Friday, June 15, 2012

The Only Way Forward Is To Go Back

次は破滅のボタン

常勝チームとして知られるニューヨークヤンキース。その名の通りプレーオフ進出は毎年のように果たしているが、ワールドシリーズを制したのはこの10年でわずかに1度。チームの総年俸は常にダントツだけに、実はそれほどの成果は上げていない。選手を外から買ってくるせいで、若手が出てくることも稀。個人的には勝てないチームであっても構わないから、資金力に依存しないチームであって欲しい。


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そうは言っても、この構造はなかなか崩れない。ファンは強いチームが好きであり、フロントはカネを使えばそれに応えられるのを知っている。そんなチームのファンを長くやっていると、今年は思いっきり負けてしまえと思うことがある。物事を変えるにはきっかけが必要で、大きな失敗をしないと人は自らにフォーカスしないもの。酷い負け方をすれば気づいてくれるだろうという思いがそこにはある。

ニューヨークに移住したのはおよそ15年前。理由はいろいろだが、ある種の日本がどうしても好きになれなかった。当初はヤンキースと同じように変わってくれることを願ったが、経済大国などといわれているうちは変わりようがない。いつしかリセットボタンが必要だと思うようになった。

今日本はあれほどの被害を出した原発を再稼動しようとしている。低線量被爆については意見が分かれるところだが、少なくとも原発周辺の地域に住む人たちが生活を奪われたのは疑いようがない。ましてや廃炉費用や使用済み燃料の再処理もままならない状況。日本だけでなく世界共通の財産である海も汚しているのに、なぜまた同じ過ちを繰り返そうとしているのか。

これは政治家や官僚、マスコミの問題ではなく日本全体の問題。デモに1万人集まったと喜んでいる人をよく見かけるが、東京の人口を考えれば明らかに少ない。つまりこれだけ大きなリセットボタンを押しても、自己にしか帰結しない精神性は何ら変わっていないことになる。これ以上大きなリセットボタンは破滅のボタン。もちろん起動する保証はない。

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