Tuesday, March 24, 2009

WBC 2009 FINAL JPN 5 @ KOR 3

韓国 vs. 日本 決勝
Boxscore: Japan vs. Korea - March 23, 2009

3つの併殺など拙攻(*1)を繰り返す日本に対し、韓国は相変わらずのしぶとい攻撃。勝ったからいいようなものの、この展開で延長戦になってしまうのは問題。以下にその一因を挙げてみる。(*1)9回まで12安打/走者18人、得点3

初回 無死1塁(走者イチロー)→バント 7回 無死1.2塁→ヒッティング(青木)

いずれも同点の場面だが、残りのイニングを考えると1点の重みは明らかに違う。先取点を取りにいった初回はいいとしても、さらにバントが有効な場面でヒッティングでは整合性に欠ける。当たっている青木を信頼したのだろうが、どう見ても順序が逆。結果は1死1.3塁から城島の併殺打で攻撃終了。

2回 2死1塁(走者岩村)→ヒット 5回 1死1.3塁→盗塁失敗/三振(カウント0-2)

こちらも同様のケース。盗塁自体は反対しないが、失敗すればノーヒットで得点可能なチャンスがフイになる。カウント的にもピッチアウトは想定すべきで、少なくともこの状況で出すサインではない。逆に2回はリスクがまったくない状況。どちらの場面が有効かは言うまでもない。

9回ウラ 2死1.2塁→三遊間のタイムリー

アウト1つで優勝が決まる場面で、ショートの中島はセカンドベース寄りの守備位置。長打を警戒してサードがライン寄りなのは分かるが、2塁ランナーを牽制する必要はない。ましてや相手(李机浩)は右打者。結果は同じでも、こういうメンタルエラーはいただけない。

傍観者としてしか見ていないので腹も立たないが、こんな調子だとこの先も何かやりそうな気がする

圧倒的な資金力が全てを覆ってしまうヤンキースのように、ちぐはぐな采配も闇の中。批判的な意見もあるとは思うが、人選が見直されるような事態にはなりそうもない。勝てば官軍、勝っておごらず。監督の比重は数パーセントとはいえ、冷静な議論をするなら今がその時だと思う。

10回表 2死2.3塁(打者イチロー)

最後に10回の攻防について触れておく。満塁策を取るべきとの意見もあるようだが、ここは判断が難しい。守りやすさを優先するなら塁は埋めた方がいいし、押し出しのリスクを考えると勝負が妥当。次打者の中島も当たっているので、イチローだから敬遠というのは短絡的すぎる。

個人的には勝負でよかったと思うが、それ以前に(調子の悪かった)林昌勇の続投が引っかかる。しかも低目が好きなイチローに対して、高めの要求はたったの1度。直前にあった地面すれすれのボールをファールにするぐらいだから、攻め方としてはかなりまずい。終始押される展開を勝つにはミスは許されないわけで、この結果も当然だろう。

Video:
Recap: JPN 5, KOR 3 F/10
Japan receives Classic trophy
Matsuzaka's Classic performance

関連ニュース:
エンパイアステートビルに日本国旗のライトアップ

4 comments:

Unknown said...

9回で勝てない、
9回で負けない、
川崎が打たない、
敬遠のサインが伝わらない、
ここまでの状況を持ってきた彼。

正直くやしいけどやっぱり
「持ってる」んですかね?

KMFIS said...

彼の場合は全てがハマリだと思ってます。
弱い打球と俊足の関係がそうですし、
わがままが許されるチーム事情もあります。

本人が決断したこともあるのでしょうが、
それほど深くは考えていないはずです。

アンチ派には最悪のシナリオですが、
ステージに上がる人なのは確かですね。
敬遠の伝達ミスはおそらく嘘でしょう。

Anonymous said...

上のコメントを見て、まさにそうだと思いました。足の速さと打球の弱さ(バットに当てる技術)が運よく両方高いレベルで備わっていたこと。それに早い段階からパワーヒッターという道を完全に切ったことは、自分を良くわかっていたなと思ってすごい男だと思いました。
張本氏が言っていましたが、バットにボールを当てる技術は今まででナンバーワン、これからもこの技術で彼を超える選手は出てこないだろうと。
あと、イチロー選手はわがままというよりマスコミと上手く関係を築けなかったんじゃないかと最近思います。マスコミを通して知りますからね。

KMFIS said...

こんにちは

>パワーヒッターという道を完全に切った

どちらかというとフォームが先で、
結果がついてきたので直さなかったんでしょう。

>バットにボールを当てる技術

これは天性(動体視力)のものですね。

>マスコミと上手く関係を築けなかった

Aロッドを見れば分かるように、
高い能力が鎧にならないケースもあります。
何を言っても天才ということで許される。
日本のマスコミが低レベルなのは事実ですが、
関係はむしろ最高だと思います。

>マスコミを通して知りますからね

試合中に真顔がないのはなぜでしょう?
答えは「集中してるから」ではないです。




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