の状況は一過性のものであり、いつでも一変すると知っているから。言ってみれば知り得ぬ未来に対処するためで、できる時にしておけば悪いようにはならないという考え方に基づいている。

野球が筋書きのないドラマと言われるように、この2つはまったく同じ理屈。どこが難しいのかさっぱり分からない。

#2 HR~松井秀喜の開幕ダッシュ

唯一同調できたのは、イニングの途中からチェンバーレインを起用したこと。1人1イニングに拘るトーリならまず考えられない。当初は8回と決めているかと思ったが、さすがにそれほど愚かではないらしい。ただしこの記事中にあるような万全策とは対極で、単に尻に火がついただけ。ウォンの球数も96と代え時だった。

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Mariano Rivera on the pitching

Sunday, April 06, 2008

Yankees Home Opener 2008-3

Major.TV編 (その3): 中盤戦

「しっかし、こんなペースじゃ全10回とかになっちゃうな。どうにかしなきゃ」 何か言いました? 「いやいや、こっちの話」 さて同点に追いつかれたヤンキースはカノーからです。今年から6番を打っていますが、そのへんはいかかでしょう? 「ノープロブレム」 レフト前ヒット!反撃開始です。

続くバッターは、先ほど話題にあがったポサダ。 「打ってナンボ」 痛烈な打球でしたがファーストの正面でダブルプレー。ヤンキース、チャンスを潰しました。 「お家芸」 さあ、注目の松井。開幕戦は.450と相性がいいです。 「だから?」 初球を打ってセカンドゴロ。たった5分ほどで攻撃を終了しました。

CM中

上司からの伝言で、できればもう少しコメントして頂きたいとのことです。 「ダラダラ書けばいいってもんじゃない。人に何かを分からせるには簡潔明瞭が一番」 書けば? 「ブロガーの性、気にしなくていい」 タバコは大丈夫ですか? 「人のことよりまず自分」

3回の表はエクスタインからの攻撃。鋭いスライダーで三振! 「もっと使え」 続くスチュワートはセカンドゴロで2アウト。強打者のリオスを迎えます。 「今年からモヒカン」 はい? 「正確にはソフトモヒカン」 投げにくかったのか、歩かせてしまいました。

2死1塁で4番のウェルズです。三遊間の当たり!ジーターが上手くさばいてセカンドフォースアウト。さすがですね。 「Fielding Bible」 何ですかそれ? 「ペンシルバニア大学」 すみません、さっぱり分かりません。 「自社記事、要勉強」

CM中

なるほど、そういうことですか。意外と守備は上手くないんですね。 「否」 違う?ああ、分かりました。守備範囲に問題がある! 「是」 何だか中国人にクイズ出されてる気分です。でもいい息抜きになりました。 「好」

この回の攻撃は9番のカブレラから。これで一回りです。 「左」 えーっと。左打席の方がいい! 「是」 いい当たりでしたがファーストゴロ。続くデーモンはサードゴロで、キャプテンのジーターが打席に入ります。何とか出塁して、中軸に繋げたいところです。 「4649」

詰まりながらもライト前!さあここでオープン戦絶好調のアブレイユです。 「893」 ランナー走った!判定はどうでしょう?アウト!やはりポサダとは違うようです。ヤンキース、この回も無得点で攻撃終了です。

CM中

中国語と数字だけの解説に苦情の電話が殺到しています。簡潔明瞭は上司も理解していますが、若い人にも分かりやすい言葉でお願いします。 「おk」

4回の表はトーマスからの攻撃。シンカーに詰まらされてショートゴロ。続くはオーバーベイです。打った!これは大きな当たり。センターのカブレラ、バックバック。捕りました!ファインプレーです!

