Monday, September 10, 2007

Amateur Express

全米オープンテニス2007
The US Open 2007 - Grand Slam Tennis - Official Site by IBM

毎年この時期になると、会場に行かなくても気分だけは味わえる。コマーシャルは言うに及ばず、NEW YORK POSTには4ページのカラー広告。ロックフェラーセンターなどでは屋外の観戦が可能で、街にはビルボードが溢れている。


(C)Copyright Invisible KMFIS

仕掛け人は公式スポンサーのAmerican Express(以下アメックス)。マーケティング的によほどマッチしているのか、このイベントにかける意気込みは相当なものがある。そんな中、日本人向けフリーペーパーにこんなことが書いてあった。

「アメックスの会員は、会場で無料の小型テレビがもらえる」

仰天してもおかしくない内容だが、実際は少し驚いた程度。感心したと言った方が正確かも知れない。実は去年会場に行く機会があって、その時には耳にかけるタイプのラジオをもらっていた。

ラジオとテレビでは雲泥の差だが、テクノロジーの進化における1年は大きい。それならPDAをもらえる日もそう遠くはない。そんなことを考えていたら、自然とこんなタイトルが浮かんできた。

「What's Next?」

このタイトルで書くのはいいとして、その前にウラを取る必要がある。まずヒットしたのは元の記事を書いた人のブログ、内容はフリーペーパーとほぼ同じだった。

USオープン・テニス、関連無料イベント増加中

この人のブログは何度か読んだことがあるが、よくぞここまでと思えるほどニューヨークに関することが書いてある。下手なガイドブックを買うより内容は濃いし、写真のクオリティーや文章力もそれなりに高い。

ただこういう人たちからは主張が感じられないのも事実、意地悪な言い方をすれば情報を垂れ流しているに過ぎない。世の中の役に立っているのだから非難するつもりはないが、どこかズレている気がする。

U.S. Open to test handheld units; AmEx covering cost

次に見つけたのが、そのテレビの写真が載っている記事。ざっと読んだところ、確かに無料(*1)と書いてある。ただアメックス側の記述を見つけないことには意味がない。確証がなければ記事にできないし、タダだからこそ書く価値もあるというもの。

そう思ってさらに探すこと30分、ついにそのページを見つけた。(*1)よく読むと下の方に同じことが書いてあった

A deposit of $350 will be charged to the Cardmember's American Express Card for the rented TV. Upon return of the TV, the deposit will be cancelled.

テレビをレンタルするには、供託金として$350が必要。
いったんカードにチャージされ、返却された時点でキャンセル扱いとする。

真相は分かったものの、正直困ってしまった。タイトルは変えれば済むが、前述の通り書く価値がない。仮に書いたとしても、今度は他人の粗探しをしているような内容になってしまう。かと言って調べた労力を形にしないのも惜しい。

そもそもこのブログはトーリの粗探しがメイン、間違いは正さねばならない。利己的でデタラメな自己完結なのは分かっているが、そういうわけで今回はそれにすがらせてもらう。

この写真は去年のUSオープンに出場したリンゼイ・ダベンポート、第4ラウンドでシュナイダーを下した直後に撮影した。

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