Thursday, March 26, 2009

Stare Miasto Tour: Wieliczka

ヨーロッパ旧市街ツアー: ヴィエリチカ(ソルトマイン)

アウシュビッツの強制収容所を見たその足で、ヴィエリチカに行ってきた。お目当ては世界有数の岩塩坑ソルトマイン。廃坑になっていないものとしては最古とのことで、創業は1044年というから気が遠くなる。今もなお食塩の生産をしているらしい。


(C)Copyright Invisible KMFIS

まずは地下65メートルまで階段(*1)で下る。歩きつかれた後ということもあり、下りのわりには堪えた。実際これが理由で断念するケースもあるようなので、年配の人などを連れて行く場合は注意した方がいいだろう。(*1)帰りはエレベーター

階段を下りきると、今度は狭い坑道を歩いていく。世の中には想像を超えた建物がいくつもあるが、ここもその1つ。さながら地下要塞といった雰囲気で、いったいどれだけの労働力と時間が必要なのか検討もつかない。しかも銅像からシャンデリアに至るまで、ほとんどが岩塩で出来ているという。人類の力は本当に恐ろしい。

Kopalnia Soli Wieliczka Trasa Turystyczna

最大の見どころは、地下100メートルの深さにある聖キンガ礼拝堂。ヒマラヤ山中のシャングリラといったらオーバーかも知れないが、別世界という意味ではそう遠くもない。それまでは退屈でも、これを見れば大半の人が満足すると思う。リンクはここで行われた結婚式の様子。

AUSCHWITZ BIRKENAU + Wieliczka SALTMINE
2 regular tours in 1 day / 240PLN、約7000円

他にも見どころはあるが、言葉で説明するより写真(下記リンク/Flickr)を見てもらった方が分かりやすい。アウシュビッツほどではないにしろ、おまけとしては悪くなかった。時間を有効に使いたい人には、同時にまわれるツアーがお勧め。(続く)

Stare Miasto Tour: Wieliczka - a set on Flickr
View as slideshow on Flickr

Wieliczka Salt Mine Official Website
ヴィエリチカ岩塩坑 - Wikipedia

Stare Miasto Tour: Paris

Tuesday, March 24, 2009

WBC 2009 FINAL JPN 5 @ KOR 3

韓国 vs. 日本 決勝
Boxscore: Japan vs. Korea - March 23, 2009

3つの併殺など拙攻(*1)を繰り返す日本に対し、韓国は相変わらずのしぶとい攻撃。勝ったからいいようなものの、この展開で延長戦になってしまうのは問題。以下にその一因を挙げてみる。(*1)9回まで12安打/走者18人、得点3

初回 無死1塁(走者イチロー)→バント 7回 無死1.2塁→ヒッティング(青木)

いずれも同点の場面だが、残りのイニングを考えると1点の重みは明らかに違う。先取点を取りにいった初回はいいとしても、さらにバントが有効な場面でヒッティングでは整合性に欠ける。当たっている青木を信頼したのだろうが、どう見ても順序が逆。結果は1死1.3塁から城島の併殺打で攻撃終了。

2回 2死1塁(走者岩村)→ヒット 5回 1死1.3塁→盗塁失敗/三振(カウント0-2)

こちらも同様のケース。盗塁自体は反対しないが、失敗すればノーヒットで得点可能なチャンスがフイになる。カウント的にもピッチアウトは想定すべきで、少なくともこの状況で出すサインではない。逆に2回はリスクがまったくない状況。どちらの場面が有効かは言うまでもない。

9回ウラ 2死1.2塁→三遊間のタイムリー

アウト1つで優勝が決まる場面で、ショートの中島はセカンドベース寄りの守備位置。長打を警戒してサードがライン寄りなのは分かるが、2塁ランナーを牽制する必要はない。ましてや相手(李机浩)は右打者。結果は同じでも、こういうメンタルエラーはいただけない。

