Look Back To ALDS 2006-5
采配についての補足。(いずれも第2戦)
3-3と同点の7回1死3塁、先発ムシーナがグランダーソンに決勝3ベースを浴びた場面。ノーヒットでも勝ち越されてしまう状況を踏まえると、以下のような選択肢が考えられる。
1. グランダーソンを敬遠
2. リベラに継投
3. リベラ、またはブルーニーに継投
4. マイヤーズに継投
1. 1点も与えられない状況なら併殺狙いで敬遠する価値は十分。グランダーソンの盗塁も考えられるが、せっかくの好機を潰すリスクは負わないはずでその可能性は低い。
2. 強力なタイガースブルペンを考えればここでの失点は命取りになり兼ねない。つまりどんな手段を使ってでも無失点に抑える必要があり、最も実現性が高いのはリベラの投入。
3. この場面で最も望まれるのは三振。したがって三振を期待できる投手に継投するのも有効な手段と言える。具体的にはリベラかブルーニーが適任。
4. グランダーソンは左打者なため左のマイヤーズという選択肢もある。個人的にはあまり賛成できないが、こういう時こそマイヤーズの存在価値がある。
第1戦を勝ったことで余裕があったのかムシーナを信頼していたかは分からないが、続投させるなら敬遠ぐらい思いつかないものか。
采配とは事前に予測して行動を起こすものであって、事が起こってから行動するのなら子供にでもできる。結局のところシーズン中から何度となく言っている一本調子な采配が次から次へと可能性を摘んでしまっているわけだ。
3-4と1点ビハインドの9回、先頭の松井がヒットで出塁し代走にカブレラ。問題なのはこの後で、ヤンキースベンチがゲームセットの瞬間まで何の策も講じなかったことにある。
ポサダ、カノーとバントが苦手な打者が続くとしてもせめてエンドランぐらいはできるはず。仮にこれが第4戦で後がない状況なら分からなくもない。エンドランや盗塁で同点のランナーを失うリスクがあるからだ。ただしその場合でも併殺は回避できないため何らかの策は必要になる。
9回1点ビハインドという状況は負ける可能性の方が高い。しかも第1戦は勝っているのだから、ここは多少のリスクを払ってでも同点のお膳立てをすべき場面。黙って見ているだけで事態が好転するほど野球は甘くない。
MLBライターのsyachoさんの言葉を借りれば、ヤンキースというチームは個々の能力に頼り切った野球しかできない。言い換えれば指揮官は不要、少なくとも8億以上の年俸を払う価値などまったくない。
Look Back To ALDS 2006-1
Look Back To ALDS 2006-6
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