Wednesday, February 28, 2007

Sweetback, Blue Heights

友人にして芸術と言わしめた曲

スウィートバックと聞いてもピンと来ないかもしれないが、スムースジャズで有名なSadeなら知っている人もいるかと思う。

そのSadeからボーカルのSade Aduを除いた3人組がこのスウィートバック、Sadeの4分の3と形容されることも多い。参考までにスムースジャズという言葉は、Sadeの名曲Smooth Operatorが語源とされる。


Stage [2] (2004)

時代を反映しながらも奇をてらわないトラック、多種多様な音楽性はまさに大人の音楽。Sade Aduの個性が突出したSadeとは一味違った魅力がある。

独特の世界観とストーリーを持つこの曲は、音楽と言うより芸術に近い。混沌としたピアニッシモが演出するダイナミズムは鈍器に打たれたかのごとく衝撃的、そこには底知れぬ奥行きを感じる。これほど内省的で圧倒感のある曲はあまり記憶にない。

散々探してはみたが、フルバージョンは見つからなかった。展開が全てとも言える曲だけに残念だが、それ以外ならここでかなりの数のフルバージョンが聴ける。(要ログイン

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Playlist Updated:
それと直接は関係ないが、このブログの最下部にミュージックプレーヤーを置いてみた。今回の曲はこのアルバムでBlue Heightsの次に好きなLover。

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Tuesday, February 27, 2007

Hot Stove 2007-5

Nelson signs with Yankees, then retires

ホワイトソックスからFAになっていたネルソンがマイナー契約。ただしキャリアをヤンキースで終えるための形式的なもので、すでに現役を退いている。

関連記事:As It Happens

Jays ink Fasano to Minor League deal

FAのフォサーノがブルージェイズへ。ウォンにシンカーを習得させた(*1)と言われているが、それ以外は強調材料のない選手。育成能力の真価は別としても、捕手だからこそ生き残っていけるのだろう。キャンプには招待選手として参加しているが、メジャー昇格の可能性は低い。(*1)2004年オフ、投手コーチのニール・アレンと共同

ヤンキースからFAのウィルソンがブレーブスへ

左キラーとして獲得したものの、期待外れに終わった選手。型で打つタイプだけにハマらないと凡退を繰り返す。外野とファーストを守れるところを買われたようだ。

前ヤンキースの10連勝右腕、マリナーズで再起へ

マリナーズで7チーム目となるジャーニーマン。またマイナー暮らしも長く、引退を考えていたほどの苦労人でもある。2005年の成績は出来すぎだが、運だけで残せる数字ではないのも確か。先発不足のマリナーズにとっては大きな保険になる。

Pirates sign Matos and Green

FAのグリーンがパイレーツとマイナー契約。フォームや体型からは打てそうに見えるが、動体視力が悪いためか結果が出ない。まだ20代と若く、ユーティリティープレーヤーなのは強調材料。こちらもキャンプには招待選手として参加。

Cairo inks one-year deal

FAのカイロが再契約。以前も書いたが、かなり過小評価されている選手。メジャー契約でありながら年俸はたったの75万ドル。シュアなバッティングに加えて小技も上手く、内野の控えとしては申し分ない。懸命にプレーする姿は松井同様見ていて気持ちがいい。

ヤンキース、37歳左腕とマイナー契約

年俸調停を拒否してくれたお陰で、ヤンキースにとっては安い買い物になった。左の中継ぎを補強できなかったのが契約した理由だろう。招待選手だがどの球種も平凡で制球難、左とは言えブルペンの枠から考えても開幕ロースターは難しい。

If Pratt can't win spot on the Yankees, he'll call it quits

捕手のTodd Prattとマイナー契約。40歳という年齢からか、控え捕手としてプレーできない場合は引退する意向らしい。招待選手だがキャンプに参加している捕手は総勢8人。フォサーノの代わりなのかも知れないが、契約そのものに疑問が残る。

