Summary: NYY 2008-1
2008年のヤンキース: 選択肢(その1)
「ヤンキース傘下にはおよそ200人の選手がいるが、その中でベンチ入りを許されるのはわずかに25人。その25人をいかに選び、適材適所に配置するか。極論するなら、この作業でシーズンの大勢が決まると言ってもいい」
ヒューズやケネディの例を挙げるまでもなく、今季のヤンキースは選択ミスが多かった。主な敗因が故障者なのは事実としても、戦力を生かしたシーズンとは言いがたい。今さら書くのも気が引けるが、選択肢があったと思われる選手を振り返ってみたい。
成績はいずれも終戦が決まった9月21日時点のもので、出場機会の少ない選手はあらかじめ除外してある。成績が悪くてもそれに代わる選手がいるとは限らないので、必ずしも選択ミスという意味ではない。
Damaso Marte | ダマソー・マルテ 中継ぎ投手 1勝3敗 防御率5.40
試合数24 投球回18.1 与四球10 被安打率.194 WHIP1.25
ネイディと共にシーズン途中で加入。本来はこんな投手ではないが、結局は力を出し切れずにシーズンを終えた。代わりに解雇されたホーキンスが抜群の成績を残した(*1)のは皮肉な構図。(*1)アストロズ、防御率0.43
Ian Kennedy | イアン・ケネディ 先発投手 0勝4敗 防御率8.17
試合数10 投球回39.2 与四球26 被安打率.309 WHIP1.92
わずか3試合の実績(*2)にすがった挙句、最後には完全に見切られた。完調ではなかったのは事実としても、この選択ミスが終戦に繋がったと言ってもいい。もう少しはやれるはずだが、場合によっては井川と同じような処遇になりそう。(*2)07年、防御率1.89
LaTroy Hawkins | ラトロイ・ホーキンス 中継ぎ投手 1勝1敗 防御率5.71
試合数33 投球回41.0 与四球17 被安打率.275 WHIP1.44
アメリカンリーグ東地区に弱いデータ(*3)はあったものの、前年の実績(ロッキーズ)を買われてのヤンキース入り。結局はその懸念を払拭できないままチームを去った。(オフの)補強らしい補強がこのホーキンスぐらいだったことを考えると、こちらも皮肉な構図と言える。(*3)防御率は概算で5.3
Dan Giese | ダン・ガイス 中継ぎ投手 1勝3敗 防御率3.16
試合数19 投球回42.2 与四球14 被安打率.221 WHIP1.17
故障者続出(先発)による苦し紛れの昇格。ケネディとは逆で、何度好投しても信頼を勝ち取ることはなかった。ラズナーなどと比べても球速(*4)は変わらないので、単に印象の問題だと思う。それに拘らず先発で起用し続けていれば、少しは違ったかも知れない。(*4)90マイル前後
David Robertson | デビット・ロバートソン 中継ぎ投手 3勝0敗 防御率6.08
試合数22 投球回26.2 与四球13 被安打率.277 WHIP1.54
形の上ではタイガースに放出したファーンズワースの代役。昇格直後の好投が印象的だったのか、結局は最後までベンチに残った。ジラルディによれば下からの報告だけで昇格させたようで、実際の投球は見ていないらしい。
Summary: NYY 2008-2
2 comments:
お久し振りです。かず坊です。
マルテが再契約したのには少々ビックリしました。左と過去の実績ですか?
もしそうであれば井川の中継ぎでの起用も有りではないのかな~
井川は顔と態度で随分損をしてるのでは・・
いずれにしろ飼い殺しは勿体無い。
それから私もがイスの起用方法はオカシイと感じました。Pコーチとジラルディと上手くいってなかったのかも?ストットルマイヤーが懐かしいです。
>マルテ
ここ数年左のブルペンには苦労してたので、
確保しておこうという感じだと思います。
セットアッパーとしての構想もありそうです。
>飼い殺し
一度売れて落ち目になったアーティストと同じで、
売るに売れないというのが実情だと思います。
顔と態度も確かに影響してそうです。
>中継ぎ
ずいぶん長いことこのチームを見てますが、
先発⇔ブルペンはほとんど例がないです。
トーリがいなくなったとはいえ、
オールドスクールは体質という気がします。
>ガイス
記事には書きませんでしたが、
年齢と経緯がたぶんに影響しています。
先入観は怖いですね。
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