Tuesday, July 27, 2010

My Green Card Story-3

グリーンカード取得まで(3)

隣には妻、後ろに弁護士が座っている。まずは妻に質問。普段聞き慣れないアクセントのせいか、言っていることの半分ぐらいしか分からない。弁護士には適当な返事は命取りになると釘を刺されていたが、こんな調子では先が思いやられる。いよいよ自分の番だ。

住所や職業などの簡単な質問が終わり、次は事前にカンニングした例の質問。ひっかけがないことを祈りつつ、意識を集中する。案の定聞き取れない。文章自体も弁護士の言うような簡単な言葉ではなく、難しいままだった。

前半は辛うじて乗り切ったが、次の質問で躓いた。何度聞き返しても、まったく理解できないのだ。職員室で怒られている時のように、頭の中は真っ白。嫌な空気が漂っている。ここから抜け出すきっかけが欲しい。そう思っていた矢先、ついに彼女はキレた。

「はっきりと正確な英語で話しているのに、なぜ何度も聞き返すのか!」

皮肉なもので、こういう時はよく聞こえる。(通訳を付けるべきだったという指摘に)後の席の弁護士は平謝り、妻は下を向いている。確かに通訳を付ければこんな問題は起きなかった。結局彼女はその質問を諦めたが、面接はまだ続く。

今度も前回と同様の質問。やはり何を言っているのか分からない。しばらく沈黙が続いた。おそらくこれが答えられないと不合格だろう。面接時は面接官の顔を見るように。決して妻と相談してはいけない。弁護士にはそう忠告されていたが、すでに従う余裕はない。

横目で隣に座る妻を見ると、かすかに首を振りながら目でNOと訴えている。だが確信はない。いや、そう訴えている確信はあるのだがNOと答える決心がつかない。ここまで来ると完全に丁半バクチの世界。NO.....何事もなかったように時が過ぎていった。(続く

My Green Card Story-1

Friday, July 23, 2010

My Green Card Story-2

グリーンカード取得まで(2)

面接を待っている間、弁護士と打ち合わせをした。周りには50人ほどのがいて、そのうちの何人かは自分達の会話に耳を傾けている。全員が面接を受けるわけではないのだろうが、境遇は同じなので興味津々といった感じだ。

打ち合わせの途中で弁護士にある書類を見せられた。今日質問される事の一部が書いてあるもので、言ってみればカンニングペーバー。単純に暗記すればいいとはいえ、それ以前に難しい単語ばかりで理解できない。早速緊張してきた。

「あなたは諜報活動をしたことがありますか?」

弁護士によれば通常はNOと答えれば問題ないし、実際はもっと簡単な言葉で質問されるので大丈夫とのこと。ただしわざと逆の質問をする時もあるので、全てNOではダメ。こんなことを言われたら余計に緊張する。

間もなくして優に100キロはあろうかという黒人女性(面接官)に呼ばれた。後から聞いた話では、彼女は面接官の中でもトップクラス。普段はこの程度の面接はしないそうで、かなり厳しいらしい。今回は事情が事情なので、臨時で担当することになったそうだ。面接が始った。(続く

My Green Card Story-1

Thursday, July 22, 2010

My Green Card Story-1

グリーンカード取得まで(1)

その日の気温は-10℃。おまけに前日の雪が残っていて、寒い上に歩きにくい。(グリーンカードの)面接は朝8時だったが、弁護士に7時半までには来るように言われていたので7時に家を出た。

タクシーはすぐに来て、7時25分に到着。すでに移民局の前には20人ほどが列を作っている。移民局のドアは7時半に開くはずだが、時間を過ぎても開く気配がない。寒さに震えながら待っていたこともあり、文句を言う人も出始めた。

面接に間に合うか心配になってきた頃、ようやく係員が現れた。移民局は入る時に金属探知機のゲートをくぐらなくてはいけないので、彼等はその準備をしている。しかしドアはまだ開かない。

そして予想された事が起きる。金属探知機が上手くセッティングできないため、別の入り口を使えとのこと。それまでの列はバラバラになり、みんなでその入り口へと急いだ。建物に入ったのは面接の10分前。エレベーターで8階に上がり、所定の部屋で待機していると弁護士がやって来た。まずは受け付けに登録する。

「これ今日(21日)じゃないわよ、1月4日ね」

まさに寝耳に水。常識では考えられない話だが、この書類に書いてある日付けは手書き。もちろん弁護士も確認しているし、誰がどう見ても21にしか見えない。交渉の末その日に面接してもらえるようにはなったが、それは必ずしも喜ぶべきことではなかった。(続く

*2002年に書いたものを加筆修正

Wednesday, July 21, 2010

Index: NMT 2010-2

New Music Tuesdays 2010 (Mar-Jul)

