Thursday, January 18, 2007

Shame On You

阪神大震災から12年、鎮魂の祈り途絶えず

あれから12年、時が経つのは早いものだ。当時は日本に住んでいたが、東京だったこともあり正直なところあまり実感がない。

逆に思い浮かぶのは同時多発テロ、通称セプテンバーイレブン。自宅からそう離れていなかったこともあって、あの時のことは鮮明に覚えている。知ったのは日本の友人からかかってきた1本の電話。

「大丈夫?」
「何が?」
「いいからテレビつけてみなよ」

1機目が突入した直後だったが、事故には見えなかった。それがニューヨークの象徴、ワールドトレードセンターだったからだ。それからはまるで映画を見るように、ただ呆然とその一部始終を見ていた。風にのって流れてきた黒煙は今でも忘れられない。

同時にもう1つ、忘れられないことがある。それはある日本人女性(以下Aさん)のことで、ここからが今日の本題。

Aさんとは数回会ったことがある程度の間柄で、元々は友人のルームメイトだった。日系の旅行会社でフリーランスとして働いていたが、就労ビザは持っていない。

話は少しそれるが、Aさんに限らずニューヨークに不法就労者は多い。日本食レストランのウエイトレスなどは、そのほとんどがそうだと思う。大半はきちんとした学生だが、滞在するために席を置くだけの学生も少なくない。このAさんもある学校の学生だったが、知る限りでは学校には行っていなかった。

米国同時多発テロ事件被災者救援報告書

この報告書によると、米国赤十字社に送られた義捐金だけで1200億。また内訳の2番目には収入を失った方々への支援とある。実はAさん、この適用を受けた。

旅行業界がダメージを受けたのは事実で、おそらく収入は減ったとは思う。ただこの項目は本来もっと直接的な人に適用されるべきものなはず。隣に美味いラーメン屋ができたからといって、自分の店の売り上げを誰が保証してくれるだろう。ましてや不法就労、何をかいわんやである。

ここまでなら大目に見ることもできるが、話はまだ続く。適用を受けてから間もなく、結婚を理由にAさんは帰国。当然アメリカには住んでいない。ただチェック(*1)はその後も数ヶ月間は送られてきたそうで、ルームメイトだった友人が日本に郵送していた。(*1)月額1500ドル前後

申請には正式な書類はほとんど不要だったらしく、適用する側の問題もある。ただ義捐金の中には決して裕福ではない庶民のもの含まれており、それを考えると腹が立って仕方がない。またこれによって、適用されるべき人に不都合が生じていることも事実だろう。

テロを理由に善意を踏みにじり、本人はのうのうと新婚生活を満喫。氷山の一角かも知れないが、これこそ日本人の恥。こんな奴は地獄に落ちればいい。敬称をつけるどころか、実名を出したい気分だ。

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