Friday, May 15, 2009

Time Is Money

40年の値段

ニューヨークの家賃はとにかく高い。中でもマンハッタンは異常で、例えば日本でいうワンルーム(Studio)が2000ドル前後。このアパートは(10年以上住んでいるので)相場より安いが、同じ条件で引っ越せば1000ドル増しは避けられない。比較的安かったクイーンズやブルックリンも今では事情が違う。


(C)Copyright New York World-Telegram and the Sun: Fernandez, Orlando(1963)

その一方で、ニューヨークにはRent Stabilized(家賃統制)という条例がある。家賃の値上げ幅を制限するもので、これが設定されているアパートは物価の変動に左右されない。ただしオーナーにとってはデメリットしかないため、実際は(条件に適合していても)何らかの方法で外してしまうらしい。

1946年 - 1977年:揺れるアメリカ社会とニューヨーク

前置きが長くなったが、先日そのRent Stabilizedのアパートに40年間住んでいる女性の話を聞いた。40年前といえば公民権法制定による反人種差別運動が活発な頃であり、ニューヨークは全てにおいてどん底だった時代。それだけでも十分興味深いが、家賃を聞いて驚いた。桁違いとはまさにこのことだろう。

「68ドル/月」

ロケーション(*1)や時代背景を考慮してもあり得ない金額。こうして書いている今でも信じられない。ある調査によればニューヨーカーの27.5%は収入の半分以上を家賃に当てているそうだが、こんなケースがあるとは思ってもみなかった。ちなみに同じフロアに住む別の人は2500ドル払っているとのこと。(*1)一昔前はスラムだったヘルズキッチン

Playlist Updated:
ウッドストック(1969)に出演したジミ・ヘンドリックスのAll Along the Watchtower.

Play Sub Tracks

関連サイト:
世界で一番家賃の高い都市はどこ?
ニューヨーク州の家賃統制改廃問題

No comments:




  Archive: