Monday, July 24, 2006

July23,06 @ TOR L5-13

Ponson struggles in loss

3回の采配が全てと言えるこのゲーム、その采配について検証してみたい。

3-4と逆転されなおも1死1.2塁、打者はヒンスキー(.273、9本、21打点、左打者)。ここでベンチは先発ポンソンを諦め継投策に出る。続投という選択肢もあるが、継投を前提とするとマウンドに上がるのは主に次の6人の投手が考えられる。

1. リベラ (4勝5敗、防御率2.06、右投手、抑え)
2. ファーンズワース (3勝4敗、防御率4.06、右投手、セットアッパー)
3. プロクター (3勝2敗、防御率4.13、右投手、中継ぎエース的存在)
4. ビローン (3勝1敗、防御率2.01、左投手)
5. マイヤーズ (0勝0敗、防御率1.50、左投手、対左打者のスペシャリスト)
6. シャコーン (4勝3敗、防御率6.55、右投手、先発から降格)

1.2. 後半でリードした場合に温存したい
3. このところの連投で休ませたい
5. 僅差でゲームがもつれた場合、左のワンポイントとして温存したい
6. ベンチの信用を失っていて使いたくない

以上の理由からこの5人を起用しなかったのは理解できなくもない。
しかし4.を選択しなかった理由はまったく見当たらないのである。

4.のビローンは左投手であり(次打者は左)今季の実績は抜群、疲労の心配もなく(前日はオフ)ロングリリーフの経験も少なくない。継投を選択したということは、この場面での失点を最小限にしたいという意味に他ならないわけで、上記のような一本調子な野球理論で考えてみても、この場合4.を選択するべきなのは間違いない。

4.を選択できない理由として唯一考えられるのは、先発4.5番手に不安があるためビローンを先発に昇格させる予定があったということぐらいである。ただし8点差の8回、敗戦処理として登板していることからその可能性はゼロ。それどころか問題の場面で登板させることが選択肢としてベンチにあったことになる。

実際ベンチが選択したのはウイルソン(0勝0敗、防御率5.40)であった。生涯防御率は5点台半ば、被安打率も.350を超え、メジャーにいること自体が不思議な選手である。結果はスコアを見れば察しがつくとは思うが、データを上回る乱調ぶり(打者8人に対し被安打5、2HR、1四球)で6失点(自責点は4)。結局ウイルソンは1.2回、打者13人に対し被安打7、2HR、2四球と自由契約に値する成績でマウンドを降りる。

この敗戦はブルージェイズ打線が好調なのも確かにその一因。
ただそんな時こそ采配ミスが直接敗戦に繋がり易いのもまた事実なのである。

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