傍観者としてしか見ていないので腹も立たないが、こんな調子だとこの先も何かやりそうな気がする

圧倒的な資金力が全てを覆ってしまうヤンキースのように、ちぐはぐな采配も闇の中。批判的な意見もあるとは思うが、人選が見直されるような事態にはなりそうもない。勝てば官軍、勝っておごらず。監督の比重は数パーセントとはいえ、冷静な議論をするなら今がその時だと思う。

10回表 2死2.3塁(打者イチロー)

最後に10回の攻防について触れておく。満塁策を取るべきとの意見もあるようだが、ここは判断が難しい。守りやすさを優先するなら塁は埋めた方がいいし、押し出しのリスクを考えると勝負が妥当。次打者の中島も当たっているので、イチローだから敬遠というのは短絡的すぎる。

個人的には勝負でよかったと思うが、それ以前に(調子の悪かった)林昌勇の続投が引っかかる。しかも低目が好きなイチローに対して、高めの要求はたったの1度。直前にあった地面すれすれのボールをファールにするぐらいだから、攻め方としてはかなりまずい。終始押される展開を勝つにはミスは許されないわけで、この結果も当然だろう。

Video:
Recap: JPN 5, KOR 3 F/10
Japan receives Classic trophy
Matsuzaka's Classic performance

関連ニュース:
エンパイアステートビルに日本国旗のライトアップ

Friday, March 20, 2009

Bebe, Siempre Me Quedará

後ろ姿の物語

銀行に勤める40代の中間管理職。仕事はそれなりに熱心だが、人に任せることを知らない。何にでも口を出すため、部下にはどうしても煙たがられてしまう。容姿にも恵まれず、肉親と呼べる者は皆無。結婚はおろか、ガールフレンドさえいない。


Pafuera Telarañas (2005)

そんなある日、銀行が強盗に襲われる。客と共に人質になった彼は、ただ怯えるばかり。本来は勇気付ける立場にあるはずだが、自分が助かることしか考えられない。社内でのそれと同じように、ここでも孤立していく。

「君は友達だよ」

ところが犯人に襲い掛かったことがきっかけで、それまでの見方が一変。ついには人質の1人からこんな言葉をもらうまでになる。生まれて初めて味わう感覚。仲間として扱われたことが嬉しかった。

しばらくして事件は解決、人質は無事解放された。喜びを分かち合おうと、まるで戦友のように皆が集まってくる。もうひとりではない。これで過去の自分と決別できる。少なくともその時はそう思っていた。

沿道には安否を気遣う家族や友人たちの顔。彼を待っている者はいない。それぞれの元で抱き合って喜ぶ仲間を見つめながら、呆然とその場に立ち尽くす。やはり自分はひとりなのだろうか。

これはある映画の1シーン。ほんの少しでも変わったと感じるか、何も変わらないと感じるか。振り返ったところで描写は終わるが、彼の物語はこれからも延々と続くだろう。そんなことを思いながら、今この曲を聴いている。

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Play Best Tracks

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Index: Best Tracks

Wednesday, March 18, 2009

WBC 2009 R-2 PUR 5 @ USA 6

米国 vs. プエルトリコ 2次ラウンド2組 ゲーム5
Boxscore: Puerto Rico vs. United States - March 17, 2009

故障者続出のアメリカと好調プエルトリコ(*1)との対戦。野球は筋書きのないドラマといわれるが、この展開は誰にも予想できなかったと思う。ちなみに前回の対戦はプエルトリコのコールド勝ち。(*1)4勝1敗、得点26/失点4

6回表 / 四球→セーフティバント(アウト)→敬遠→1死1.2塁→ヒット→勝ち越し

絶妙なセーフティバント(ベルトラン)をライトが素手で掴んで封殺。この日は好走塁で同点のホームを踏むなど、攻守にわたって大活躍(後述)だった。勝ち越しのヒットを打ったのはリオス、先制のHRと合わせて2打点目。

「代打バーニー」

2死1.2塁となったところで、代打バーニーのコール。当たりはよかったものの、ライン寄りのシフトに阻まれてファーストゴロに終わった。引退表明こそしていないが、プレーする姿を見るのはこれが最後かも知れない。