Basak Brings Versatility

ユーティリティプレーヤーのChris Basakとマイナー契約。元々はドラフト6巡目の選手で、プロスペクトとして育てられていた。こちらも招待選手で本来のポジションはショート。プロスペクトが投手ばかりの現状を考慮すれば、分からなくもない。

Hot Stove 2007-1

Monday, February 26, 2007

Knockoff

OSCAR.com - 79th Annual Academy Awards
【第79回アカデミー賞】「第79回アカデミー賞」特集

昨日は柄にもなくアカデミー賞を見てしまった。無冠の帝王マーティン・スコセッシやフォレスト・ウィッテカーなどそれなりに見どころはあったのだが、個人的にはそれ以外の2人の印象が強い。1人目は外国語映画賞でプレゼンターを務めた渡辺謙。

ファンには悪いが、率直に言って見るに耐えなかった。終始薄気味悪い笑顔を浮かべ、余裕のあるフリをしているのが手に取るように分かってしまったからだ。

プレゼンターというのはある程度段取りが決まっていることもあって、形式的な要素が強い。逆に言えば自身のパーソナリティーにこそ存在価値はある。あれでは認知されたと勘違いしている滑稽な役者にしか見えず、パーソナリティも何もあったものではない。

大舞台での英語によるスピーチや隣にカトリーヌ・ドヌーヴと同情の余地はあるにしても、見ているこちらが恥ずかしくなるほどの不自然さがあったのは事実。目で演技するという言葉があるように、取り繕わず自分自身を演じればもっとマシに見えたはずだ。もっともその自分自身を演じていたとしたら、それこそ身も蓋もないのだが。

外国語映画賞のプレゼンターで、謙さん登場!

メジャーリーグの記事よろしく、活字になるとやはりこうなる。紳士的にエスコートは許せても、緊張しきりで流暢とは言えない英語(もちろん丸暗記)だっただけに脚色もいいところ。

音楽にしてもそうだが、海を越えた途端美化されるのはいつものことながら理解に苦しむ。一度でも海外でライブをやれば、それがレコード会社が無理やりねじ込んだプロモーションであっても見出しは世界進出。さらに絶大なる評価、凱旋帰国というおまけまで付く。

こんな言葉に一喜一憂するから美化するとも言えるわけで、そういう意味では卵が先か鶏が先かという話だ。いずれにしても双方がレベルアップしない限り、日本の文化はいつまで経ってもドメスティックのまま。騒げば騒ぐほど醜態をさらすだけである。

エンニオ・モリコーネ、オスカーなんていらない?

2人目は今回ようやく名誉賞という形で栄誉に輝いたエンニオ・モリコーネ。この人物にはちょっとした思い出がある。限られた耐性と多くの先入観に支配されていた若い頃、そこをこじ開けて入って来たのがこのエンニオ・モリコーネだった。

深夜に放送されたマカロニウエスタンのサウンドトラックがなぜか気になり、本編終了後のクレジットを食い入るように見ていたのを今でもはっきりと覚えている。

受賞時のスピーチは全てイタリア語で、神経質そうな人柄が印象的だった。驚いたのは、通訳していたのがプレゼンターのクリント・イーストウッドだったこと。今思えばあれは仕込みの可能性が高い。ただの木こりではないだけに、すっかり騙されてしまったようだ。

Friday, February 23, 2007

Empty Stock Option

先日NHKスペシャルで放送されたグーグル特集。

satomiさんの記事で知ったのだが、非常に面白かったので自分なりの感想を書いてみようと思う。特に印象的だったのはグーグルのCEO、エリック・シュミットのコメント。

「グーグルは全世界の情報を整理する目的で設立された」

情報化社会と言われるようになって30年余り。グーグル(だけではないが)の手によって、ようやく文字通りの社会が実現されようとしているのである。参考までに日本における情報化社会という用語は、1969年に林雄二郎が初めて提唱したとされている。

