Friday, September 22, 2006

September20,06 @ TOR L2-3

Bombers take division

レッドソックスが敗れ、9年連続の地区優勝が決定。

ワールドシリーズ制覇が至上命令のヤンキースにはあくまで一つの通過点。そうは言ってもレッドソックスという強豪を抑えての9連覇はそう簡単ではない。確かにニューヨークという圧倒的に有利なフランチャイズが豊富な資金力を生み、それが要因の一つなのは否定できない。ただしそれだけで9連覇を結論付けるのは要因としてあまりにも不十分である。

例えばイチローの所属するマリナーズ。実質的オーナーが任天堂なためかイチローを過保護に扱っているように見える。自身のチームを批判しようと他のチームを批判しようと一向にお構いなしで、まさに野放しな状態。マリナーズの人気の一端はイチローが担っていることから仕方がないかも知れないが、その悪循環がチームの結束を確実に弱めているように思う。つまりマリナーズというチームは王様のイチローのご機嫌を伺いながらプレーしているような格好で、これでは勝てるわけがないのである。

前置きが長くなったがヤンキースの強さの一つはその結束力にある。監督のトーリとキャプテンのジーター。この二人の人間性がチームの結束力を強め、決して諦めないチームカラーの原動力になっているのだ。またベテランのバーニーとポサダ、リベラという生え抜きの存在も非常に大きい。

野球というゲームが団体競技である以上、チームが一丸となる姿勢は勝つことにおいては必要不可欠。それによって個々が一つの大きな集合体になり、勝敗を分けるより大きな力となるからである。この結束力がいつまで維持できるかは分からないが、少なくともジーターがいる限りヤンキースは常勝チームでいられるだろう。

今季初先発となったルーキーのヘン。(3.2回4安打3四球自責点3)降板直前に許した当たり損ねの内野安打と四球のランナーがいずれも自責点となっただけで、その内容は数字ほど悪くない。何と言っても140キロ台後半のストレートを投げる貴重な左投手で、制球難さえ克服できれば見通しは明るい。今後先発の機会があれば、是非もう一度見てみたい投手だ。

2-3と1点ビハインドの6回2死満塁、ドテルに代えてプロクターがマウンドに。たまたまかも知れないがトーリにしては珍しく継投らしい継投。通常こういう場面では格下の投手を登板させるため、さらに失点して逆転不可能な展開にしてしまうことが多い。得点することも大事だが、失点を最小限に抑えることも野球では同じぐらい重要な要素なのである。

ブルージェイズの守護神B.J.ライアン。(2勝2敗33S、防御率1.34)今季の成績は抜群でこの日もたった7球で9回の攻撃を終わらせた。確かに素晴らしいクローザーなのだが実は全投球がボークなのである。

リベラがそうであるように、クローザーは通常ランナーの有無とは無関係にセットポジションで投げることが多い。セットポジションでは投球時に一旦静止することが義務付けられているのだが、このライアンはほとんど静止していない。そのため打者はタイミングが取りにくく、それが好成績をあげる一因にもなっている。

誰も気づかないのか黙認しているのかは分からないが、これに対しクレームをつけるのを見た記憶が無い。細かいようだがルールはルール。ましてやクローザーであればそれが直接勝敗に関係してくるのは明らかで、正当性がある抗議はするべきなのだ。

この日はデーモン、ジーター、ジアンビ、ポサダがスタメンから外れた。その影響も多少あるのかも知れないが、この日のカノーの打順は異例の2番。現在のカノーの打率は.339で十分首位打者を狙える位置にいるのだが、故障で戦列を離れていたせいで未だ規定打席に達していない。明日以降を見てみないことには何とも言えないが、おそらくこの起用はそれを配慮したものだと思う。

1位はツインズのマウアーだが、2位はチームメイトのジーターで打率も同じ.339。年齢的なことを考えればジーターに取らせてあげたいがこればかりはどうにもならない。ただしプレーオフまでの楽しみとしては悪くない。

4 comments:

Anonymous said...

遅ればせながら、地区優勝おめでとうございます~ふぅぅぅ。(>_<;)

ヤンキースの、特にオールスター明けからの結束力、モチベーションには圧倒されます。
毎年10月に向けて調子を上げるなんて優秀な打者が揃ってるってだけじゃできませんね。。。

ところでマリナーズに関して私もそう思います。
イチローを生かすこともできてないし生かそうともしてない。
城島のことだって実力で判断して獲得したようには見えませんでした。
日本人を多く獲得して日本人相手に商売することしか考えてないように見えます。
本当に地区優勝を前提にチーム作りしてるんでしょうか。

イチローもああいうもてはやされ方したままじゃいつまで経っても視野が狭いまま。
MLBが何かなんてわからないと思います。

KMFIS said...

わざわざありがとうございます。

レッドソックスはヤンキースファンにとって目の上のタンコブです。(お互い様かも知れません)
とにかくあの粘り強さは脅威です。マニーとオティースがいる限り、この脅威は続くでしょう。

僕はマリナーズとオリックスに似たモノを感じています。
特に目先の利益優先というところが非常に似ています。

余談ですがまだオリックスはイチローのマネージメントを継続しているのでしょうか?

多くの超一流選手がそうなように、自身の記録に拘る選手はそうはいません。そういう意味ではイチローにはマリナーズが合っていると言えると思います。

日本のメディアにも相当の責任がありますが、言い出したらキリがなさそうなのでこのへんで止めておきます。

またそちらに遊びに行きますね。

Anonymous said...

イチローはオリックスのスターだったように自分がトップでいられるマリナーズが居心地良さそうですね。
ヤンキースでは今のようにはいかないかと…。
オリックスがマネージメントしているかはわからないですが、未だ近い存在なのでイチローが日本へ戻ることになったら所属先になるんじゃないでしょうか。

そういえば、日ハムの金村暁投手が監督批判したのご存知でしょうか。

http://hokkaido.nikkansports.com/baseball/professional/fighters/f-hf-tp0-20060924-94775.html
http://chuspo.chunichi.co.jp/00/baseball/20060925/spon____baseball005.shtml

身勝手な発言にプロ野球ファンから批判されてますが、優勝よりも個人記録にこだわるってこういうことだと思いました。

KMFIS said...

返事が遅れました。
先ほど金村の記事を読んだところです。

驚いたのは金村が謝ったことと、チームの処分が早く厳重だったことです。

前者はその場の感情というような表現をしていましたが、これは感情ではなく価値観ですね。
つまり金村という人間そのものの姿であって、
謝ることがそれをより助長しているように感じます。

後者は暫定的な戦力よりチームにとって大事なものがあるという証拠で、好感が持てます。
ただ登録抹消というのは意見が分かれそうですね。

意地悪な見方をすれば未来を見据えた利益を重視したとも取れますが、正直言ってこういう体質が日本にあったこと自体救われた気がしました。

今松井の二桁HRが騒がれています。
やはり行き着くところはメディアなのでしょうか。




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