9回表 / 四球→盗塁→サードゴロ→1死2塁→ヒット→5点目(2点差)

マウンド上はブラクストン。明らかなストライクをボールと判定(カウント2-2))され、またも四球のランナー(*2)をホームインさせてしまう。アメリカにとっては致命的な失点。プエルトリコベンチは、まるで勝ったかのような騒ぎだった。(*2)5点中3点が四球

9回ウラ / ヒット→ヒット→ライトライナー(タッチアップ)→1死1.3塁→

2点ビハインドの9回無死1.2塁。いずれのランナーも俊足(*3)なだけに、進塁できればチャンスはある。注目の打席(ジーター)はライトライナー。最悪のシナリオ(併殺)は免れたが、1塁ランナーを進められなかったのは痛い。(*3)ビクトリーノとロバーツ

この状況で同点に追いつくにはヒット2本か長打が必要。逆にプエルトリコはアウトを2つ取ればいい。内野ゴロなら併殺でゲームセット。ジーターは責められないが、やはりあのプレーが大きい。勝負は決まったかに見えた。

9回ウラ / 盗塁→1死2.3塁→連続四球→得点→1死満塁→サヨナラヒット(ライト)

ところが、ここでまさかの盗塁。チャレンジする価値はあるとはいえ、失敗すれば何を言われるか分からない。文字通りのギャンブル。真意はどうであれ、この采配には鳥肌が立った。先日の原とは大違い。MVPは誰かと問われれば、迷わずジョンソンと答える。

フェルナンド・カブレラ 防御率5.02 投球回168.2 四球率4.91/9回(5シーズン)

押し出しとサヨナラヒットを許したのはこの投手。1死満塁でロメロと交代したのだが、見ての通りコントロールが悪い。経験にも乏しく、この場面に相応しいとは思えない。打ったライトを褒めるのはもちろんだが、後がない状況の選択としては最低の部類だろう。

相手の四球で優位に立ちながら、結局は四球で自滅。ピンチを招いたロメロはフィリーズの選手で、9回にホームを踏んだ3人中2人(*4)はチームメイト。明暗を分けた采配も含めて、サヨナラ勝ち以上にドラマチックな試合だった。(*4)ビクトリーノとロリンズ

韓国 vs. 日本 2次ラウンド1組 ゲーム4

こちらの試合にも簡単に触れておく。個人的な評価でいうと、奉重根-尹錫ミンは今回の韓国における最強リレー。奉重根の出来はよくなかったが、点が取れなかったとしても不思議ではない。ただしビハインドなりの投手継投で追加点を奪われたのは減点材料。

先日のキューバ戦では6点差で藤川を登板させているように、こういうことをやっているようでは接戦はモノに出来ない。戦力的には互角以上のものはあるので、選択さえ間違わなければいいところまでいくと思う。

追記:この日HRを打ったユーキリスが右足首の故障で離脱。準決勝には進んだものの、すでに采配以前の問題かも知れない。

Video:
Recap: PUR 5, USA 6
Wright's walk-off single
Youkilis' solo smash

関連ニュース:
ジョンソン監督の采配を米メディア批判

Tuesday, March 17, 2009

Twitter

Twitter: What are you doing?
Twitter をはじめよう! - GreenSpace

遅ればせながらTwitterを始めた。前から興味はあったんだけど、イマイチ使い方が分かんなくて。といっても自分なりの使い方を見つけただけだから、ちゃんと理解したわけじゃない。ということで初心者の感想。

「記事にするほどじゃなくても気にはなる」

1日に何度も更新する人は別として、ブログを書いてるとこういうことって多い。そんな時はTwitterが便利。敷居が低いから、結構気軽に書けるんだよね。ガジェットを使えばブログからもアップできるし、そんなに手間もかからない。

Twitter ガジェット - Google 検索

ブログを持ってない人はソーシャルブックマークの代わりに使える。これもブラウザのアドオンで対応できるから、思うほどは面倒じゃない。自分はまだ使ってるんだけど、ローカルのブックマークはもういらないね。