知っての通り、グーグルは検索ビジネスのオリジネーターではない。にもかかわらずたった9年で50%のシェアを獲得できたのは、把握力の差に理由がある。その最たるものがPageRankの原理、個人的にはそう思う。

検索ビジネスの持つ可能性をあらゆる角度から追求し、トップレベルの人材を使ってそれを実現する。実現した先には必然的に新たな可能性が生まれ、その分だけビジネスチャンスも広がる。まさに好循環の典型的な例で、インターネットの将来性を予測できなかったマイクロソフトとは決定的な違いがある。

「消費者が我々を見つけてくれる」

1日10億回と言われる検索回数は高精度のマーケティングを可能にし、その広告効果は従来のものとは比較にならない。またマーケティング自体ある程度自動化できるのも、大きなメリットと言える。ターゲット広告の形容として、これ以上相応しい言葉はないだろう。

何を隠そう、このブログもグーグルのサービスであるBlogger。選んだ基準は検索エンジンとしてのシェア、母体の体力と将来性で機能には初めから目をつぶっていた。

実際PING送信やトラックバック機能における不都合はあるが、それよりも将来的なメリットに対する期待感の方が大きい。そういう意味ではストックオプションに似た感覚と言えるかも知れない。

グーグル? ヤフーで問題ないしという国民気質

いいこと尽くめに見えるグーグルだが、日本では苦戦を強いられている。これについては素晴らしい記事(上記リンク)があるので、興味があれば読んでみるといいだろう。

Wednesday, February 21, 2007

Do The Right Wing

私生活の喫煙が理由の解雇は合法か

ヘビースモーカーとしては、どうしても気になってしまう記事。これについては雇用者が民間な以上、明らかに会社側に分がある。喫煙が合法だろうが何だろうが、会社がいらないと判断すればそれまでだからだ。ただし弁護側の主張にもそれなりの分はある。


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突き詰めれば被雇用者はプライバシーを全て会社側に預けなければならず、そうなれば労働者の権利などないに等しい。また社員の健康改善と医療経費の削減が目的なら、危険度が違うにせよアルコールも対象となるべきはずである。世界的な風潮がそうさせているとは言え、喫煙者には住みにくい世の中になったものだ。

ここニューヨークは喫煙者にとって最も住みにくい街の1つ。公共の建物では言うに及ばず、数年前からバーやクラブでも吸えなくなった。さらに建物自体が禁煙のアパートも出現するなど、住むことさえままならない。もっともアルコールと違って複流煙の問題があるので、これも仕方ないところではある。

参考までに書いておくと、知る限りではサンフランシスコから全てが始まった。ヒッピー発祥の地も今では高級住宅街、時代は変わったということだろう。

喫煙者にとって唯一の命綱は、それが現時点で合法ということ。ただそれは見かけ上言えることであって、実際はそれを振りかざしたところでまったく意味がない。

タバコ税を上げるだけ上げ、ネットを使った他州からの購入を禁止。テレビでは禁煙に関する公共広告のオンパレードと、これでは合法どころかある種のファシズムである。言ってみれば生殺しの状態で、いっそのこと違法にしてくれた方が喫煙者のためなのは皮肉な構図だ。話は少しそれるが、これに関して面白いサイトを見つけたので紹介しておく。


グラフによれば毎年5兆円の損害があるとされているが、タバコ関連企業で働く人の賃金や法人税の項目がない。対象があいまいなので賃金は該当しないとしても、タバコ税があるなら法人税や所得税はあって然るべき。たった94億の火災の項目があるぐらいなので、額のせいで省略したわけではないはず。

意図的なのかバカなのかは分からないが、こういうのを見ると虫ずが走る。従軍慰安婦の問題にしてもそうだが、どうしてこうも都合のいいデータや証拠だけ出せるのか。NGOだか何だか知らないが、真実などという言葉を軽々しく使わないでもらいたい。

写真はネットでの購入が禁止されて以来通っている近所のタバコ屋。アメリカではよくあるBUY 1 GET 1 FREE(1つ買えば1つタダ)のタバコを買うためで、最近では自分のために取っておいてくれるようになった。