「矢不ーーー」 中国語はダメですって。 「矢不ーーー」 あ、私の名前! 「これ英語w」 すみません、英語が苦手なので。何かヒントを下さい。 「ググる」 それはライバル会社.....ヒルの打球はライナーで左中間へ。

カブレラ走る走る。捕った、捕りました!! 「矢不ーーー」 まさにスーパープレー。普通なら得点されていただけに、この2つのプレーは非常に大きいですね。 「野球はセンターラインがデフォ。キヅクノガオソイ、ククク」 (続く

Yankees Home Opener 2008-1

Friday, April 04, 2008

April3,08 vs TOR W3-2

Hughes starts strong
Box Score (MAJOR.JP)

まさに棚ボタ

再三のチャンスがありながら、5回まで無得点。力投する先発のヒューズを援護できず、逆に2点のリードを許してしまう。ところが続く6回、好投を続けてきた(被安打3)マグガーワンが自滅(*1)。

たった1本のヒットで同点に追いつくと、8回にはエラー絡みのチャンスにアブレイユが応え勝ち越し。最後はリベラが締めて、ヤンキースが接戦をモノにした。(*1)2ベース→四死球2→ワイルドピッチ→犠飛

概略だけ書くとこんな感じになるが、内容的には負けゲーム。結果が全てとはいえ、今後を考えると喜べない。前述したように、ヤンキースには再三のチャンスがあった。具体的には以下の通り。全て5回までのデータで、2死後は除外してある。

無死1塁:3 無死1.2塁:1(3回、0-0) 1死1塁:3(併殺1) 1死1.2塁:1(併殺1)

いずれのケースもエンドランさえしていない。必ずしも1点にフォーカスする必要はないが、進塁すれば併殺を防げるメリットは生まれる。少なくとも状況が一変する(*2)無死1.2塁だけは、何かしらの策を講じるべき。バントシフトを敷いていなかったので、成功率はかなり高かったと思う。(*2)進塁で1死2.3塁、併殺打なら2死3塁

「序盤の1点も終盤の1点も価値は同じ」

これに気づいている人がどれだけいるだろう。序盤というだけで危機感を持たず、終盤に慌てるのは野球人の性。攻撃回数と勝率の関係からそうするのだろうが、どこで取っても1点に変わりはない。

得点期待値の絶対数を追うのではなく、いかに得点しやすい状況を作るかが野球。連打や長打だけを期待していては、勝てるものも勝てない。以下は勝ち越した8回の攻撃。一転してスモールボール、序盤と比較すると面白さが分かると思う。最初のバントは3回(無死1.2塁)と同じデーモン。

ヒット→無死1塁→バント(エラー)→無死1.2塁→バント→1死2.3塁→ヒット

多少意地が悪いが、気づいてしまったのでもう1つ。1点ビハインドの4回、ヤンキースは1死3塁のピンチを迎える。打者は4番のウェルズ。そこで守備体系を見ると、なぜか前進守備を敷いている。これだと打球が正面に飛ばない限り、内野ゴロは全てヒット。つまりリスクを犯してまで、2点目に拘っていることになる。

もうお分かりかと思うが、整合性がまるでない。大量点を狙っているのなら、たった2点になぜビクつくのか。攻撃は6回も残っているわけで、勝つ試算も十分に成り立つ。序盤と終盤の理屈は仕方ないにしても、ここまで身勝手な戦略もそうはない。始まったばかりとはいえ、今年もストレスがたまりそうだ。

ジラルディはさておき、ちょっと心配なのがリベラ。というのも、この日は80マイル台(ストレート)を何度も計測。長い間ヤンキース戦を見ているが、あまり記憶にない。意識的に抜いていたような気もするが、そうでないならスピードガンの故障であって欲しい。

采配についてはまだまだ書き足りないが、キリがないのでそのうちに。

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Thursday, April 03, 2008

Yankees Home Opener 2008-2

Major.TV編 (その2): 脱線

すっきりしました? 「タバコぐらいじゃ無理。酒ないの?酒」 ..... 「冗談だって。さ、行こうか」 はい。というか始まってます。 「状況は?」 トーマスがボテボテの三遊間、オーバーベイもバットが折れて同じくレフト前。ヒルのライトフライで現在1死1.3塁です。