TwitterFox - TwitterまとめWiki

それとブログによくコメントする人にもお勧め。フォローし合えば、そこで会話が成立するらしいから。ていうかこれが本来の使い方か。そう考えるとブログのコメント欄もブックマークみたいになくなりそう。

Feed2JS: Build a Feed You Can Cut 'n Paste
クリボウの Blogger 入門: Feed2JS の使い方

フィードを表示できるのもいい。更新情報を載せたり、ちょっとしたニュースとか使い道は結構ある。個人的にはこれが一番大きかった。Twitterだとパーソナリティーが出やすいから、人によっては読者が増えるかも。表示のさせ方はいろいろあると思うけど、とりあえず今はこれを使ってる。

アルファブロガーを魅了する“ミニブログ”

字数制限が140っていうのも気に入ってる。毎回作文の試験を受けてる感覚っていうか、スリルがあるんだよね。ただURLも字数に数えられちゃうから、そういう意味ではちょっと不満。どういう基準でURLが短縮されるのかは分からない。

B.B. King Blues Club & Grill, Lucille Cafe (ページランク6)
Twitter / BBKingBluesClub (ページランク7)

今でこそ企業のブログに驚く人はいないけど、ちょっと前は考えられなかった。そして今度はTwitterがデフォルト。ここなんか本家よりページランク高いんだから笑っちゃう。この店の年齢層とか考えたってかなりヘン。一応は更新情報として使ってるみたい。

東京が投稿数1位、Twitter日本語版開始

ブログ好きの日本人だけにやっぱりって感じ。実際いろんなとこでミニブログタイプのサービスも始ってるし。面白いのはこれだけネットに依存する人がいて、IT投資マインドが極端に低いこと。(下記リンク2ページ目参照)

日本語ブログは世界一!──浅井信雄に聞く「世界における日本の順位」

WBCの熱狂ぶりと野球ファンの割合みたいなもんで、これだから日本はエキゾチック(風変わり)っていわれるんだよ。そういえばスパムの問題はどうなんだろう。2ちゃん辺りから湧いてきたりして。あ、すでに3つも来てた。

関連ニュース:
GoogleもTwitterにアカウント開設 1日で2万人がフォロワーに

Monday, March 16, 2009

WBC 2009 R-2 MEX 2 @ KOR 8

韓国3発、メキシコ破る/WBC試合経過
Boxscore: Mexico vs. Korea - March 15, 2009

韓国の放った3本のHRはいずれもソロ。記事にある効果的なという表現は間違いで、HRと大量得点はあまり関係がない。あげ足を取るつもりはないが、こういう的外れな記事はいい加減止めてもらいたい。以下に印象に残ったプレーを挙げてみる。

2回ウラ / 2死1塁→ディレードスチール→2死2塁→セカンドゴロ(送球エラー)→得点

エラーがなければ得点できなかったのは事実だが、捕手がボールを取り損ねたスキをついての盗塁は隠れたファインプレー。身体的な能力には差があっても、(日本や韓国が)チーム力で見劣りしない理由の一端はこんなところにある。

6回ウラ / ヒット→バスター(レフト前ヒット)→無死1.2塁→犠牲バント→1死2.3塁

極端なバントシフトを見逃さず、バントの構えからヒッティング(*1)。狙い通りワンバウンドでサードの頭を越えると、今度はヒッティングの構えから初球をバント。結果的には得点に結びつかなかったが、こちらも鮮やかなプレーだった。(*1)バント失敗後の3球目

7回ウラ / バントヒット→四球→代走→ダブルスチール→無死2.3塁→2点タイムリー

バントヒットの高永民は走塁時に転倒。四球を選んだ金賢洙はこのシリーズ.400(*2)と当たっている。通常なら2塁ランナーに代走を出す場面(実際は俊足)だが、ベンチに下がったのは金賢洙。長打が出れば勝負を決められるとはいえ、この采配はいただけない。(*2)この日はここまで2打数1安打

ところがそんな思いはすぐに吹き飛ばされた。野手はベースカバーにさえ入れず、捕手が投げる間もなくあっさりダブルスチール(初球)が成立。リードしているとはいっても、ここまでやれば天晴れとしか言いようがない。前述のプレーしかり、まるで大人と子供が将棋をしているようなありさまだった。

阪神 来オフWBC韓国代表金泰均獲り!

