Wrong Time To See
誘われるまま、ポリスのライブを観に行った。
ポリスのデビューは1978年。さすがにリアルタイムでは知らないが、家で聴くようになってから20年以上は経っている。当時はパンクやニューウェーブと呼ばれる音楽が好きで、レゲエを取り入れた音楽性には惹かれるものがあった。
バンドというのは時代と共にスタイルを変えていくものだが、同時に斬新さまで失ってしまうことも少なくない。このポリスも例外ではなく、次第に興味の対象から外れていった。そうこうしているうちにバンドは解散。ソロになったスティングにかつての面影はなく、エンターテイナーとしての姿には寂しさを感じていた。
そんなわけで気が進まなかったが、断れない事情もあったので行くことにした。会場はNBAのニューヨークニックスで有名なマジソンスクエアガーデン。自宅からは歩いて5分とかからないが、中に入るのは今回が初めて。もっともエンパイアにすら昇ったことがないから、こういうことはよくある。
思った通り年齢層は高く、ここがニューヨークということを忘れてしまうようだった。世代的なものもあるとはいえ、再結成のライブに高い金を払う人種とはこんなものなのだろう。
盛り上がったのは主に後期の曲で、逆に初期のものはほとんど反応がない。そのくせ演奏が終わると、合いの手のように歓声が沸く。昔からのファンが多いと思っていたが、実際はビッグネームと懐かしさに誘われたにわかファンが大半。
アレンジも平凡で、ライブとしてはお世辞にも褒められない。結局ほとんどの時間は、スチュアート・コープランドを観て過ごした。
自分にとってのポリスとはスティングではなく、スチュアート・コープランド。走るハットと変則的でタイトなスネア、今でも好きなドラマーの1人だ。スティングの才能は認めるが、あのドラムがなければバンド自体成立しなかったとさえ思う。
覚悟はしていたものの、好きだったポリスとは雲泥の差。デビッド・ボウイを観たつもりが、間違ってティンマシーンを観てしまったような感じだ。今後もツアーは続くようだが、初期のポリスファンは行かない方が賢明かも知れない。以下はこの日のセットリスト。
Message in a Bottle
Synchronicity II
Walking On The Moon
Voices Inside My Head
When The World Is Running Down
Don't Stand So Close To Me
Driven To Tears
Truth Hits Everybody
Bed's Too Big Without You
Every Little Thing She Does Is Magic
Wrapped Around Your Finger
De Do Do Do De Da Da Da
Invisible Sun
Walking In Your Footsteps
Can't Stand Losing You
Roxanne
King Of Pain
So Lonely
Every Breath You Take
Next To You
このビデオはポリスの中で最も好きな曲だが、これを探している途中に思わぬものを見つけた。Message in a Bottleが好きなら観て損はない。ついでに都営浅草線で撮影されたSo Lonelyのビデオクリップも載せた。いずれもセットリストにリンクが貼ってある。
The Police Live in Concert
The Police Reunion Tour
The Police Official Website
No comments:
Post a Comment