「イヤな打たれ方してるねえ。次は8番のスクータロー、非力だからスクイズもありってところか。あいつ、こういう時どうするんだったかな?」 あいつとは? 「その、とはっ?ていうのやめてくれる?なんか知らないけど、ぶん殴りたくなるんだよね」 すみません。

「悪い悪い、俺が悪かった。今の使い方はいいんだ。えっと、何だっけ?そうそう監督だよ、ブルージェイズの」 ギボンズですね。 「くっ」 どうしました? 「んー」 は? 「君さあ、服部ってどう読む?」 はっとり。 「じゃあMajorは?」 メジャー。 「日本語でも英語でも、そのまま読むと間違ってることあるよね?」 そうですね。

「Gibbonsはギブンス。またはギブンズって読むんだよ。人の名前なんだから、間違えて言うのは失礼だぞ」 仰る通りです。 「まったく何がマニュアルなんだか。じゃあさ、タイガースのIngeってどう書いてある?」 イングです。

「さすがに直したか。前は陰毛(インゲ)って書いてあったんだよ。でもまだ間違ってるけどね、ぶはは」 本当は何と読むのでしょう? 「インジ」 難しいですね。 「そうそう、何事も難し.....ていうか同点になってる?」 そのようです。 「野球の時間は野球の話しなきゃね。さ、行こうか」

2死1塁で打者は9番のゾーン。 「こいつが9番か。控えばっかだけど、まともに出れば率は残せる選手。恐ろしい打線だ」 先ほどの解説だと、ここは盗塁の場面ですが。 「長打は期待できないから、絶対走らせるべきだね。あっ」 盗塁成功です。

ポサダー。走るの分かってるだろー。こういうところがダメなんだよな、ヤンキースは。確か去年の盗塁阻止率3割切ってたような」 .239ですね。 「やってらんねえな」 はい? 「いや、俺が投手だったらって話」 はあ。

「でもヒットは全部2ベースみたいなもんだから、防御率が悪くなるのは分かるよね。あのキャッチングだし」 はい。 「ちなみにマウアーと城島は?」 マウアーが.533で城島が.465です。 「クビだー」 先日4年契約したばかりですね。

「んなことは分かってるって。でもこの気持ち、抑えられません」 それはお察ししますが、もう少し試合の方に集中して頂きたいのですが。 「ん?」 すでに攻撃終了で現在CMが始まってます。 「打った?」 ショートゴロでした。 「それじゃまた一服。モリーナーー」 (続く

Yankees Home Opener 2008-1

Wednesday, April 02, 2008

Yankees Home Opener 2008-1

Major.TV編 (その1): イントロ
Yanks hang tough

Major.TV開局第一弾は、松井選手の所属するニューヨークヤンキースの開幕戦です。特別ゲストには批判がご専門のKMFISさん。進行は新人アナウンサー矢不でお送りします。お聞き苦しい点もあるかと思いますが、最後までお付き合い下さい。

少し時間があるようなので、まずはジラルディ新監督について一言お願いします。 「ダメでしょ」 えっ?何がですか? 「経験から言って、あの顔はダメなんだよね」 そ、そうですか。最初から手厳しいご意見です。では今度はもう少し客観的にお願いします。

「客観的ねえ。んー、そうだな。名前が悪い」 と言いますと? 「ジョーって名前がダメなんだよ」 それは前任のトーリ監督と同じだからですか? 「そのトーリ!さてはブログ読んでたな?」

さて恒例の選手紹介が始まりました。ペーニャコーチは人気があるようです。そしてリベラ。さすがですね。逆にファーンズワースはブーイングを受けてます。注目の松井選手はどうでしょうか?お聞き下さい、この大声援。意外にも去年より大きいようです。

