Monday, October 08, 2007

ALDS 2007 vs CLE G-3 W8-4

Yanks rally, force Game 4
Box Score (MAJOR.JP)

いつもの野球で初勝利。

この試合はどうしても先制する必要があった。先に点を与えてはいけないと言った方が正確かも知れない。先制することのアドバンテージは何度も書いているが、それ以外にもう1つ大きな理由がある。状況を分かりやすくするため、今回はインディアンズの視点に立って説明してみる。

好投手2人で連勝し、ALCSは目前。ただしこれに負けると、次の先発は4番手のバード。ヤンキースが中3日でエースのウォンを立ててくれば、ある程度の苦戦は覚悟しなければならない。つまりこの試合に全力を注ぐことが、勝ち上がるための最短距離になる。

先発のウエストブルックは微妙ながら、少しでも出来が悪ければ強力なブルペン(下記参照)にスイッチすればいい。早い段階でリードすればまず勝てる。ざっと考えて、こんな図式になると思う。

ベタンコート:1.47 フルツ:2.92 ルイス:2.15 ペレズ:1.78 (いずれも防御率)

インディアンズにとっては理想的な展開だった。まずはジーターのエラー絡みで1点先制。ニクソンのHRでリードを広げ、その後先発のクレメンスが負傷降板。さらにポサダの怠慢なキャッチングで労せず3点目。

一方のヤンキースは2つの併殺でチャンスを潰している。3回に1点を失ったものの、残り5イニングで2点のリード。ブルペンを総動員すれば、勝てる試算は十分に成り立つ。実際この通りの野球をやっていれば、少なくとも接戦には持ち込めた。

話は変わって2004年のALCS第4戦。レッドソックスの先発は防御率の最も悪い(5.42)デレク・ローで、ヤンキースはここまで3連勝している。負ければペドロシリングとの対戦は避けられないため、当然ここが勝負どころになる。

エースのムシーナは中4日で登板が可能(*1)だったが、トーリが選択したのは肩に不安があったエル・デュケ。投手継投なども含め、ここで勝負をかけなかったことがその後の敗戦に繋がった。(*1)第3戦が雨天延期だったため

長期的な展望が不可欠なシーズン中と違って、短期決戦では前述のような勝負勘が必要になる。この試合で言えば、先発のウエストブルックを引っ張り過ぎたのが敗因。いつもの野球で好機を逃していたヤンキースに、みすみすチャンスを与える結果となった。

そのお陰で勝てたのだから文句はないが、こんなレベルでは所詮野球人と言われても仕方がないだろう。

5点差の7回に登板したチェンバーレイン。これに関してマイケル・ケイが面白いことを言ってたので紹介しておく。

どうしてあの場面でチャンバーレインを出すんだ?
必要なら明日も投げさせるってトーリは答えてたけど、そんなものは当たり前。
後がないんだから、明日はもちろん全員が投げる。
ブルペンにはリベラとチェンバーレインしかいないみたいだ。

記憶を辿っているので不正確かも知れないが、おおよそこんな感じだったと思う。セプテンバーコールアップでブルペンが増えても、結局使ったのは同じ投手ばかり。それで結果が出ているのなら問題ないが、逆に大事な試合を落としている。

勝たなければ後がないのは分かるが、はっきり言ってチキン。そういう思考なら、去年のALDSでなぜウォンをニューヨークに帰したのか。温存して今日の試合に3イニング投げさせた方が効率がいい。そうは思いませんか?

Video:
Hughes halts Tribe
Cano's single plates three
Cabrera's RBI single

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