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シェフィールドがトレードでタイガースへ移籍
シェフィールド自身ヤンキースに未練はなく移籍を希望していたようで、監督リーランドとGMドンブロウスキーとはマーリンズ在籍時にワールドチャンピオンを分かち合った仲。
また念願だった3年契約も勝ち取り、シェフィールドにとってはそれほど悪くない結末だったかも知れない。ピンストライプの姿を見れないのは残念だが、本人が満足ならばファンとしてはそれを尊重するべき。新天地での活躍を期待したい。
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それにしても我がヤンキース、体たらくな補強をしたあげく野手過剰によるデタラメな選手起用でディビジョンシリーズ敗退。さらにライバルチームへの流出を防ぐため契約オプションを行使とまったくもって無様。勝つためには何でもあり、ビジネスなど正当化はいくらでもできるがとんだチームカラーに成り下がったものだ。
さて、シェフィールドとのトレードで加入したのは以下の3人。中でも先発のサンチェスは数少ないプロスペクトの一人でタイガース傘下では2番目にランクされる投手らしい。
(成績はいずれも2006年)
Humberto Sanchez / 先発投手 23歳 右投右打
5勝3敗 防御率1.76 奪三振86 投球回71.2 被安打47 与四球27 (2A ERI)
5勝3敗 防御率3.86 奪三振43 投球回51.1 被安打50 与四球20 (3A TOL)
Kevin Whelan / リリーフ投手 22歳 右投右打
4勝1敗 防御率2.67 27S 奪三振69 投球回54.0 被安打33 与四球29 (1A LAK)
Anthony Claggett / リリーフ投手 22歳 右投両打
0勝0敗 防御率0.00 奪三振2 投球回1.0 被安打1 与四球1 (3A TOL)
7勝2敗 防御率0.91 14S 奪三振58 投球回59.1 被安打35 与四球20 (1A WMI)
即戦力選手とのトレードが実現しなかったのはできるだけ早く現金化してチーム内の空気を一掃したかったためだろう。この辺りにも証拠隠滅を急がなくてはならないヤンキースの後ろめたさが感じられる。
ところでこのニュース、MAJOR.JPでは以下のような見出しになっているのだがお騒がせという部分が引っかかる。その下は(おそらく)元になった記事の見出しで、もしそうだとすれば脚色もいいところ。
お騒がせシェフィールド、結局タイガースへ移籍
by Jason Beck / MLB.com
Tigers acquire Sheffield for prospects
Veteran outfielder agrees to two-year extension through 2009
By Jason Beck / MLB.com
松井が所属するヤンキースは日本の読者にとって絶対的な存在であるからシェフィールドを悪玉にしてもいいという理屈だろうが、事の経緯は百も承知なはずであり常識的に考えても悪玉にされるべきはヤンキースの方。シェフィールドの言い分は正当なのだから、お騒がせという形容は明らかに不適切。
面白おかしく見出しをつけるのは東スポ辺りに任せておけばいいのであって、それができないのならMLB公認などとふざけた看板は今すぐ降ろすべきである。盲目的な論調はいい加減うんざり、クソとミソを一緒にしないでもらいたい。
どうも日本という国は何でもすぐに善玉と悪玉に分けたがる傾向がある。ワイドショーなどが典型的な例で、容疑者の敬称を省略し鬼の首を取ったかのごとく呼び捨てにしている光景は珍しくない。
疑わしきは罰せず、容疑者はあくまで容疑者なのだからこの時点でメディアとしての良識などないと言っていい。この程度のレベルでは金だけ払わされていいように扱われている日本の現状も納得というもの。
このトレードに関して最後にもう一つ。両チームの間で実質的に合意に達したのは7日だったそうだが、タイガースのGMドンブロウスキーの意向によりシェフィールドの真意を確かめるためにそこから72時間延期された。
そしてヤンキースの公式サイトに発表されたのはタイムスタンプによれば10日の午後11時57分。つまりあと3分で11月11日、シェフィールドの背番号も11。ただの偶然かも知れないが実に興味深い。
2 comments:
シェフの記事はわたしも変だと思いました。
記事内容自体は特に変ではありませんでしたが、
あの見出しはやっぱり意図的。
知らない人が見たらどうみてもシェフが
ゴネテタみたいですからね。
でも結果的に双方円く収まって良かった?
ですかね。
ボストンに行かれるのもちょっとね。。。
コメントありがとうございます。
シェフは過去に何度か問題を起こしたことがあるらしく、
それも追い風になっているんだと思います。
樹里亜さんの言う通り知らない人が見たら、
という部分が一番憤りを感じるところですね。
個人的なブログなら問題ないのですが、
半ば公な組織であれば最低限の良識は持つべきです。
本文では断定しませんでしたが、個人的には
彼にとっていい結果に落ち着いたと思っています。
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