June6,08 vs KC L1-2
Darrell outdueled
Box Score (MAJOR.JP)
八つ当たりマイケル、置き物ジラルディ
YESのアナウンサーといえばマイケル・ケイ。あの下品な絶叫とは対照的に、相手チームにも敬意を払ったフェアなスタンスが好きだった。過去形になっているのはご想像の通り。毛嫌いしているわけではないが、はっきり言って鼻につく。例えばこんな調子。
「ど真ん中を見逃して三振、別のボールを待っていたんだろう」
これはカノーの4打席目。言葉では上手く表現できないが、とにかく吐き捨てるような口調だった。別のボールとは皮肉を込めた言い回しで、ストレート以外に何を待っているんだという意味。成績が成績なので戦犯扱いも仕方がないが、三振したぐらいでこの言われ方はない。
この日のカノーは2本の2ベースに唯一の得点、守備でも活躍した。最後のボールにしても、実際はど真ん中とは程遠い外角低め。見逃し三振はよくないが、あそこに投げられた時点で投手の勝ち。八つ当たりもたいがいにして欲しい。
試合の方は、ラズナーの好投を拙攻で見殺しにするお馴染みの展開。得点圏であと1本が出ないのは事実だが、その機会を増やす努力がまったく見られない。以下はいずれも1点ビハインドの場面。カッコ内はランナー。
7回2死1塁(カブレラ) 8回1死1塁/2死1塁(アブレイユ) 9回2死1塁(カブレラ)
このうち走ったのは、フルカウントになった9回だけ。ほとんどが左投手だったので走りにくいのは認めるが、最後以外はリスクを気にせずトライできる場面。実際8回には松井にヒットが出ているし、盗塁が成功していれば同点に追いついていた可能性が高い。
ヒット2本: ヒット→進塁→ヒット→得点
ヒット1本: 盗塁→ヒット→得点
これは1塁のみにランナーがいる場合の得点パターン。進塁の仕方によって、必要なヒット数(*1)が違ってくるのが分かる。仮に1塁ランナーがヒットで出塁したとすれば、タイムリーヒットは最大で3本目。極論すると、この3本目が得点するためのポイントになる。(*1)全てシングルヒットが前提
数字はあくまでも数字、人間がやっている以上波がある。.300の打者であっても、ノーヒットの試合があって当たり前。逆に言えば波があるからこそ得点できるわけで、9本のヒットも1本ずつでは無得点でもおかしくない。ただし極端に集中するようなことも稀、1イニングに打てるヒット数はおおよそ決まっている。
前置きが長くなったが、あと1本が出ないのはこれに原因があると思う。ジラルディは動くことを嫌うため、長打でも出ない限り前述の3本目でしか得点できない。言ってみれば上限に引っかかっている状態で、必然的に確率は低くなる。常に右上がりの波を期待していれば、タイムリーヒットが出ないのも当然だろう。
誤解のないように書いておくと、スモールボールを推奨しているわけではない。この波を利用したものがビッグイニングだし、それが序盤なら確率は低くても賭ける価値はある。ただどんな展開でも攻撃パターンを変えないとすれば、この日のような試合は間違いなく落とす。前述の理屈はともかく、せめて見せ場ぐらい作れないものか。
以下に松井のインタビューがある。興味がある人はどうぞ。
Video:
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Hideki Matsui speaks with Kimberly Jones
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