Wednesday, May 28, 2008

May27,08 @ BAL L9-10

Injury to insult
Box Score (MAJOR.JP)

花火大会とジーターの影

両チーム合わせて31安打、9本のHRが飛び出す乱打戦。雨による中断もあり、終わった頃には日付が変わっていた。こういう試合は見ている側も疲れる。勝ったのならまだしも、リードしながらのサヨナラ負けと救いようがない。

ポイントとなったのは11回の攻防。無死満塁と絶好のチャンスを迎えたヤンキースだったが、Aロッドの当たりはセカンド正面のゴロ。これが4-2-5の併殺となって一瞬にして好機を潰してしまう。続く松井のヒットで勝ち越したものの、1点止まりで攻撃終了。

このケースで4-2-5の併殺は珍しい。どこでもフォースアウトが可能とはいえ、通常なら4-2-3。これはジーター(2塁ランナー)のスタートが遅れたためで、併殺を取るには唯一の選択だった。仮にこれがなければ1死満塁。松井のヒットで2得点できた計算になる。

1点を追うオリオールズはそのウラ、先頭のモーラがヒットで出塁。1死後ハフの当たりは左中間へ。1塁からモーラが生還し同点、送球の間にハフは3塁に進む。1死3塁となりヤンキースは満塁策を取るが、シントロンの犠牲フライで万事休す。

本塁への送球は中継プレーだったのだが、これもジーターの判断ミス。パーフェクトの送球をしたとしても、間に合うタイミングではなかった。サドンデスなので気持ちは分からなくもないが、クレバーなプレーとは程遠い。結果的に打者ランナーを3塁に進めてしまったことが敗戦に繋がった。

この日のジーターは明らかに精彩を欠いていた。6回2死1.2塁の場面で、ピックオフプレー(2塁ランナー)に引っかかりタッチアウト。9回無死2塁では、送りバントを失敗した上に空振り三振。1つでも上手くいっていれば、試合はどうなっていたか分からない。

「選手に戦犯なし」

選手はあくまでも使われる側。結果が出ないとしても、使う方が悪い。自分の人生がかかっているのに一生懸命やらない選手などいないのだから、この考え方は譲れない。ただしそれが怠慢プレーやメンタルエラーとなると、話は違ってくる。

今回のケースに当てはめると、4つのプレーのうち3つはそのいずれか。判断の難しいものが多いのは事実だが、ピックオフプレーに同情の余地はない。直接の原因は投手陣にあるとしても、今回ばかりはジーターにも責任がある。

どんな時でも諦めず、いつも前向きなジーター。気のせいかも知れないが、今季はそれがあまり感じられない。ベンチ内の様子を見ても、表情はどこか曇りがち。まるで結末を知っているかのような雰囲気さえある。何の根拠もないが、チーム内に原因があるような気もする。

11回に松井のタイムリーで勝ち越したヤンキースは、オフのカブレラを守備固めでセンターに起用。センターのデーモンはレフトへ、レフトの松井はベンチに下がった。捕球力を優先しての措置なのだろうが、これはかなり軽率。

勝ち越したとはいえ差は1点。捕球力は認めても、肩は松井が上。つまり純粋な守備固めにはならないわけで、その代償として松井を下げるのは得策ではない。この日のファーストは不慣れなベテミット。そのベテミットをエンズバーグに代えるならともかく、そうでないならデーモンにファーストを守らせた方が効率はいい。

結果的にはこの回で試合が終わったが、延長が続くようなら戦力ダウンは避けられない。ジーターのケースと違って、こういうメンタルエラーは言語道断。これではデーモンにファーストの練習をさせた意味がまったくない。ミットを持っているだけ無駄というものだ。

ヤンキース、チェンバレン先発転向プランが早くも裏目?

これほど低俗な記事もそうはない。先発した時のメリットは棚に上げて、デメリットだけ強調する愚かさ。これがディベートなら、中学生相手にも論破されてしまうだろう。中国のチベット問題ではないが、こういう記事はきちんと検閲してもらいたい。

とはいえ、この試合はチェンバーレインが投げていれば勝てた可能性が高い。ただしそれを言うなら、ケネディの代わりに先発していれば勝てたとも言える。つまり問題は先発転向ではなく、それをシーズン中に行うことにある。これについては後日改めて書くつもり。

Kennedy headed to DL due to lat strain

3回で途中降板したケネディがDL入り。ヒューズ同様おかしなタイミングだが、広背筋を痛めたらしい。記事によれば去年の9月にも同じような痛みを感じたそうで、持病と言えなくもない。首脳陣は明言を避けているが、早ければ6月2日のツインズ戦にもチェンバーレインの先発が実現する。

Yankees sign Broussard to minor league deal

レンジャースをDFAになったブルサードとマイナー契約。本来のポジションはファースト、外野も守れる。ダンカンとエンズバーグの不振(*1)が背景にあるのは疑いようもないが、この程度ならミランダレーンと変わらない。(*1)ダンカン.164、エンズバーグ.203

さらに言えば、ブルサードは左打者。仮に上がって来るようなことがあれば、好打者のケーシーを獲得しなかったのはバカ丸出しということになる。今に始まったことではないが、どうしてこうまでも幼稚なのか。頭脳労働が聞いて呆れる。

関連記事:Hot Stove 2008-5

Video:
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2 comments:

Anonymous said...

また左をとったのですか?すごいですね、ヤンキースの首脳陣は(汗) パワプロの得意な小学生の方がいいチーム作りしそうですけど(笑) 
今日のチェンバレンの使い方は疑問でした、球数はかなり少なかったようでした。なんかチェンバレンも故障しそうな気がしてきますね、若手二人がいきなり故障というのは異常事態だと思うんですが、チームはどう考えてるんでしょう?

KMFIS said...

保険的な意味合いだとは思いますが、
毎度のことながらショボいですね。

>今日のチェンバレンの使い方は疑問でした

前日の負け方が負け方なので、
どうしても勝ちたかったんでしょう。
根がチキンなんで、まあ仕方ないです。
2点差でリベラに連投させるぐらいなら、
前日にもう1イニング投げて欲しかったです。

>チームはどう考えてるんでしょう?

2人とも結果が出ていないのに加えて、
ラズナーが出てきたので危機感はなさそうです。




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