Saturday, October 07, 2006

ALDS 2006 @ DET G-3 L0-6

Season on brink for Yanks

素晴らしいピッチングを見せた相手先発ロジャースの前に打線が沈黙。
ツキもなくタイガースの勢いに圧倒されシャットアウト負け。

まずはヤンキースの先発ランディ・ジョンソン。思った通り内容もロクに見ず、シーズンの不調をひきずったようなピッチングなどと報道されているが決してそんなことはない。ストレートは最高で157キロ、スライダーも144キロを計測し最近では間違いなく一番の出来。

しかもヘルニアのため痛み止めの注射を打っての登板で、さすがランディと思わせたほどである。結果に繋がらなかったのはタイガースの勢いが勝ったと見るべきで、不運という他はない。以下はそれを象徴する2回のタイガースの攻撃。

ギーエンヒット→ロドリゲスヒット(バットの先で当たり損ね)→無死1.3塁→
ケーシーヒット(併殺シフトが災い、通常ならセカンドゴロ)→0-1→
アブレイユが3塁へ送球するが1塁ランナーロドリゲスはセーフ(微妙な判定)→
無死1.3塁→インジ三振→1死1.3塁→グランダーソンセカンドゴロ→0-2→
2死1塁→ピックオフプレー(ファーストジアンビが悪送球)→2死2塁→
ポランコヒット(ゴロでセンター前)→0-3

クリーンヒットはギーエンの1本だけ。他の3本はいずれも打球が野手の間に飛んだもので当たりも決してよくなかった。微妙な判定は何度もスローで見たがほぼアウト。結果論だがアウトなら1失点で終わっていた。またグランダーソンのセカンドゴロは併殺崩れ。カノーのスーパープレーも報われず1塁は間一髪セーフ。ミスもあったが全てがタイガースに味方したような格好で、ランディ・ジョンソンには辛いイニングとなってしまった。

0-3の6回2死ランナーなし、ギーエンの打球はショートへのライナー。ジーターがジャンプするがグラブに当てたものの捕球できず2死1塁。続くロドリゲスに3塁線を破る2ベースを打たれ4点目を失うがこれは明らかにベンチのミス。

3点ビハインドの2死1塁、この場面で最も警戒しなくてはいけないのは長打。したがってサードのAロッドはベースよりに守るべきだが無能なベンチは何の指示もせず通常の守備位置。こんなものは基本中の基本で、何度も言っているが揃いも揃ってこの体たらく。よくプロのユニフォームを着れるものである。

一方のヤンキースは9回を除いて毎回出塁するが進塁したのはたったの1度。打線の不甲斐なさは言うまでもないがエンドランさえしなかったベンチにも大いに問題がある。

またこの日はシェフィールドがスタメンから外れ代わりにバーニーが起用された。トーリの説明によると相手先発ロジャースとの相性が理由らしいが、ここまでの2戦に4番を務めた選手が相性を理由にベンチとは常軌を逸している。だいたい相性がいいと言ってもそのデータには今季以前のものが当然含まれているわけで、能力が衰えたバーニーにそれが当てはまるわけがない。結果は好機の三振を含むノーヒット2三振。

気になったので今調べてみたが、驚いたことにヤンキースは今季ロジャースとの対戦が一度もなかった。言葉を失うとはまさにこのこと。こうやって書いていても何と形容したらいいのか分からない。さらにこれがMAJOR JPの記事によると客観的なデータに基づいたとなる。しかも署名記事とは恐れ入る。

ロジャースの出来がよかったのは間違いなくそれが敗因ではある。ただベンチの無能さや審判の判定、ジアンビの悪送球など負け方が非常に悪い。

後がなくなったため次のゲームは先発4番手のライトを飛ばすと思われたが、第1戦に先発したウォンは5戦目に備えてニューヨークに待機中とのことでその可能性はゼロ。それについて試合後の会見でトーリがこんなコメントをしていた。

「我々はあと2試合勝たなければいけないから」

つまり2試合勝つ必要があるから先に負けても後に負けても同じという理屈だ。次のゲームに勝てば投手起用において選択肢は確実に広がるわけで同じであるはずがない。ウォンの故障が心配なら50球限定でもいい。とにかくもう負けられないのだから支障のない範囲で次のゲームに賭けるべきである。まったく強気なのか無能なのか分からないがローテーションはあくまで守るつもりのようだ。

いずれにしても第4戦はライトに決まった。以前書いたことが現実になってしまったようで少々気味が悪いが、ここはライトに期待するより打線に期待するしかない。雰囲気にのまれず持てる力を発揮できればまだまだ勝算はある。

過去のデータによると2勝1敗のチームがリーグチャンピオンシリーズに進出する確率は76%。ましてやアウェイと限りなく分が悪い。ヤンキースがもろさを見せるか、または底力を発揮して踏みとどまるか。全ては数時間後に分かるだろう。

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