Tuesday, November 17, 2009

Japanism

小沢発言にみる日本

キリスト教が支配するヨーロッパは環境保護に熱心、福祉国家も多い。行き詰っているのは日本も同じ。山は征服しないのかも知れないが、そもそも日本には侵略の歴史がある。真意はどうであれ、この発言そのものが排他的で独善的なのは疑いようがない。

「文明論言っただけ」=キリスト教発言で説明-民主・小沢氏

「キリスト教文明は行き詰まっている。非常に排他的で独善的な宗教だ」

「東洋は、人類は悠久なる自然の中の一つの営みというとらえ方だが、西洋文明は人間が霊長類として最高の存在という考え方だ」

「成仏するのは仏教だけ」小沢幹事長、改めて文明観披露

「(仏教の世界観では)生きながら仏にもなれるし、死ねば皆、仏様。ほかの宗教で、みんな神様になれるところがあるか。根本的な宗教哲学と人生観の違いを述べた」

「西洋文明は自然も人間のために存在する考え方。(エベレストの)地元では霊峰としてあがめられて、征服しようという考え方はアジア人にはほとんどない」

興味があったのは世間の反応。政治家としての立場を問われることはあっても、内容については案の定議論の対象になっていなかった。キリスト教団体が抗議文を送っているという事実を垂れ流してるだけで、マスコミは静観に近い状態。ざっと調べた印象では、受け手側も穏やかに見える。

民主党を持ち上げるだけ持ち上げた手前、動くに動けないマスコミ。自らの意志で踊っておきながら、信頼を裏切られたかのように困惑する国民。これが与党時代の自民党なら間違いなく大騒ぎになっていたはずで、この国に正義はあるのかと言いたくなる。

Invisible: UNIQLO Soho New York

「日本人というのは新し物好きであり流行に左右されやすい。右ならえ主義でありながらメインストリームであってもいけない。個人で奇抜なことをする勇気はないが、ある一定の仲間や後押しがあれば当然のように続く」

「つまり対象そのものよりも、その位置関係やそれを受け入れていることに対しての居心地に価値観を見出しているのである。流行に使い捨て的な側面があるのは否定できないが、本質とは無関係に中途半端な距離感を好む感覚は日本人特有と言える」

Invisible: 11 On 11

「どうも日本という国は何でもすぐに善玉と悪玉に分けたがる傾向がある。ワイドショーなどが典型的な例で、容疑者の敬称を省略し鬼の首を取ったかのごとく呼び捨てにしている光景は珍しくない」

そしてもう1つ、忘れてはならない要素として発言の方向性が挙げられる。対外的な不利益はあるものの、否定の対象はあくまで外。日本を中心に据えた上での発言なら、たとえ排他的で独善的であっても悪い気はしない。イチローとナショナリズム、井川に対するバッシングがいい例だろう。

Invisible: One Way System

「井川のせいで、日本のプロ野球のレベルが低いって思われるのが嫌だって意見もあったな。日本人メジャーリーガーは井川だけじゃないし、そういうものは総和で決まるから心配ご無用。仮にそうなったとして、個人的に何が困る?どんなに立派な日本人がいても、あなたの価値は1円も上がりませんよ」

アメリカを悪の象徴とする一方で、凱旋帰国という言葉には一喜一憂。未だに外人と呼び続け、自分たちが外人だということに気づかない。政権公約はなぜかマニフェストに置き換わり、個性化教育は盲目的に直輸入。民主党を絶対的に支持しながら、いざ政権を取ると不安に感じる。

思いたいことと思うことの区別がつかず、自分に都合がよければ本質は二の次という自意識。これほど主体性がなく、滑稽な国民も珍しい。仏教がどれほどのものなのかは知らないが、仏になる前に正すべきことはたくさんあると思う。

関連サイト:
キリスト教って独善的じゃない?
浅見光彦氏、小沢幹事長の「キリスト教は排他的」発言の真意を推理する!?

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