通常価格が1箱7ドルとすれば3.5ドルで買える計算だが、そこは問屋が何とかで実際は5ドル前後。それでも2ドルは安く買えるので、庶民にはありがたい。それがない時は、中でも安いWaveを買うことにしている。販売元は日本のJT(INTERNATIONAL USA)で、海外限定発売とのこと。

Sunday, February 18, 2007

From 17th Birthday

Gotta be in it to win it

ここにきて、バーニーが開幕ロースターに入るプランが浮上してきたという記事。これについては正式に決まるまで書かないつもりでいたが、事情が変わってきたようなので経緯を記録する意味で少し触れておく。

プランA:ファーストをミンケイビッチに固定する

ファーストを含めた内野の控えをユーティリティープレーヤー1人でまかなうか、外野のカブレラをロースターから外すことで実現は可能。ただし前者は外野の控えが2人、内野が1人という状況を生み出し一般的に考えて不自然。後者は将来有望なカブレラの伸びシロを摘んでしまうことに成りかねず、守備力を考慮すると戦力的にも見劣る。

プランB:DHに専念させる予定のジアンビを守備につかせる

基本ラインはプランAと同じだが、数字上は内野の控えが2人に増える。もっともジアンビはファースト以外守れないため、実質的なメリットは少ない。そもそもジアンビをDHに専念させるのは、守備力や故障を考慮しての結論。それがバーニーというファクターが加わることで変わるのであれば本末転倒、結果としてリスクしか残らない。

今回のプランはキャッシュマンとは無関係に、トーリ個人の意向によるものらしい。実現性が高くないことは本人も認めているものの、無視できるほど低くないのも確かだろう。念のため書いておくが、現時点でバーニーはどのチームにも所属していない。

あれだけの選手なので、杓子定規的に戦力を優先できないのは分かる。ただヤンキースはマイナー契約という誠意は示したわけで、はっきり言ってそれ以上は必要ない。逆に枠を無理やり空けるようなことがあれば、チームカラーや士気にも影響する。ファンとしては見守ることしかできないが、あってはならない結末だけは見たくない。

これとは関係ないが、ともともさんが自身のサイトでヤンキースのキャンプをレポートしている。現地ならではの情報が知りたい人は、覗いてみるといいだろう。

関連記事:Bernie Will Aim, Whatever You Play

Friday, February 16, 2007

Peter Gabriel, Make Tomorrow

未来への壮大なメッセージソング

アーティストはタイプによって2つに分けられる。1つは突出した個性がそのまま音楽性に繋がっているタイプ、もう1つはハイレベルなセンスがその音楽性を支えているタイプだ。

前者は誰にも真似できない圧倒的な存在感を示す一方、時代性に左右されやすく短命に終わることも少なくない。後者は時代性こそセンスを生かす格好の材料で、マイナーチェンジを繰り返しながらその音楽性を次々と変貌させていく。


OVO:Millennium Show [Limited Edition] (2000)


ピーター・ガブリエルは典型的な後者のタイプ、その活動は音楽のみならず多岐に渡る。このアルバムはロンドンのミレニアムドームショーのサントラなのだが、実際このショーの全てをデザインした中心的存在でもある。

ショーは3つのパート(過去:定住と農耕期、現在:産業革命と工業化、未来:テクノロジーと自然の喪失)に分かれていて、これは最終章のエンディングを飾る曲。歌詞が全てを代弁してくれているので、今回はこれ以上書くのを止めておく。

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Thursday, February 15, 2007

Dead Set

ディスカバリーチャンネルコスタリカの石球を知る。

詳しくはリンク先を見てもらうとして、世の中にはこのように現代科学では説明できないものが数多くある。これらはオーパーツ(Out Of Place Artifacts)と呼ばれ、場違いな工芸品という意味を持つ。