「去年はボブ・シェパードが松井の背番号を言い忘れたからね。100歳近いから仕方ないんだけど、彼がいないのは寂しい。今年中に復帰するつもりらしいけど、ボビー・マーサーと同じで難しいんじゃないかな。ちなみにペーニャが人気なのは顔、いやヒゲか」

「今ヤンキースのサイトで調べたら、ジーターだけはボブ・シェパードの声を予め録音してもらったみたい。バッターボックスに入る時のアナウンスがそうらしいよ。もし本当なら泣かせる話だよね」 そうですね。 「こういうことこそ記事にして欲しいなあ」

さあ、まもなく2008年のニューヨークヤンキースが始まります。先発はエースのウォン、バッターボックスにはエクスタイン。大歓声の中、注目の一球。外角一杯ストライク!今のはスライダーですか?

「そのトーリ!っていうかここ禁煙だよね。どっか吸えるところある?」 すぐ近くの喫煙室で吸えますが、できればCM中にお願いします。 「んじゃ行って来る。がんばって、新人君。それとコーヒーもよろしく。トーリじゃないんだから、間違っても緑茶はやめてね」

CM中

おかえりなさい。 「んで、どうだった?」 内野安打とヒットで1死1.2塁になったんですが、併殺で切り抜けました。「ヒットは誰が打った?」 リオスです。 「リプレイ出して」 間に合うかな? 「あんな難しい球ヒットにするのか。やっぱ凄いわ、リオスは」

さあ、いよいよブロンクスボンバーズの登場です。先頭打者はデーモン。ヤンキースの各選手について、簡単に解説をお願いします。

「まずはこのオープンスタンス。一般的にオープンスタンスは踏み込んで打つためにあるんだけど、彼はまったく踏み込まない。外角は右手一本で当てるだけ。これじゃオープンスタンスの意味がない」

「出塁率は悪いし、確かロイヤルズ時代は下位を打ってたはず。未だに1番なのは謎だよ。それと左足に注目。ほら、バッターボックスからはみ出してるでしょ。ルール違反なんだけど、注意されたの見たことないんだよね」

見逃し三振!内角一杯のいいボールでした。 「ていうか見逃し三振はケツバット!アメリカは体罰にうるさいから、こういうことになる」 続いてキャプテンのジーター。 「オープン戦はやや不調だったけど、この選手は心配いらない。怖いのは怪我だけ」

松井の結婚で賭けに負けたそうですね。 「それって上からの指示で言ってるの?」 はい。というかここにあるマニュアル通りです。 「他には何が書いてある?」 えーっと、脱税してるとか。 「他には?」 マライア・キャ.....ピッチャーゴロで2アウト。

今日のハラデーはどうでしょう?「たった2人で分かるわけないって。そういうのは江川とかに聞けば答えてくれるよ」分かりました。今度聞いてみます。2死ランナーなしで3番のアブレイユ。

「お?それだけ?賭けの話はなしか」お嫌いなようなので、あえてマニュアルを無視しています。「いや、ギャンブルは好きだよ。でもさ、野球の時間には野球の話しようよ」すでにクビは覚悟しているので、そのつもりです。 「何だか悪いなあ。ま、いっか」

「アブレイユもジーターと同じで怪我だけが心配。こんないい選手を出そうとした奴の気が知れないね」 キャッシュマンのことですか? 「そのトーリ!このオフの補強だって、即戦力はホーキンスだけ。後は半端な選手ばっか。よくも上級副社長になれたもんだ」

1.2塁間を抜ける痛烈なヒット!さあランナーを置いて、Aロッドの登場です。 「Aロッドのメンタルが弱いのは知ってるよね?去年活躍できたのは、前半戦で期待に応えられたからだと思うんだ。逆にチャンスで打てなかったりしたら、それを引きずるからさ。つまり始めよければ全てよしなんだよ、彼は」

普通とは逆なんですね。 「そうそう。ど真ん中より難しい球のが得意だしね」 2死1塁ですが、ここは動きますか? 「得点するためには長打が必要だから、俺なら走らせるけど。ここはジラルディ采配の傾向が分かる場面だね。たぶんそのまま打たせるでしょ」

