Weakend-1
何もない週末に見つけたこと。
ここ数日は何もする気になれなかった。とは言っても、何もしないわけにもいかない。ヤンキース戦がある時間帯はまだいいが、それが終わると何をしていいか分からなくなる。
やるべきことを放置しても生きていけるのだから、そういう意味での不満はない。ただ本人レベルではそれなりに苦痛、ハツカネズミが羨ましいと思うほどだ。探すのも面倒なので、結局は目の前にあった映画で手を打った。
映画や本は体現するまでに時間がかかるせいか、躊躇することが多い。そのくせ飛び込んでしまえば止まらなくなる。例えるなら、ジェットコースターに乗る前と後の感覚に近い。そんなわけで、この週末は狂ったように映画を観て過ごした。
Be Cool (ビークール)
監督F・ゲイリー・グレイン 2005年 アメリカ
このシリーズの面白さは、何と言っても主人公(チリ・パーマー)のキャラクターに尽きる。目的達成までのプロセスは前に出ることだけ、絶対に引かず正攻法のみで全てを手に入れてしまう。そんな古典的とも言える方法論が、現代人にとっては魅力的なのだろう。
多様化した現代社会において、何かを成し遂げるのは簡単ではない。美味いだけのラーメン屋は儲からないし、才能以前にデザイナーにはパソコンのスキルが要求される。反対に味よりもスタイル先行のフュージョン料理や、技術をデザインと勘違いした自称ウェブデザイナーは多い。
正攻法のチリ・パーマーはどんな時代であっても実像であるべき、決して希少価値としての偶像であってはならない。本質が忘れ去られるようでは、その先はたかが知れている。作者の意図は別だろうが、この映画からはそんなメッセージを受け取った。
「けんのみを取る」
余談だが、任侠の世界にこんな言葉がある。先手を取ることで優位に立てという意味で、けんのみとは剣の峯のことらしい。まさにこれがチリ・パーマーの交渉術。一般的にも力関係は会った瞬間に決まるとされているが、それは海を越えても変わらないようだ。
あと2本分書くつもりだったが、疲れてきたので次回。
Be Cool Official Website
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