場違いというのはこの世の全てが現代科学で説明できる、もしくは現段階においては説明できないだけという見地からの表現。実際人類はこれを土台にあらゆるものを生み出してきた経緯があり、絶対的な存在になるのも無理はない。ただこれには小さな頃から疑問を持っていて、大人になった今でもそれは変わっていない。

例えば現実という概念を言葉で表現すると、多くの人が認めるものということになる。現世界と別の集合から俯瞰(ふかん)できない以上、これ以外の表現は難しい。

見ることや感じることは全て脳の知覚に過ぎず、ものの存在とは本来別の領域にあるはずである。百歩譲って知覚と存在が一致していたとしても、それが絶対的なものになる根拠はどこにもない。つまり現実の概念とはそれほど不確かなもので、極論すれば知覚次第でどうにでもなるものなのである。

こんなことを書いていると映画のマトリックスだと言われそうだが(実際に友人から指摘された)、前述の通り数十年も前から思っていたことで映画自体も観たことがない。

話は変わって、インテリジェントデザイン(ID)という言葉がある。簡単に言うと宇宙や生物は自然淘汰によってではなく、何らかの知的な因果によって創られたという考え方。進化論を快く思わなかったキリスト教の保守派による、創造科学の修正版と言っていい。

利益確保から派生した一方的な考え方のため否定されがちだが、経緯を別とすれば個人的には賛成できる部分もある。神の(ような)存在を肯定するという意味ではなく、進化論にはつけ込むスキがあると考えるからだ。

進化論を裏付けるものがいくらあろうと全てを観測するのは不可能、必然的に決定付けるのには無理がある。また理論というのはある程度の裏付けがあって初めて成り立つが、修正される前の仮説という側面も同時に持つ。つまりその時点における近似値の可能性は否定できず、それならば例えそれが根拠のない異議であっても無価値とは言えない。

量子力学の世界においても事象は確率的に決まるとされている。専門家ではないのでこれ以上は書かないが、絶対的な合理性がないことだけは確かだろう。

あくまで個人的な意見だが、この世の中において絶対視することほど危険な思想はないと思う。少なくとも考える余地は残すべきで、それは決して悪い方向に行かないはずだ。

問題なのはこうやって考えていること自体が前述した俯瞰に値せず、結果としてパラドックスしか生み出さないことにある。疑問を持つのは大事なことだが、永遠に消化不良なら持たないほうがいいとさえ思えてくる。

参考記事:U.S. FrontLine April 2nd week, 2006(PDF)

Tuesday, February 13, 2007

Ride, Grasshopper

10分57秒の生涯

ライドと言えばシューゲイザーの立役者、オアシスのアンディ・ベルが所属していたバンドでもある。ただ実際はブームに乗ったに過ぎず、言われているほど音楽性は高くない。

一般的にアーティストやバンドの評価はその総合点で決まることが多い。言い換えれば成績にムラのある生徒は評価されず、必然的に優等生だけが残る。そういう意味で言うとこのライドは明らかに劣等生、少なくとも自分の評価はそうなる。


Leave Them All Behind EP (1992)

ところが劣等性はダメかと言えばそんなことはない。たった1つでも突き抜けた曲があれば個人的には満足、逆にオール90点の優等生にはあまり食指が動かない。

今回紹介するのはそんな突き抜けた1曲。知る限りでは唯一のインストで、元々はシングルのB面に収録されていた。(後に再発されたアルバムGoing Blank Againにボーナストラックとして収録)

冒頭で書いたように、この曲を聴いていると人の一生が思い浮かんでくる。節目のように最初と最後にしか姿を見せないギターリフは生命誕生と死、その間のギターとドラムの洪水は長く険しい道中といった感じだ。

特にエンディングのリフとスネアロールのコンビネーションは圧巻。蓄積された時間が全て噴出したように激しく、死が開放であることを証明しているかのような強さがある。これに心を奪われないならロックファンなどやめてしまえ、と言いたくなるほど燃えに燃える曲だ。



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Monday, February 12, 2007

Chuckle Or Sneer, George?