この日も3打点と大活躍の金泰均。豪快なスイングや長打力に目が向きがちだが、実際は器用な一面も多い。例えば7回のレフト前ヒット(*3)。手首の返しを遅らせてファールにしないところは、振り回すだけの打者には真似できない。大砲という意味では分からないが、中途半端なメジャーリーガーよりは活躍できると思う。(*3)内角高めの変化球

Video:
Recap: KOR 8, MEX 2

関連サイト:
韓国 vs. メキシコ 2次ラウンド1組 ゲーム2
金泰均 (キム・テギュン) - Wikipedia

Wednesday, March 11, 2009

Spring Game vs CIN W7-1

Lesser-known Yanks hold off Reds
Boxscore: Cincinnati vs. NY Yankees - March 10, 2009

Joba Chamberlain / ジョバ・チェンバーレイン 投球回3.0 被安打3 奪三振3

前回の登板ではまったくストライクの入らなかったチェンバーレイン。中継がなかったので何とも言えないが、この日のピッチングを見る限り心配なさそう。ストレートは最速で96マイル。変化球(*1)のキレも上々で、開幕に向けて徐々に調子を上げてきている様子。(*1)カーブとスライダー、チェンジアップ

Hideki Matsui / 松井秀喜 2打数 1安打(2ベース)

第1打席は真ん中のストレートをライトフェンス直撃(ヒットで生還)。2打席目こそ内野ゴロに倒れたが、3打席目はフルカウントまで粘って四球と松井らしさが出ていた。ただポジションの被るポサダは左打席が得意なので、開幕スタメンは微妙。膝の方は問題ない。

Kei Igawa / 井川 慶 投球回2.0 被安打0 与四死球0 奪三振2

これで3試合連続の無失点。未だに四球は出していない。何度も首を振ってストレートを外角一杯に決める(三振)など、この日は全てにおいて余裕があった。このまま好投を続けてもベンチ入りは難しいが、他チームへのアピールにはなるので頑張って欲しい。参考までに背番号は元の29(*2)に戻っている。(*2)ネイディ29→22

Cody Ransom / コーディー・ランサム 3打数 2安打 1打点

ユーティリティープレーヤーとして25人枠が確実視されていた選手だが、Aロッドの離脱で開幕スタメンが濃厚。オープン戦も.346と調子がいい。守備と肩は平均レベル、俊足に加えて長打力もある。本来は打率を残すタイプではないが(*3)、理想的ともいえるフォームだけにある程度は活躍するかも知れない。(*3)マイナー11シーズンで.242

Brett Gardner / ブレット・ガードナー 3打数 2安打 1打点

このオフ最も当たっている(.417)選手。インパクトの瞬間に膝が伸び切ってしまうのは感心できないが、変化球にも対応するなどフォームを改造した(*4)効果はありそう。守備では判断ミスで打球を逸らし、チェンバーレインに自責点をつけた。カブレラとの対決は世論的にも勝負がついた格好。(*4)去年のシーズン後半にオープンスタンスを矯正

Juan Miranda / ホアン・ミランダ 3打数 1安打 1打点 HR1

キューバ出身の25歳。いかにも打てそうな体型で、試合では特大のHRを放ちパワーを見せつけた。順調なら数年後にはスタメン(1塁手)のはずだが、テシェイラの獲得でそれも白紙。ただし外野へのコンバートかDHならチャンスはある。

Bombers Beat: 3/10 - Yankees vs. Reds

「Mike Mussina was in the clubhouse as a visitor here today. He's in Tampa on vacation with his family and very happily retired」

「A sweaty Andy Pettitte hugged Mussina, and Joe Girardi asked Mussina if he'd get dressed or throw out the first pitch. Mussina said no to both. Phil Coke dropped by and Moose thanked him for the outs he recorded in wins No. 19 and No. 20 last year」