右中間に痛烈な打球!ボールが転々とする間に、アブレイユがホームイン。打ったAロッドは2塁へ。タイムリー2ベースで、ヤンキースが1点を先制しました。 「ジラルディ、ツイてるねえ。Aロッドクラスでも、長打は7回に1回ぐらいだから。こういうのが慣習化しないといいんだけど。ま、もう少し見てあげましょう」

2死ながら、得点圏にランナーをおいて5番のジアンビ。オープン戦は絶好調で、本来の力が戻ってきたようです。 「調子よかったから5番なんだろうけど、打率が残せない打者になっちゃったからなあ。三振は多いし、足も超がつくほど遅い。出塁率が高いだけに、ほんと厄介な選手。思い切って7番ぐらいでもいいと思うんだけどね」

なるほど。私のような素人は、実績と調子で迷わず5番にしてしまいます。 「それってまさにジラル.....あ、終わった。センターフライ。喫煙室行ってきまーす」

CM中

サムライ2人がカギ レッドソックス
イチロー オープン戦の不調はワザとだった?
審判の目から見た、松井秀喜の処遇とは?

「何なの、これ?」 自社広告です。 「こういうのって誰が考えるの?」 ライターさんだと思います。 「ふーん」 どうかしました? 「ムシャクシャしてきたからもう一服してくるわ」(続く

Video:
Jackson throws out first pitch

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Yankees Home Opener 2009-1

Tuesday, April 01, 2008

Opening Roster 2008-2

ヤンキース 2008: スターティングラインナップ-2

Johnny Damon | ジョニー・デーモン LF
Derek Jeter | デレク・ジーター SS
Bobby Abreur | ボビー・アブレイユ RF
Alex Rodriguez | アレックス・ロドリゲス 3B
Jason Giambi | ジェイソン・ジアンビ 1B
Robinson Cano | ロビンソン・カノー 2B
Jorge Posada | ホーヘイ・ポサダ C
Hideki Matsui | 松井秀喜 DH
Melky Cabrera | メルキー・カブレラ CF

Jose Molina | ホゼ・モリーナ C
Morgan Ensberg | モーガン・エンズバーグ 1B/3B
Wilson Betemit | ウィルソン・ベテミット 1B-2B-SS-3B
Shelley Duncan | シェリー・ダンカン 1B-LF-RF

松井の8番は予想通りだったが、オープン戦で不調のエンズバーグが入ったのはちょっと意外。てっきり右の代打要員だと思っていたら、対左投手の打率はピークの2005年でも.299。過去3年だと.270まで落ちる。実績や経験にすがりたくなる気持ちは分かるが、ベンチに代走要員がいないというのも情けない。

関連記事:Hot Stove 2008-5

ちなみにエンズバーグにはオプションが適用されないため、40人枠に登録された時点でメジャー復帰が約束されていたらしい。詳しくは以下のサイトを参照。

Ensberg added to 40-man roster
ロースター (メジャーリーグ) - Wikipedia

ブロンクスボンバーズよろしく、今年も見事に打ち勝つチームが出来上がった。ブルペンはそれなりなので継投次第という気もするが、肝心の先発がこれでは勝てる気がしない。前半で躓くくようなら、ヤンキースの松井は今年で見納めかも知れない。

得点/1試合 ヤンキース:5.8(6位)  レッドソックス:4.9(11位)
失点/1試合 ヤンキース:5.5(12位) レッドソックス:5.9(13位)

最後にオープン戦の成績を載せておく。グレープフルーツリーグが対象で、全16チーム。勝敗による順位は、このページの一番下にある。オープン戦のデータとはいえ、ある程度は参考になると思う。

参考サイト:
Morgan Ensberg - Splits
MLB Baseball Spring Training Standings and Team Records

Opening Roster 2008-1




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