先日ATMからスタンプの付いた20ドル札(写真左上)が出てきた。

書いてあるのはウェブサイト(www.wheresgeorge.com)のアドレス。実は今回が初めてではなく、数年前に手に入れた1ドル札(写真左下)にも同じアドレスが書いたあった。その時は面白いことをする人がいると思った程度で、それ以上の関心はなかった。


(C)Copyright Invisible KMFIS

気が向いたのでそのアドレスを入力すると、ちゃんと実在していてすでに8年以上運営している模様。簡単に言うと個々の紙幣におけるトラッキングを管理しているサイトで、紙幣のシリアルナンバーを入力することでとその経路が分かる仕組み。オリジナルグッズも販売していて、趣味は悪いが種類はそれなりに充実している。

試しに手に入れた20ドル札を登録すると、アイダホ州から1年かけてニューヨークに来たことが分かった。ただし誰も登録しなかったためか途中の経路は不明。以下はそのレポートページ、Google Mapでその様子を見ることもできる。

Where's George? Bill Tracking Report

FAQによると紙幣にスタンプを押す行為を違法と認めてはいるものの、今後も続けていくらしい。その目的はあくまで遊びということだが、これに目を付けたのがアメリカの理論物理学者。記事は1年ほど前のNatureに掲載されたもの。(全文を読むのは有料)

Another day another dollar

D. Brockmannら3人は紙幣の分散が人の移動を測定する指標となることに着目、50万ドル以上に及ぶデータを解析し数理生態学に応用した。これは伝染病などの感染モデルを考える上で役立つとされている。

ひょうたんからコマと言うか、何でもやってみるものである。法律などお構いなしに遊び心を優先、時にそれは文化となり文明となる。音楽やアートなどこういう例はいくらでもあり、これぞアメリカのアメリカたる所以と言える。

ひょっとしてと思い探してみると、やはり日本にも同様のサイトがあった。前述のサイトに触発されたと書いてあるが、ぱっと見たところオリジナリティーは認められず単なるパクリとしか言いようがない。こういうところに良くも悪くも日本人の独自性のなさを感じてしまう。

OSATSU.NET -あなたのお札、追跡します。

最後に写真右は1ドル札に貼られたサンタクロース。誰の仕業かは知らないが、これを不快に思う人はおそらく少ないはず。反応を見ることができないのにこの遊び心とは、感心する他ない。小さなことだが、これも立派なエンターテイメントである。

Thursday, February 08, 2007

Threesome

3人の野球解説関係者

日本にはいなかった松井秀喜の代役

ずいぶんと時間が経ってしまったが、この記事を読んだ時には正直愕然とした。愕然と言うより呆れ果てたと言った方が正確かも知れない。呆れたのは記事中のミルキー・カブレラ(Melky Cabrera)、アーロン・グイエル(Aaron Guiel)という表記。

そもそも選手名を正確にカタカナで表記することは不可能、それ自体あくまで便宜的なものでしかない。ただしそれでも名前である以上より近い表記をするべきで、肩書き通りの職業ならなおさらのこと。実際の発音から考えてメルキー、ガエルと表記するのが適切。ミルキーは分からなくもないが、さすがにローマ字読みのグイエルはありえない。

この記事を書いたのは出村義和という人で、プロフィールによれば英語は堪能に見える。にもかかわらずグイエルと表記したのは何故か。理由はたった1つしかない。ガエルを知らないか、ガエルの出た試合を観たことがないのである。

去年の春、日本語による野球中継を観る機会があった。確かヤンキースの開幕第2戦で、解説は元プロ野球選手の武田一浩。以下は試合前のアナウンサーとのやりとり。

「前季同様ヤンキースは中継ぎ人に不安がありますね」
「そうですね」
「セットアッパーも(前季同様)不安ですが、誰がやるんでしょう」
「んー、マイヤーズがやるのかビローンがやるのか...」
「ファーンズワースがやるのか、プロクター...」

