Tuesday, December 11, 2007

American Way-3

知らぬが仏。

翌朝はドアベルの音で目が覚めた。半分寝たままベッドで様子をうかがっていると、今度は話し声が聞こえてくる。通常こんな時間に来るのは郵便局員ぐらいだが、そうではないらしい。となれば、おおよその見当はつく。意識ははっきりしていなかったが、断片的に聞こえるキーワードは状況を把握するのに十分。荷物が戻ってきたのである。

この通りには同じ外観のアパートが3つあり、荷物を届けてくれたのはそこの住人だった。酔った時などは自分でも間違えるほど似ているので、UPSがそうしたとしても不思議ではない。先日も頼んでもいないピザが来たが、やはり同じケースだった。心配していた荷物は手元にあるし、原因も分かった。一件落着には違いないが、どうもすっきりしない。

まず気になるのは、届けてくれた人が3階に住んでいる(らしい)こと。同じ階ならともかく、ここは2階でも4階でもない。UPSがどんなにいい加減でも、建物を間違えた上にフロアまで間違えるとは考えにくい。念のためパッケージを確認してみたが、住所は間違っていなかった。

UPSの記録によると、配達完了は木曜日。これが事実なら、なぜ今頃(6日後の水曜日)になって届けに来たのか。荷物に心当たりがあれば、その場で開けるのが普通。逆にオーダーした覚えがなければ、差出人やあて先を確認するだろう。どちらにしても間違いにはすぐ気づくわけで、こんなに時間がかかるのはおかしい。

届いたパッケージは未開封だったので、好意的に考えればずっと不在だったということで説明はつく。返しそびれたあげく留守にしたのかも知れないし、その逆でもいい。単に忘れていた可能性もある。ただそうだとしても、最初の疑問は消えていない。何より調査依頼をした翌朝に届いたことが引っかかる。

ともあれ、荷物は戻ってきた。本来なら届けてくれた人に感謝すべきだが、状況が状況なのでそんな気にはなれない。あの時起きていればと悔やんだところで、それほど変わらなかった気もする。真相が知りたいのはヤマヤマだが、今回ばかりは昔のことわざに従って忘れようと思う。(終わり) *タイトルは同名の映画から

American Way-1

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