Friday, November 17, 2006

Tokyo False Man

「自分の首を絞める」 松坂流出で巨人・清武代表

少し前の記事になるが気になったので書いてみる。発言の中にある通り確かにポスティングシステム(以下ポスティング)には欠陥がある。ただ不公平という表現は不適切どころか明らかにデタラメ。

ポスティングとは選手が海外のチームに移籍した場合、元の所属チームに何の見返りもないことに対する救済制度。FAとの両立という意味では矛盾しているが、資金力の乏しいチームには必要な制度でもある。

当然のことながらこのポスティングは例外なく全てのチームに認められており、そういう意味では不公平であるはずがない。また選手に有利な制度と言いたいのなら、その前に取得まで最低でも約9年かかるFA制度そのものが選手にとって不利とも言えるわけで順序が逆である。

結局のところ、不公平と発言したのはポスティングが資金力の豊富な巨人にとってまったく旨味がないからに他ならない。その一方でFAによる選手獲得は平然と、しかも積極的に行ってきた。以下はこれまでのFAによる選手獲得上位チームとその人数。

1位:巨人10人 2位:ダイエー(現ソフトバンク)6人 3位:阪神5人 4位:中日4人
(メジャー移籍組を除く2005年までの全32人が対象)

実に3割以上が巨人、同時に資金力のあるチームばかり(*1)なのが分かる。巨人が選手にとって魅力があるチームだとしても、資金力が選手獲得の必要条件なのは間違いない。(*1)ダイエーは経営破たんする以前の97年までに5人獲得

つまり巨人にとって都合のいいことは黙って享受し、都合の悪いこと(相対的なデメリット)は受け入れないという構図になる。言葉は悪いがこれでは好き勝手やっておきながら人権を振りかざすバカと同レベルである。

さらに言えばボスである渡邉恒雄は、その発言力を利用してドラフト制度を資金力のある巨人に有利なものに変えてきたという経緯がある。結果的に導入された制度は本来の戦力均衡の趣旨から逸脱し、それこそ不公平そのものになった。

ドラフト制度に戦力均衡の理念など必要ないと言うのならそれは認めてもいい。ただそれなら不公平などという言葉をポスティングに持ち出すべきではない。本人ではないのでこれを理由に批判する気はないが、同じ組織の一員として多少の考慮はするべきだろう。

選手をお金で売らないという発言にしても売る必要がないからであって、元木や江藤の例でも分かるように選手を大事にする姿勢などまったくないのである。ましてや球界のことなど眼中になく、それは過去を振り返れば容易に説明できる。

20歳やそこらの子供ならともかく、56歳にして日本のプロ野球界を代表する球団代表の発言とは嘆かわしい限り。海を渡った松井がせっかく希望を与えているのに、こんな形で失望させられるのでは意味がない。

買うのは正義で売るのは悪。
テレビ朝日より人気がないのも頷ける。

2 comments:

satomi said...

おおっ、coolなデザインじゃないですか! 前のよっかずっとシックリきますね、うん。

それにしても密度の高いレポートですね、すごい…。また遊びにきます。

Kmfis said...

コメントありがとうございます。

密度の問題は別としてこれブログじゃないですね。
もう少し肩の力を抜いて書けるといいのですが。

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