Saturday, August 26, 2006

August25,06 @ LAA L5-6

Yanks can't escape jam

両チーム合わせて25残塁とお互いに拙攻、最後はサヨナラ負けで連敗。
勝てたとは言わないが勝てる可能性は十分にあったゲーム。
ポイントになる場面などいくつか拾ってみたい。

先発のライトが4回持たず降板。(3.2回9安打2四球自責点3)制球が悪く球が高めに浮く相変わらずの投球で投球数は実に92。今季先発として登板した際の投球回数の平均は4.9、1回当たりの投球数は17(6回で100球を越える計算)で、先発どころかもはや敗戦処理レベルである。

元々このライトはブレーブス在籍時の2004年、たった一度好成績を残したというだけの選手。メジャー10シーズン目で生涯防御率5点オーバーは頭打ちと言っていい。先日自由契約になったポンソンはメジャー9シーズンで生涯防御率が4.89。年俸との兼ね合いを度外視すればクビになるべきはライトの方かも知れない。

通称Kロッドとはエンジェルスの守護神フランシスコ・ロドリゲスのことだが、ヤンキースのAロッドが三振を取られる方の意味でKロッドになりつつある。ここ3試合で10打数1安打8三振、今季はすでに119個(去年の松井は78)で自己最多を更新しそうなペースだ。

元々三振は多い打者だが問題なのはその仕方。まず初球を見送る確率が非常に高くそれが変化球なら100%に近い。次に引っ張り専門のフォームに変わってしまっているためバットのヘッドが下がり打ち損じが多い。結果として簡単に追い込まれてそれが三振に繋がるといった構図。この日も4三振(2回無死1塁、4回先頭打者、5回無死1塁、6回1死1.3塁)、特に絶好機の6回は1点差のゲームだっただけに大きなポイントになった。

5-5と同点の9回、先頭打者はこの日唯一ノーヒットのアンダーソン。左の好打者という理由から左のスペシャリストマイヤーズがマウンドに上がる。ところがいきなり2ベースを打たれてしまい裏目、すかさずドテルにスイッチ。実はこの瞬間負けを覚悟した、というより諦めたと言う方が正しい。

無死2塁とはノーヒットでも負けてしまう状況である。勝ちにいくためにはここでブルペンにいる最高の投手を登板させて凌ぐ必要がある。該当するのはリベラ、中4日と休養も十分であり何の支障もないはずだ。ところが温存してドテルのコール。一方のエンジェルスは同点の9回から抑えのKロッドがマウンドに上がっている。勝負への執着心が明らかに違う。これも指揮官の能力と言った方が正しい。

案の定ドテルはいきなりヒットを許し最後は打率.230に満たない控え捕手のナポリに犠牲フライを打たれサヨナラ。ちなみに打たれたのは外角高めのスライダー。どうせ打たれるなら自信のあるストレートを投げて欲しかった。

ヤンキースのセットアッパーであるファーンズワース。故障がちなせいかトーリは2イニング以上は投げさせない方針のようだ。さてここで疑問がある。なぜ基準が投球数ではなくイニング数なのだろうか。

もちろんそれがリードしている8回、9回はリベラの登板なら分かる。ただそれ以外のケースならイニング数が基準になる理屈はどこにもない。実際この日ファーンズワースは8回に登板し無失点、投球数はたったの9だった。9回マイヤーズに投げさせたのは分からなくもないが、ファーンズワースの続投という選択肢も確実にあったはずである。ファーンズワースを登板させても結果は同じだったかも知れない。ただ少なくとも相性よりポテンシャルを優先するべき、それが野球だと思う。

余談ながらもう一つAロッドの話題。先日深刻な故障を抱えていると告白したAロッド。試合後のインタビュー(不調について)でこんなやりとりがあった。

「肉体的には何も問題ない?」
「まったく問題ない」
「今日はいいスイングが出来なかっただけ、明日はまた違う」

故障が完治したのかそれとも今回は故障のせいにしたくなかったのかは不明だが、平然と言ってのけるとはたいした度胸である。打撃フォームとアプローチを矯正しなければ明日も同じ、分からない人だ。

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