Tuesday, July 10, 2007

Yankees At The Break 2007

首位と10ゲーム差の3位で前半戦終了。

低迷の理由はこれまでも散々書いてきたが、今回は数字を中心に検証してみようと思う。以下はゲーム差なしで並んでいるブルージェイズとの比較。

TOR 43勝44敗 得点415 失点400 打率.257 防御率4.35
NYY 42勝43敗 得点464 失点392 打率.280 防御率4.36

ブルージェイズの得失点差は1試合平均で+0.17、単純に考えれば常に接戦を強いられていたことになる。一方のヤンキースは+0.85、毎試合1点近くのマージンがありながら勝率は5割にさえ達していない。

サンプル数が不十分なので当然起こり得ることだが、それを考慮しても不自然な数字と言える。ただ何事にも理由があるもので、このケースも例外ではない。

2点差以下:8勝22敗(勝率.267) 5点差以上の勝利数:21(全体の半数)

見ての通り接戦に弱く、無駄な得点が多い。得失点差と勝率が比例しないのも、これで一応の説明はつく。あえてここで結論を出せば、単にめぐり合わせが悪かったということになるかも知れない。ただし接戦時の勝率はどう考えても不自然、めぐり合わせだけで説明するには無理がある。

熱心なヤンキースファンなら、ビスカイーノと聞いていいイメージを持つ人はまずいない。戦犯扱いする人もいると思う。選手に戦犯はいないというのが個人的な考え方だが、起用法に疑問があるのは確か。低迷のキーマンを2人挙げろと言われれば、迷わずトーリとビスカイーノと答える。

4月 09勝14敗 2点差以下:3勝10敗 得失点差/試合:0.26
5月 13勝15敗 2点差以下:1勝05敗 得失点差/試合:0.64
6月 15勝11敗 2点差以下:3勝06敗 得失点差/試合:1.04
7月 05勝 3敗 2点差以下:1勝01敗 得失点差/試合:2.38

これは月別のチーム成績、接戦をことごとく落とした最初の2ヶ月が痛い。故障者が続出した4月は仕方ないにしても、5月は得失点差から言って勝ち越せるはず。次に示すのはビスカイーノの成績、カッコ内はブルペンでの順位を表している。

4月 防御率:5.79 投球回:14.0(1位)
5月 防御率:9.00 投球回:12.0(1位)
6月 防御率:0.77 投球回:11.2(3位)
7月 防御率:3.38 投球回:05.1(2位)

チーム成績と見事に相関しているのが分かると思う。またブルペンで最多登板となった4月と5月の防御率も興味深い。これだけだと負けた試合との関係が曖昧なので、さらに詳しく調べてみた。

負け試合の登板/全登板  4月:67% 5月:80% 6月:54% 7月:75%
負け試合登板時の失点率 4月:40% 5月:50% 6月:14% 7月:67%

役割的なものもあるとは思うが、試合を壊しているのは疑いようもない。特に5月は登板した試合のほとんどが負け、2試合に1度は失点とほぼイメージ通り。4月の成績で分かりそうなものだが、それを度外視して起用した結果が5月の負け越しに繋がった。参考までに5月のブルペンの平均防御率(ビスカイーノを除く)は概算で2.6。

今回は投手の起用法を中心に検証してみたが、接戦の弱さはトーリの野球観に根本的な原因がある。常に連打と長打を期待し、継投すれば抑えられるという幻想。全ては自分の信じた型通り。それで結果が出なければ、選手に矛先を向けることしかできない。

選手は機械ではないのだから、必ずしも期待には応えられない。調子が悪い時期があって当たり前、そのままシーズンを終える場合もあり得る。今まで勝てたのは、金でその精度を買ったに過ぎない。少しでも精度が落ちれば、たちまち火の車というわけだ。

そうは言っても応援はするし、試合もできる限り観るつもりでいる。ただ指揮官が指揮官なだけに、選手が120%の力を発揮しないとプレーオフ進出は難しい。今年はすでに腹はくくったが、来年もあの顔を見るようならファンでいられる自信はない。

関連記事:May17,07 @ CWS L1-4

火の車と言えば、昨日からThe Bronx is Burningというテレビシリーズが始まった。ブロードキャストデザインに定評のあるESPNだけあって、実写と組み合わせた映像がよくできていた。

主な登場人物はビリー・マーチンレジー・ジャクソンスタインブレナーの3人。物語は70年代後半のニューヨークから始まり、役柄は分からないがジアンビも出演している。

4 comments:

Anonymous said...

すっかり染まってしまいましたが、やっぱり戦犯はトーリと痒ーノですね。

それにしてもこの二人にはどんな関係が
あるんですかね。

イチローは残留みたいですが、今年の
「アブちゃん」はいるんですかね?
「スモール」でも「ビック」でも
なんでもいいですが。。。

KMFIS said...

>すっかり染まってしまいましたが

嬉しいような、申し訳ないような複雑な気分です。
選手に責任なしというスタンスなので、
個人的にはトーリ、次はキャッシュマンになります。

>どんな関係があるんですかね。

勝ちパターンに起用する選手は決まっているので、
そこから漏れた選手というだけでしょう。
起用し続けるのは、実績が理由だと思います。

>今年の「アブちゃん」はいるんですかね?

今後の成績次第ですが、かなり危ないです。
デーモンすら怪しいですから。
左打者が多いことを敗因の1つに考えそうなので、
どちらかはいなくなるかも知れません。

P.S.そちらにコメントしたんですが、届いてますか?

Anonymous said...

ムムム。。。

届いてません。。。

KMFIS said...

つまらないコメントですが、今から書きに行きます。




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