中継ぎ陣に不安があったのは事実。ただし前季までのセットアッパーはゴードンで、不安どころか十分過ぎる成績を残している。またゴードンに代わるセットアッパーとしてファーンズワースを獲得したのも、ヤンキースファンなら誰もが知っていることである。

最後は親しい友人から聞いた話。数年前のヤンキース戦で、江川卓が解説していた時のこと。ジーターが外角低めの球を見送ると、解説の江川はこう言ったそうだ。

「前のめりになってますね、調子が悪いんでしょうか」

10年近くジーターを見ているが、これ以外の見逃し方を見た記憶がない。つまり調子が悪いも何も、ごく普通のことなのである。これもヤンキースファンなら誰もが知っている。

専門家だからと言って知識不足を責める気はない。問題なのは仕事に取り組む姿勢で、知らないなら予習ぐらいするべきだろう。そういう姿勢がこの3人には欠けている。仕事以前の問題で、最低としか形容のしようがない。使う方も使う方だが、まったくレベルの低さだけは一人前である。

関係ないがタイトルのThreesomeはグーグルのツールでは翻訳できなかった。意図的だとは思うが、一応3人組という意味もあるのでそう表示すればいいような気もする。一般的な意味を知らない人は、検索すれば一発で分かるはずだ。

追記:出村義和の著書に「英語で聞いてみるかベースボール」というのがあるらしい。聞くべきなのは著者自身、実に滑稽である。

Wednesday, February 07, 2007

Project For East Harlem

仕事用のメモ。

糖尿病:
血液中のブトウ糖値(血糖値)が高くなる病気で、放っておくと合併症を引き起こす。糖尿病神経障害糖尿病網膜症糖尿病腎症は3大合併症と言われる。日本における糖尿病患者は1000万人以上、死者は年間1万人前後。原因によって4つのタイプに分かれる。また自覚症状がないため発見されにくい。

1型糖尿病:
主に小児期に発症することが多い。何らかの原因ですい臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊されることが原因。治療にインスリン注射は欠かせない。

2型糖尿病:
日本人の糖尿病の90%はこのタイプで、主に40歳以降に発症する。インスリンの分泌量の低下や、標的臓器での感受性の低下(インスリンが効きにくくなること)が原因。1型とは違い、必ずしもインスリンを必要としない。

妊娠糖尿病:
妊娠時に胎盤から出るホルモンはインスリンの作用を弱める働きがあり、胎盤自体もインスリンを壊す酵素を作るため高血糖になりやすい。新生児に合併症が出ることもある。

その他:
遺伝子異常(後述)やその他の疾病、薬剤によるもの。

インスリン:
血糖を下げる唯一のホルモンで、すい臓から分泌される。血液中のブトウ糖を細胞に送りエネルギーに変える他、脂肪やグリコーゲンに変えエネルギーとして蓄える働きもある。

肥満との関係:
肥満によって脂肪細胞が大きくなると、筋肉から抑制物質が分泌されるためブトウ糖を取り込みにくくなる。結果として高血糖、糖尿病になりやすい。

遺伝子異常:
脂肪を燃焼させる上で関係するβ3アドレナリン受容体の異常は日本人の20%(ピマインディアンは30%)に見られ、これは欧米人に比べてはるかに高い数値。

脂肪細胞の肥大化などを規定するPPARγという遺伝子の多型(*1)は、白人の20%に対し日本人はわずかに3%。言い換えるとほとんどの日本人が肥大化しやすい脂肪細胞を持っていることになる。(*1)PPARγの働きが弱く肥大化しにくい

日本人の94%(ピマインディアンは80%)がNIDDM1(染色体2番と15番の遺伝子)と呼ばれる糖尿病遺伝子持っている。

人種による違い:
日本人のインスリン分泌能力は白人の2分の1から4分の3。黒人の有病率は白人の1.7倍で、ヒスパニックは2倍。アメリカのピマインディアンの有病率は50%と言われている。