休暇中のムシーナがクラブハウスを訪れ、チームメイトと再会。ジラルディに現役復帰か始球式を打診されたものの、両方とも断ったらしい。また20勝の立役者コーク(*5)には改めて感謝の気持ちを伝えたとのこと。(*5)最後の2勝はコークがホールド

Video:
Joba's K
Miranda's solo shot

関連サイト:
井川が背番号「29」を受け継いだ男~“Catfish”
マイク・ムッシーナ - Wikipedia

Tuesday, March 10, 2009

WBC 2009 R-1 KOR 1 @ JPN 0

日本 vs. 韓国 1次ラウンドA組 ゲーム6 (決勝)
Boxscore: Korea vs. Japan - March 9, 2009

すでに2次ラウンド進出を決めているチーム同士の対戦。日本で行われる日韓戦ということで興行的な旨みはあるものの、どうしてもその必要性に疑問を感じてしまう。1勝で勝ち抜けなら話は別だが、どちらも2試合目までに(B組1位チームと)対戦するのだから優位性はないに等しい。

スポーツナビ | 野球 | WBC | トーナメント表
World Baseball Classic: World Baseball Classic 2009 Brackets

順当ならB組1位チームは優勝候補のキューバ。もちろん簡単に勝てる相手ではないが、負けた時のデメリットばかり強調されてはいないだろうか。例えばホームアドバンテージが2試合(*1)与えられるメジャーリーグのプレーオフ。(*1)地区シリーズを除く

敵地での連敗を想定すれば確かに不利だが、1勝すれば一転して有利(その後3試合はホーム)になる。そもそもホームでの勝率は最高でも7割程度しかないから、連敗する可能性は印象ほど高くない。

関連記事:WS 2008 G-2 PHI 2 @ TB 4

実際前回のWBCではキューバに勝っているし、戦力が劣ると仮定しても4割ぐらいの勝率は見込める。韓国に負け越し(1勝2敗)ながら結局は優勝したことから考えても、心理的な要素や流れはまったくアテにならない。逆にフォーカスできる分有利ともいえるわけで、少なくともこの日の敗戦に一喜一憂する必要はないと思う。

追記:どちらも2試合目までにB組1位チームと対戦するというのは間違い。以下の場合、韓国はキューバと対戦せずに準決勝に進出できる。反対に日本が2度キューバと対戦する可能性もあるので、キューバ>メキシコの関係なら2位通過のデメリットは存在する。訂正してお詫びしたい。

日本○× 韓国○○ または 日本×× 韓国×○ キューバ○○

試合の方は見ての通りの接戦。ヒット数こそ少ないが、出塁数で上回った韓国に軍配が上がった。唯一の得点も四球のランナーで、改めてその怖さを思い知らされる。ただ記事にある村田の守備位置は判断が難しい。

城島が反省「失点は自分の責任」

ライン寄りに守れば三遊間が空き、ヒットの可能性は上がる。それを防ぐにはショートもサード寄りに守らなくてはならないが、そうなると今度はセカンドゴロなどの併殺プレーに支障(*2)が出る。要求通り内角に投げてもセカンドゴロの可能性は残るので、ランナーを牽制する意味でもショートは定位置が望ましい。(*2)ベースカバーが遅れるため

長打を警戒してサードはライン寄り、三遊間を抜かれたら諦める。状況(*3)を考えればこんな姿勢でも間違いではないが、やはりここはノーマルな守備体形がベスト。日頃から自分を責めることが多い城島だが、今回に限っては単なる結果論だと思う。(*3)4回0-0、長打で2失点

4回表:四球→ヒット→無死1.2塁→三振→ヒット(得点)

韓国の野球は知っているようで知らない。この試合を見るまでは日本に近いイメージを持っていたが、今となってはダイナミックな印象すらある。前述の得点シーンも無死1.2塁でヒッティング。3番バッターにバントは消極的とはいえ、選択肢としてまったくないわけではない。この日はそんな韓国の野球を象徴する場面があった。

