Saturday, May 17, 2008

One Way System

One Way: 1つのトラックをみんなで歌うこと(レゲエ用語)

こっちでもあっちでも、井川がバッシングを受けてる。少しだけど自分の立場は書いたし、これ以上は耳障りでもスルーするつもりだった。人に何かを説明するのはエネルギーがいることで、分かってることをわざわざ書くのも面倒。こんなこと言うとブログの存在自体が矛盾するんだけど、ある意味では本音かな。

ところがブックマークを整理してたら、偶然井川の記事を読んじゃってね。よせばいいのにコメント欄まで。耳障りを通り越して、そりゃ酷いもんだった。腹が立つっていうか、呆れ果てるっていうかさ。ここんとこずっとそれが行ったり来たりしてたんだけど、どうにも我慢できなくなってきた。ということで行きます。

そもそもこれって、高額契約が問題なんでしょ。高い金払ったのに働かないって。年齢とか経緯は違うけど、まったく通用しなかった桑田なんか美談になってるもんね。払ったヤンキースが非難されるなら分かるんだけど、なぜそうならないんだろ。

井川にかかったコストは4600万ドル。そのうち2600万ドルは入札金で、本人の懐には入らない。5年契約だから年俸は400万ドル。もちろん安くはないけど、これぐらいなら日本でもいるよね。メジャー全体で言っても、そこまでガタガタいう金額じゃない。

ヤンキースがそれだけ払ったのは事実だから、それなりの責任がある。こんな風に思うなら見当違いもいいところ。コミッショナーのセリグも言ってるように、ポスティング制度そのものに問題があるに過ぎない。もちろん自分が井川の立場なら責任は感じるよ。でもそれと責任を押しつけることは根本的に違う。

イチローや松井のように活躍すれば日本の誇りで、そうでなければ恥さらし。いったいどういう理屈なわけ?より高いレベルを目指してこっちに来たわけでしょ。失敗する人がいて当たり前だし、言葉も文化も違うところで頑張ってる姿をどうして評価してやらない?そういうこと言ってる奴の大半は、チャンスがあったって海外って聞くと怖気ずくんじゃないの?

井川のせいで、日本のプロ野球のレベルが低いって思われるのが嫌だって意見もあったな。日本人メジャーリーガーは井川だけじゃないし、そういうものは総和で決まるから心配ご無用。仮にそうなったとして、個人的に何が困る?どんなに立派な日本人がいても、あなたの価値は1円も上がりませんよ。

ずっと前にgooかなんかのブログランキングを覗いたことがあってさ。1位のサイトってどんなもんだろうってね。そしたら韓国を中傷するだけのサイトだった。確かKFC(コリアファッキングカントリー)とか書いてあったよ。ロクに読まなかったけど、記事の中にこんなのがあった。

「韓国は日本のテレビ番組をパクってる」

これに延々とレスがついてるわけ。うちは20インチのモニター使ってるんだけど、50インチぐらいでやっとスクロールバーが出なくなるぐらいにね。レスのほとんどは井川と同じような中傷。パクりはパクりだから仕方ないんだけど、日本だってかなりアメリカの番組をパクってる。有名なクイズ番組は特に確率が高いと思う。

確信犯なのか単に知らないのかは分からないけど、そういうサイトがランキング1位って恥ずかしくないか?gooにしたって、どのツラ下げて運営してるんだろう。あなたも参加して下さいってよく言えるな。韓国が日本よりレベルが低いのは認めても、そういうものをコケにしないとアイデンティティーが保てない国民ってどうよ?

結局今回だって同じでしょ。だいたい井川の登板って、日本で放送なかったんだよね。ケーブルとかネットとかで見た人もいたんだろうけど、数字だけでモノ言ってないか?まあ実際見たところで分かんないだろうけどさ。過信って言葉も見かけたけど、結果だけでモノ言ってるあなたがまさに過信。野球以前に日本語を勉強するべきだね。

あの投球じゃ通用しないと思うのも無理はない。個人的にも現状では同意見だしね。でも数字だけで判断すべきじゃないし、それ以上のことも言うべきじゃない。それでも井川の存在が日本や日本人の評価を下げるというのなら、ガタガタ言うのはむしろ逆効果。余計プレッシャーかかって、さらに醜態さらすよ。

最後に、そんな数字愛好家の皆さんに参考データを。若いから成長力が違うって思うだろうけど、それでも使い続けたのはチーム事情だけじゃない。投球そのものを見て、資質が高いと判断したから。GMじゃないんだから関係ないって?だから言ってんじゃん。そういう人に言論の自由はないって。(勝敗/防御率/被安打率)

ジャクソン (レイズ)
2007年:5勝15敗/5.76/.299 2008年:2勝3敗/3.47/.235

カルモーナ (インディアンズ)
2006年:1勝10敗/5.42/.298 2007年:19勝8敗/3.06/.248

関連記事:それでも僕は | 前文

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