ピマインディアン:
モンゴルからアメリカ大陸に渡った民族の子孫とされ、政府の命令でアリゾナ州南部に移り住む。これをきっかけに酪農や狩猟による食生活が欧米型に一変、高脂肪食が中心となり肥満が増加する。日本人と同じモンゴロイドで、遺伝子的には親戚関係にある。

参考記事:
糖尿病パンフレット
健康ネット 健康づくり情報 糖尿病・肥満 糖尿病
糖尿病ってどんな病気?
Diabetes Statistics in the United States
糖尿病

Monday, February 05, 2007

Cirque Du Soleil, El Pendulo

まだ見ぬ人を感じ、我を想う

フュージョン料理という言葉がある。異なる国や食材を融合させた新しい料理という意味で、発祥の地はニューヨークということらしい。

実際ニューヨークにある人気レストランの多くは何らかの形でこのスタイルを取り入れているが、スタイルだけが先行し肝心の味そのものが追いついていないのが実情でもある。


Varekai (2002)

シルクドゥソレイユを初めて観たのは5年前。世界一アーティスティックなサーカスと言われるだけあって悪くはなかったが、総合芸術という形容にはフュージョン料理と同じような抵抗感が今でもある。

印象に残ったのは衣装と音楽。特に音楽は素晴らしく、アクロバティックな演技が単なるBGVになっていたほど。あの音楽なしでは観る価値がなく、イベント自体成立しないと断言してもいい。

公演終了後は子供のように走ってCDを買いに行ったのだが、そうさせたのはこの曲を聴いてしまったから。それほど自分にとって大事な曲に思えたのだと思う。

暗い部屋に帰り、明かりを点ける。 そしていつものように郵便物に目を通す。 そんな何でもないことがいとおしく思える曲だ。

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Thursday, February 01, 2007

Whatever You Play

ヤンキース、生え抜きウィリアムズに契約提示
Bernie considering spring invite

チーム事情を考えるとヤンキースとしては精一杯のオファー。もっとも功労者のバーニー相手ではこれ以外に選択肢はなく、戦力としての意味合いは保険の保険程度しかない。

バーニー自身もそれはよく分かっているはずで、キャンセル待ちのオファーに興味はないだろう。またポサダのコメントが事実なら、現役の道も僅かに残されているように見える。

この時期まで去就が決まらないのは、彼が特別な選手だからなのは言うまでもない。ただ野球に対する自信を失っていないことも少なからず影響しているはずで、それは去年の成績を見れば分かると思う。

打数420 打率.281 12HR 61打点 65得点 2盗塁 出塁率.332 塁打数183

打数はやや少ないものの、十分にメジャーでやっていける数字である。次は同じ外野手のデーモンとの比較で、デーモンの打数(593)に合わせて数字を一部置き換えてある。

バーニー:打率.281 17HR 86打点 92得点 3盗塁 出塁率.332 塁打数258
デーモン:打率.285 24HR 80打点 115得点 25盗塁 出塁率.359 塁打数286

打順が違うので一概には言えないが、盗塁数以外はそれほど差がない。守備範囲はややデーモンが上、逆にバーニーはスイッチヒッターというアドバンテージがある。

38歳という年齢を考えれば、この数字を期待するのは確かに難しい。ただそれはあくまでも第三者的に見た場合で、本人レベルでそう思えないのも頷ける。宿命と言ってしまえばそれまでだが、そんな言葉で片付けるのは少しかわいそうだ。

What would you like to see Bernie Williams do?

最後にSports Illustratedによる投票結果を載せておく。

ウィリアムズ、マイナー契約受諾へ そのまま引退も
Bernie likely to make minor concession

追記:結果的にはキャンセル待ちのような状態だが、全うすることが彼にとっては重要なのだと思う。ここまで来ると可能性ではなく満足感の領域で、こうして書いていることが恥ずかしくなるほど。まだ決まったわけではないが、温かく見守りたい。

関連記事:Bernie Will Aim, From 17th Birthday

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