4番村田が韓国先発の奉に完敗

バッターボックスには当たっている村田。次打者は左の稲葉(DH)で、1塁は空いている。対する奉重根(左)はここまで2安打と調子がいい。右投手に継投するのは損だが、わざわざ村田と勝負する必要もない。フォースアウトを可能にする敬遠が得策に見えた。

韓国意地の1位突破 奉重根、熱投69球

ところが韓国ベンチは勝負を選択。しかも投球全てがストレートというおまけ付き。采配自体は未だに賛成できないが、文字通りの真っ向勝負は見応えがあった。高めのボール球に手を出して追い込まれた村田と、強気が生んだコントロールミスが逆に好結果をもたらした奉重根。勝負というのは本当に分からない。

8回ウラ:1死後→ヒット(イチロー)→犠牲バント→2死2塁

韓国と対照的だったのがこのプレー。送りバントで1回のチャンスに賭けるより、走らせてチャンスを増やす方が間違いなく効率がいい。同点のランナーを大事にしたかったのだろうが、8回でビハインドなら失うものはないはず。ましてや2次ラウンド進出は約束されているわけで、これでは勝てるものも勝てない。

傍観者としてしか見ていないので腹も立たないが、こんな調子だとこの先も何かやりそうな気がする。マウンド上の林昌勇が(盗塁しやすい)右投手だったことも、最後に付け加えておく。

Video:
Recap: KOR 1, JPN 0

Friday, March 06, 2009

WBC 2009 R-1 CHN 0 @ JPN 4

日本 vs. 中国 1次ラウンドA組 ゲーム1
Boxscore: China vs. Japan - March 5, 2009

こちらに住んでいると、日本の野球に疎くなる。かつては熱狂的な中日ファンだったが、やはり試合を見ないことには始らない。活字やデータを追ってもつまらないし、以前それで失敗した経験もある。そういうわけで、この試合にはちょっと興味があった。

大方の予想に反しての苦戦。シャットアウト勝ちはいいとしても、格下(*1)相手に5安打はいただけない。中国には参加するだけで満足というような雰囲気さえあったから、今後が不安になるのも当然だろう。打線は水ものというが、それを象徴するような試合だった。(*1)中国は平均体重もワースト/最軽量

ダルビッシュ有

確かに速い。スピードガン表示はなかったものの、93マイル前後は出ていたと思う。スナップを使って投げるフォームも印象的だった。ただもう1つの武器といわれる変化球(*2)は期待外れ。コマンド、キレともに物足りない。本来は多彩な変化球を投げるらしいので、次回の登板も見てみたい。(*2)この日はほとんどがスライダー

村田修一

タイトルホルダーの名に恥じぬ、なかなかの好打者。重心を落として打ったHRも素晴らしいが、第1打席のライトフライがそれを物語っている。多少差し込まれても振り切って外野まで運べる(逆方向)のは一流の証。大打者と呼ばれる選手はこのタイプが多い。残念ながらバットを合わせてしまう松井には真似できない。

劉凱(Liu Kai リュウカイ)

この日4番手として登板した中国の選手。気づいた人も多いと思うが、とにかく岡島に似ている。頸(けい)反射を使って投げるフォームや、軌道の怪しい変化球。顔までそっくりだったのにはさすがに驚いた。現在ヤンキース傘下のGulf Coast Yankeesに所属しているらしい。

WBC連覇でも、日本球界は浮かばれない?(上)

試合とは関係ないが、この記事が面白かった。偏向記事ばかりのスポーツサイトとは違って、実に読み応えがある。ちなみに2ページ目以降を読むには会員登録が必要。

Video:
Recap: Japan 4, China 0

Wednesday, March 04, 2009

Johnny Damon

手首が強く、肩の弱いナイスガイ

ジョニー・デーモン | 左投左打 外野手 背番号18 35歳 カンザス州出身
303(.289) HR17 打点71 盗塁29 出塁率.375(.354) OPS.836(.789)
年俸1300万ドル *年俸と成績は2008年、カッコ内は通算


