Saturday, January 05, 2008

Weakend-2

カラス、死。ハツカネズミ。

規則正しい生活とはよくいったもので、生活習慣というのはプログラムのように体に染み込んでいる。年が変わることをきっかけに生活を変えるつもりでいたが、そう甘くはなかった。そもそも新年の抱負など小バカにしてきただけに、自分の愚かさが身に浸みる。

House Of Sand And Fog, Hotel Rwanda, Sometimes In April,
The Cure, Der Tunnel, Wicker Park, Ocean's Eleven, Beyond Borders, Der Untergang, Layer Cake, United 93, Derailed, Sex Traffic,
Hard Candy, Thirteen Days, The Notebook, Hyper Sonic, Elizabethtown, Around The Bend, The Unit, CSI, Criminal Minds

ブログという穴を埋めるための理想は理想のまま、結局シフトできず5日が過ぎた。時期的なものもあるにせよ、やったことといえば溜まっている映画を適当に観ただけ。これだけの本数がありながら、書きたくなるような映画はほとんどなかった。そんなわけで、今回は以前書き忘れた映画の話を。

タイプこそ違うが、これから書く2本は死がモチーフの1つになっている。死の解釈や概念は人類最大の命題、少なくとも個人的にはそうだ。仮にそれがいいものであれば、死に急ぐ人が増える。逆に苦しいものなら、刻一刻と迫る時限爆弾を抱えているようなもの。当然平常心ではいられないので、生活することさえままならない。

どちらにせよ人類の存続という観点では、知らないほうがいい。むしろそう出来てていると言った方が正確だろう。一応これが現段階での結論だが、その一方で死を恐れる老人が少ないというのも事実。時間が解決しないものはないという言葉があるように、その時が来れば分かるのかも知れない。

Elephant (エレファント)
監督ガス・ヴァン・サント 2003年 アメリカ

グッドウィルハンティングで有名なガス・ヴァン・サントの作品。カンヌ国際映画祭で、最高賞のパルムドールと監督賞を初めて同時受賞した作品でもある。ストーリーはリンク先を読んでもらうとして、これほどの事件をパンフォーカス的に描いているのが印象に残った。

ドラマチックな展開はなく全てが並列、事件そのものは映画の一部分でしかない。あえてそこにフォーカスしなかったのは、誰しもが持っている邪悪さや日常を表現したかったからだと思う。当初はなぜタイトルがエレファントなのか疑問だったが、Wikipediaに答が書いてあった。偶然にしても、自分が感じ取ったものと同じだったのは素直に嬉しい。

エレファント - Wikipedia

この映画には細かな手法がいくつか使われている。覚えているのはワイドレンズの併用とコマ飛ばし(*1)。頻度が低いので気づかない人もいるかと思うが、浮遊感や独特のリアリティはこれによるところが大きい。(*1)意識的に1つのカットから数コマ脱落させること。正式な名称は分からない。

ガス・ヴァン・サントは多作型ではなく、撮る映画にはある種の一貫性がある。感覚にマッチする題材が少ないためだと思うが、まったく同じタイプがアラン・パーカー。商業主義と戦いながらギリギリのところでやっていく様は、実に勇ましいし共感できる。前述の出し惜しみ感しかり、ガス・ヴァン・サントからのプレゼントなら処分に困ることはないだろう。

My Life Without Me (死ぬまでにしたい10のこと)
監督イザベル・コイシェ 2003年 カナダ/スペイン

タイトル(原題)だけなら、今すぐベストムービーに入れてもいいほど素晴らしい。この言葉だけで考えさせられる人も少なくないと思う。ところが邦題はご覧の通り、陳腐としか言いようがない。処々の事情があるのは分かるが、少なくとも「私のいない私の人生」にできないものか。こんなタイトルでは作者のメッセージは半減、愚鈍な人なら自分なりにしたいことを探すのがオチだ。

トリュフォーの有名な映画に「Jules Et(And) Jim」というのがあるが、邦題は「 突然炎のごとく」 。ある女性を起点にした「ジュールとジム」の物語で、実際それ以上でも以下でもない。説明がましいタイトルにしなかったのは、そこにこそメッセージがあるから。作品が一人歩きするのは仕方がないにしても、こういう形では本末転倒。この程度の意識では、(伝統的なものを除けば)日本の文化が育たないのも無理はない。

いつもの調子でつい話が逸れたが、映画の方もタイトルに負けず劣らず素晴らしい。我が子への思い、死者の願い。単なるエゴと言えなくもないが、この世から消え去った後でさえ望むことの尊さには心を打たれた。拡大解釈するなら、エコロジーや宇宙開発も全てはまだ見ぬ人類や地球のため。前述のエレファントと対比させて考えてみても、人間とはつくづく厄介な生き物だと思う。

「思ったことを言わないと死んでしまう大人は素敵」

10年以上前に、こんなことを言われたことがある。素敵とは言いすぎだが、よくも悪くも自分という人間に相応しい形容。達観も静観も性に合わないし、結果的に出来の悪いハツカネズミであっても構わない。ということで義務的なブログは止めて、これからは書きたい時に書くつもり。更新頻度は落ちるが、言いたいことは山ほどあるのでまたそのうちに。

Weakend-1

2 comments:

satomi said...

あのシンプル&シックなKMFISさんのブログにAddClipsのロゴは合わないべえ、と思ったら、そか、テキスト…その手があったか!

ところでNotebookは映画本体ベタですが、DVDに付録で入ってる原作者のAuthor's noteが素敵です。なんで南部に引っ越したか、その魅力を美しい映像を背景にゆったり、ゆったり語るんです。

KMFIS said...

AddClips導入後に気づいたのですが、
これだと全てホームのURLになってしまいます。
開発者に問い合わせたところ、
数日中に対応するとの返事が来ました。
その時はお知らせしますね。

Notebookは嫌いじゃないですよ。
TVを録画したので今すぐには無理ですが、
機会があったら見てみますね。
情報ありがとうございます。

ところでWicker Parkのサントラ聴きました?
まだでしたらかなりお勧めです。

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