21 Liars, No Barrier Fun
22 Jessica Harp, Follow That Train
23 Bonobo, The Keeper
24 DeScribe, Harmony
25 Turin Brakes, Sea Change
26 Jakob Dylan, Truth For A Truth
27 Aqualung Feat. Kelly Sweet, Sundowning
28 The Do, On My shoulder
29 The Joy Formidable, Whirring
30 Tracey Thorn, Why Does The Wind?
31 Casiokids, Fot i Hose
32 Avi Buffalo, Jessica
33 Solex vs. Cristina Martinez + Jon Spencer, Eat Here
34 Chase Coy, Slow Down
35 Tula, No Name
36 Jamaica, Short and Entertaining
37 Jack Johnson, My Little Girl
38 Sleigh Bells, Riot Rhythm
39 Villagers, Becoming A Jackal
40 Deer Tick, Christ Jesus



Index: Best Tracks
Index: The Night, The Music

Index: NMT 2010-1
Index: NMT 2010-3

Saturday, July 17, 2010

Yankees At The Break 2010-2

前半戦のヤンキース(投手編)

CC・サバシア | 防御率3.09 投球回131.0 奪三振104 被打率.228 WHIP1.14
現在(これを書いた時点で)8連勝中。調子を落としていた時期もあったが、きちんと戻してくる辺りはさすが。この選手に関しては特に心配はいらない。

AJ・バーネット | 防御率4.75 投球回108.0 奪三振81 被打率.275 WHIP1.47
多少球速が落ちたせいか、例年になく被安打率が高い。前回のようにチェンジアップを交えた投球をすれば変わり身は期待できる。制球難は相変わらず。

アンディ・ペティット | 防御率2.70 投球回113.1 奪三振87 被打率.234 WHIP1.15
これまでと違うのはカッターに頼らず、カーブを効果的に使っていること。腕も意識的に振っているようで、変化球のキレもいい。防御率2点台は出来すぎだが、近年では一番。

ハビアー・バスケス | 防御率4.45 投球回95.0 奪三振80 被打率.225 WHIP1.22
数字の上では復調してきたが、その間の対戦相手は大半が貧打のチーム。被HRの多さ(チームワーストの15本)が示すように、甘く入れば持っていかれる。過信は禁物。

フィル・ヒューズ | 防御率3.65 投球回101.0 奪三振91 被打率.239 WHIP1.18
8割以上がストレート系。球速が上がったこともあって一応は通用しているが、そろそろ投球術も身につけて欲しいところ。キャンプで磨いたチェンジアップはほとんど投げてない。

ジョバ・チェンバレン | 防御率5.79 投球回37.1 奪三振40 被打率.282 WHIP1.50
球速が出ない→腕が振れてない→変化球(スライダー)もキレない 悪い時はこのパターン、いい時はその逆。とにかく球速が安定しないことには始らない。トレードの噂もある。

マリアノ・リベラ | 防御率1.05 投球回34.1 奪三振33 被打率.137 WHIP0.64
自責点がついたのは僅か3試合(登板数35)と抜群の安定感。好投の要因は主にコマンド力なので、今後も大崩れはしないと思う。

デビッド・ロバートソン | 防御率5.46 投球回29.2 奪三振32 被打率.305 WHIP1.79
単純に去年が出来すぎ。これ以上悪くなることはないが、好投するにはコマンドを身につけるかカーブ以外の変化球が必要。

チャンホ・パク | 防御率6.18 投球回27.2 奪三振22 被打率.298 WHIP1.48
球速落ちが全て。去年のプレーオフ(フィリーズ)と比べると5マイル前後落ちている。現状ではかわす投球で凌ぐしかない。

ダマソ・マルテ | 防御率4.08 投球回17.2 奪三振12 被打率.161 WHIP1.19
防御率は悪いが、打者を打ち取る術はある。左打者に対してはWHIP0.77と抑えているので、ワンポイントの起用なら問題なさそう。追記:左肩の炎症でDL入り

チャド・ゴーダン | 防御率6.75 投球回34.2 奪三振33 被打率.309 WHIP1.62
アセベスの故障で獲得した投手。勝敗に関係のない場面の起用が多いとはいえ、この程度ならノーバ辺りで事足りる。経験にすがるキャッシュマンの野球観が露呈した形。

セルジオ・ミトレ | 防御率2.88 投球回25.0 奪三振15 被打率.186 WHIP1.00
アルフレド・アセベス | 防御率3.00 投球回12.0 奪三振2 被打率.208 WHIP1.17

ミトレはわき腹、アセベスは椎間板ヘルニアで故障中。ロングリリーフというより、計算できる投手を失ったのが痛い。

チーム成績 平均失点4.0(2) 防御率3.81(2) クオリティスタート53(2)
与四球279(5) 被安打率.241(1) 奪三振634(5) *カッコ内はリーグ順位