(C)Copyright Keith Allison On Flickr / Modified By KMFIS

極端なオープンスタンスと右手1本で打つのが特徴。本来オープンスタンスは踏み込んで打つためにあるが、この選手はタイミングを取るためだけに使う。必然的に外角のボールは当てるだけになるので、レフト方向に強い打球は飛ばせない。ただし打球が殺される分(*1)、ヒットになりやすい一面はある。(*1)2008年は100本前後のバットを折った

リードオフマンとしてはフライアウトが多く、出塁率も平凡。俊足なのは強調材料だが、一般的な評価とはかなりの差がある。反面(右手の)リストの強さだけで飛距離を出す技術は超一流。アッパーデッキまで運ぶこともしばしばあり、こういうタイプはちょっと珍しい。

守備範囲と捕球力はそれなりに高いが、肩の弱さ(*2)は致命的。浅いフライでも簡単にタッチアップを許してしまう。カブレラの台頭で帳消しになったとはいえ、キャッシュマンがいうところの最高のセンターとは程遠い。現在の定位置はレフト。(*2)リーグワーストともいわれる

試合後にはジャンプしながらハイタッチ(*3)するなど性格は明るい。その日の活躍とは無関係にインタビューされることも日常茶飯事で、その点ではキャプテンのジーターをも凌ぐ。打席では左足がはみ出していたり、いろんな意味で面白い選手。(*3)ラテン組のカノーとカブレラが中心、野手でやるのはこの3人だけ

デーモン - Invisible Search (サイト内検索)

ジョニー・デイモン - Wikipedia
Player File: Johnny Damon - yankees.com

Sunday, March 01, 2009

Spring Game vs MIN L3-7

Joba has short-lived day vs. Minnesota
Boxscore: Minnesota vs. NY Yankees - February 28, 2009

Joba Chamberlain / ジョバ・チェンバーレイン 投球回1.0 被安打3 奪三振0

この日は1イニング限定の登板。予めストレート中心の配球(18/21球)を指示されていたらしく、球速(平均88マイル)もセーブしていたことから結果は度外視していい。シーズン後半に故障した去年の例もあるので、万全を期してということだと思う。

Don't read too much into Joba's start

今季は以前のような決まりごと(ジョバ・ルール)はないようだが、一応は150イニング(または30試合)がメドといわれている。先発5番手なのは、格や実績というよりこちらの意味合いが強いのかも知れない。次回の登板は5日のカナダ戦で、2イニングを投げる予定。

Dan Giese / ダン・ガイス 投球回2.0 被安打4 与四死球1 奪三振1

やや変則的なフォームとプレートの端を使って投げるのが特徴。特に左打者に対する外角のスライダーは、ボールに見えるため打たれにくい。ただし球速がなく変化球も平凡なので、甘く入れば簡単に打撃投手になる。今季はマイナー暮らしが濃厚。

Jose Veras / ホセ・ベラス 投球回1.0 被安打0 与四死球0 奪三振2

90マイル台半ばのストレートとハードスライダーが武器。この日は課題の制球難も影を潜め、ほぼ完璧な内容だった。去年の起用法と成績からすればセットアッパー候補だが、ブルペンが飽和状態ということもあり約束はされていない。

Kei Igawa / 井川 慶 投球回2.0 被安打1 与四死球0 奪三振1

球速(平均88マイル)は物足りないが、無四球というところに成長の跡がうかがえる。これでオープン戦は3イニング無失点(無四球)。ボールがすっぽ抜けてカウントを乱すのは相変わらずだが、メンタル面からの影響は多少減ったような気がする。三振を奪ったカーブ(ビデオ参照)もよかった。

Posada out of Saturday's lineup

出場予定だったポサダが(手術した)右肩の影響で欠場。本人によれば痛みはなく腫れがあるだけとのことだが、去年も同様のケースがあっただけに鵜呑みにはできない。一方のモリーナは自慢の肩で盗塁を2つ阻止。生え抜きの最古参で40歳までの長期契約、いろんな意味で厄介な選手になった。

Video:
Igawa's K
Jeter's sac fly
A-Rod's sac fly




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