Farewell Captain
Classic Captain! Jeter walks off as hero, legend
ヤンキース vs. オリオールズ [2014年9月26日]
(想像を超えた)相応しい結末
前日の敗戦でプレーオフ進出の可能性がなくなり、完全な消化試合となったヤンキースタジアム最終戦。今季限りで引退するジーターのセレモニーは今月初めに終わっていたが、スタジアムは最後の姿を見届けようとするファンで一杯だった。
いつも以上に熱の入ったロールコールを背に、先発黒田が投げる。ところがそのロールコールも終わらないうちに先頭打者に被弾。次打者にもHRを許し早くも2失点。今季の不甲斐ないチームを象徴するようで、こんな日でも負けるのかと思ったファンも多かったに違いない。[0-2]
そんな雰囲気を一変させたのがこの日の主役ジーター。無死1塁で打席に入ると95マイルの速球を叩き、レフトフェンス直撃のタイムリー2B。今季は長打そのものが少なかったこともあり余計に驚かされた。その後にホームも踏みゲームは振り出しに戻る。[2-2]
Y.I 「ジーター、おそらく最後にして最高の場面」
同点のままゲームは流れ、7回に無死満塁と絶好の機会がやってくる。ガードナーが倒れて1死満塁。そして打席に立つのはジーター。まさに最後にして最高の場面だったが、期待には応えられずショートゴロ。いくらジーターでもそうは上手くいかない。ただし決勝点となる3点目の打点を記録。[5-2]
Andy(MLB) 「黒田から直でベタンセスでいいよ」
この試合は絶対に勝たなければならない。それがファンの心理であり、ジーターがずっと望んできたように、勝つことこそこの引退試合に相応しい結末。ここまでの黒田は初回とは見違える内容で8回を3安打(球数95)ピッチング。ブルペンには打者を圧倒できるベタンシスもいる。勝ちにいくなら選択はそう難しくない。
ところがジラルディが選んだのは抑えのロバートソン。そのロバートソンは先頭打者に四球を与え、1死後に2ラン被弾。この時点でジーターの決勝打が帳消しになったわけだが、あろうことかあと1人というところでまたもHRを打たれ同点に追いつかれてしまう。[5-5]
KMFIS 「こうなったらジーターにサヨナラ打打ってもらおう」
偶然といえばそうなのだが、ファンの期待をここまで裏切れるのも珍しい。スタジアムは一転して初回の雰囲気に逆戻り。とはいえまだ負けたわけではない。ヤンキースには9回の裏の攻撃があるし、ジーターにも打席が回る。そう考えるより他はなかった。
Y.I 「ガードナー、バント失敗したらクビな」
9回裏は注文通り先頭打者がヒットで出塁。スタジアムが再び熱気で包まれる中、ガードナーがしっかりバントを決めて1死2塁とサヨナラのお膳立てはできた。次打者はそう、この人ジーター。結局あの1死満塁は最後でも最高でもなかった。こうなったらもう止まらない。誰もがやってくれると信じていたその瞬間...
キャプテンとして勝つことだけを考え、さまざまな場面でそれを実践してきたジーター。そしてこの日もまた最後の最後で見事やり遂げた。引退表明の会見で家庭を持ちたいと語っていたが、ヤンキースという家族を作ったように、きっとそのスピリットで立派な家庭を築くことと思う。ありがとうキャプテン。ヤンキースファンでいることがこんなに嬉しい日はそうはない。
追記: ジラルディは黒田に続投を要請していたとの情報。
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Video:
09/25/14, BAL@NYY(この試合のビデオ一覧)
Derek Jeter Statistics and History - Baseball-Reference
WS 2009 vs PHI G-6 W7-3