全体としてはまずまず。ただ先発陣は相手に恵まれた感じもあり、今後は多少苦戦すると思う。ブルペンはリベラの起用法が限定的(4アウト以下)なので、信頼できる投手がもう1人欲しい。最も可能性が高いのはもちろんチェンバーレイン。

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Yankees At The Break 2010-1

Friday, July 16, 2010

Yankees At The Break 2010-1

前半戦のヤンキース(野手編)

デレク・ジーター | 打率.274 HR8 打点43 盗塁9 出塁率.340 OPS.732
例年に比べると明らかに低い数字。特に出塁率はリードオフマンとして最低レベルで、復調できないようなら2番での起用が増えそう。まだまだやれるはず。

ニック・スウィッシャー | 打率..298 HR15 打点49 盗塁1 出塁率.377 OPS.901
ほとんどのカテゴリーがキャリアハイ。相変わらず三振は多いが、去年のような勝負弱さは解消された。ムードメーカーとしても貴重な存在。

マーク・テシェイラ | 打率.254 HR17 打点60 盗塁0 出塁率.360 OPS.825
ここに来てようやく復調。重要な場面では今ひとつという気もするが、ステディな選手なので後半戦は期待が持てる。

アレックス・ロドリゲス | 打率.269 HR14 打点70 盗塁2 出塁率.345 OPS.826
故障の影響なのか、物足りない数字が並ぶ。成績のわりに打点が多いのは、満塁時に驚異的な活躍(.538、25打点)をしているため。テシェイラ同様、後半戦に期待がかかる。

ロビンソン・カノー | 打率.336 HR16 打点58 盗塁2 出塁率.389 OPS.944
一時の勢いはなくなったものの、MVP候補に挙げられるほどの成績。守備面での貢献度も高いので、故障せずにシーズンを終えて欲しい。

ホーヘイ・ポサダ | 打率.265 HR9 打点29 盗塁0 出塁率.373 OPS.838
得点圏打率.203と勝負弱さが目立った。チーム一の鈍足で、打順は(出塁率の高い)カノーの後。捕手としては期待できないだけに、まずは走者を帰すところから。

カーティス・グランダーソン | 打率.240 HR7 打点24 盗塁7 出塁率.309 OPS.718
HRは打数換算で20本ペース。出塁率もダントツに低い。もう少しはやれると思うが、劇的な変化もなさそう。不良債権候補筆頭。

ブレット・ガードナー | 打率.309 HR5 打点29 盗塁25 出塁率.396 OPS.811
前半戦のMVP候補の1人。ラッキーな当たりが多いので打撃技術との関係は割引かないといけないが、レフト方向に打つことを覚えたのは成長と言える。

マーカス・テームス | 打率.294 HR3 打点13 盗塁0 出塁率.398 OPS.845
好調だったシーズン前半の貯金とはいえ、数字的には上出来。対左投手に限れば打率は.327まで上がる。とりあえずグッドジョブと言っておく。

フランシスコ・セルベリ | 打率.266 HR0 打点30 盗塁0 出塁率.338 OPS.672
故障がちなポサダの穴を埋めただけでなく、勝負強いバッティングでチームに貢献した。ただ今後これまでのような活躍ができるかは疑問。

ニック・ジョンソン | 打率.167 HR2 打点8 盗塁0 出塁率.388 OPS.693
わずか24試合の出場で離脱。来月には復帰できそうだが、常識的にはそれほど戦力にならない。2番のポジションも形が出来ているので、起用法も難しい。

チーム成績 得点平均5.3(2) 打率.271(5) HR99(4) 出塁率.353(1)
OPS.787(2) *カッコ内はリーグ順位

前半戦は主力の不調を脇役の活躍で補えたが、今後はその主力が本来の力を出さないと得点力の低下は避けられない。具体的にはジーターとテシェイラ、Aロッド辺り。フィリーズのワースを獲得しようとしていた経緯もあり、外野手の補強に動くかも知れない。

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Yankees At The Break 2010-2

Saturday, July 03, 2010

Headache

飲む度に思うこと

本当の姿は自分しか知らない。だから醜い面は隠し、いい面を誇張して生きていく。この前もそうだった。憎悪や劣等感の正当化、薄汚い虚栄心。親切心からの行動なのは事実だが、結局はそれ以外の部分が突出してしまう。

「思ったことを言わないと死んでしまう大人は素敵」

本当の自分を出したい欲求もある。今いる友達は、それを受け入れてくれた人たち。それでも偽りの姿であることに変わりはない。人付き合いとは何なのか。こうやって書いている自分は誰なのか。酒を飲む度にそんなことを思う。




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